16話・今後について
バレッタさんがこっちに来るのが見えたから、僕は、シャーロットの頭から手を離す。
「あ…」
「シャーロット様、そろそろお時間です。」
「!? バレッタ… もう時間なんですか…」
「はい。お時間です。」
「ん~~!!」
「そ… そんなお顔をされても、お時間です。」
シャーロットは、これでもかという程、頬を膨らませている。その姿を微笑ましく思いながらも、困っているバレッタさんに助け船を出す。
「シャーロット、バレッタさんを困らせちゃダメだよ。」
「ノーリ…」
「それに、もう会えなくなる訳じゃないだろ?」
「それは、そう何ですけど…」
「それに、あんまり遅くなると、今度会える時に、外出許可が降りなくなるかもしれないぞ?」
「!? バレッタ、すぐ帰りますよ!!」
「はぁ… 馬車はすでに外で待機しています。」
「それじゃあ、ノーリまた今度会いましょうね!!」
「あぁ、気をつけてな。」
こうして、シャーロット達と別れて、僕も図書館を後にする。シャーロットとは、学園が休みの時に、合う予定になった。
◆
僕は、家に帰りつき皆とご飯を食べる。
食べ終えた後、僕は、部屋で1人今後について考えていた。
今まで通り、回復草の採取だけではいけないと思っている。お金集めにしても、素材集めにしてもそれに、僕自身の強化にしてもだ。
もう少し先にと考えていたが、そろそろ実行に移す時が来たのかもしれない。そう、ダンジョン攻略だ。
このオベリスタ王国にあるダンジョンは、全100階層のダンジョンだと言われている。現在の最高到達階層が、86階。この国のSランク冒険者パーティーが叩き出した記録だ。
僕は、ギルドカードを取り出し、魔力を流す。
名前:ノーリ 種族:人族 年齢:11 性別:男
LV: 10 生命力: D 魔力: S
力: D 器用: D 防御: D 敏捷: D
知力: A 精神: E 運: C 魅力: D
スキル:剣術Lv1 宝箱作製Lv3 アイテム鑑定Lv1
称号:ー
スキルポイント:40
残りのスキルポイントが40…
まずは、このポイントを自身の強化の為、剣術にふる。
Lv2に必要なポイントが10、Lv3に必要なポイントが30だったので、一気に剣術のLvが3まで上がる。
次は、宝箱を作製し、残しておいたゴブリンの魔石(小)2個と皮鎧、それに水と回復草を使い宝箱作製を行う。
ゴブリンの魔石(小)×皮鎧→身体強化の皮鎧
ゴブリンの魔石(小)×回復草×水→回復薬(小)
の2つを作製する。
作製に時間がかかる為、そのまま宝箱を消す。
ダンジョンについての知識はあまりない。だから、明日は、朝から冒険者ギルドにむかい、ダンジョンについて調べた後、必要な物の準備をしてダンジョン攻略にむかおうと思っている。
その為、僕は早めに休む事にした。