188話・洞窟
僕は、夕食の席で、ソフィアに尋ねられ、新しく増やした階層で、やっていた事。これから、やろうと思っている事を皆に話した。
「…てな感じかな。だから、ご飯が終わった後も、また少しダンジョンの方にこもる予定だよ。」
今日中に、鉱物製作に必要な洞窟を簡易洞窟製作で作る予定だ。鉱物に関しては、たぶん魔力交換に必要な魔力が足りなくなると思うから、明日にやる予定だ。
「そうなんだ。ねぇ、お兄ちゃん、邪魔しないから、ご飯が終わったら見に行っていい?」
「2階層をかい?」
「うん!!」
「それは、別にいいけど、本当に何もないよ? それでも、いいのかい?」
「うん!!」
「なら、別に構わないよ」
「やったー!! アードちゃんも一緒に行こうね。」
「うん… 行く。」
「なら、私も良いですか?」
どうやら、ドリさんやアードちゃんも一緒に来るみたいだ。
「はい、大丈夫ですよ。アコは、どうする?」
「同行します。」
間をおかずに、アコは答えたので、夕食後皆で、ダンジョンに行く事になった。
◆
夕食後、片付けを済ませてから、皆でダンジョンへむかった。
ダンジョン内は、暗くなっていると思うので、各自(僕以外)手には、僕の用意した光石ランプ(光石を使った通常のランプよりも明るい魔道具)を持っていた。
「それじゃあ、2階層に行くから、僕に捕まってね。」
僕がそう言うと、両手に、ソフィアとアードちゃん。両肩に、ドリさんとアコが手を置く。
それをしっかり確認した後、僕は、2階層へと移動する。ダンジョン内は、やっぱり暗かったので、光石ランプを起動するように伝える。
「ノーリさんが言ってた通り、何もないんですね。」
光石ランプを持ち上げ、辺りを照らしながらドリさんが言う。
「そうですね。今から、設置していく予定です。」
そう答えると、
「それで、お兄ちゃん、洞窟はどの辺りに置くの?」
今度は、ソフィアが聞いてくる。
「こっち側に置く予定だよ。」
それに答えながら、洞窟を置く予定の場所へと歩いていく。
「ここなの?」
「そうだよ。今からやってみるから少し離れていてね。」
皆に離れるように伝え、
"それじゃあ、アコ。僕の前に、洞窟を製作してくれる?"
『はい、分かりました』
すると、地面から音を立てながら、洞窟が現れる。
『完了しました』
"ありがとう、アコ"
「出来たの、お兄ちゃん?」
離れていた皆が戻ってくる。
「あぁ、出来たよ。」
「入って見てもいい?」
「そうだね。皆で、中を確認してみようか。」
僕も洞窟内がどうなっているのか気になったので、皆で中を確認してみる。洞窟内は、真っ暗という訳でなく、ほんのりと明るかったが、そこまで奥深くは、なかった。
洞窟内をみた後も、製作したい鉱物分の洞窟を製作してから上へと戻った。
作者より(挨拶)
皆様、今年もお疲れ様でございました。
このご時世で、行動等の制限がかけられた中、私の作品を読んで下さり、ありがとうございます。
少しでも皆様の暇を潰せたなら、幸いです。
来年も、どのような年になるのか、未だ未知数ですが、皆様が今年よりも良い年を過ごせたらと思います。
最後になりますが、数多い作品の中、私の作品に目を止めて下さり、再度お礼を申し上げます。
来年も、皆様の貴重な時間を少しでも楽しませれるように、精進したいと思います。
では、皆様良いお年をお迎えください。