187話・2階層製作
僕は、追加製作機能を確認した後、まずは、新しい階層を追加する。
「アコ、まずは、階層を追加して貰ってもいい?」
『はい、分かりました』
ゴゴゴゴゴゴッ
と初めにダンジョンを製作時同様に、もの凄い音が響く。
『完了しました、マスター』
「ありがとう、アコ。それじゃあ、僕は、出来上がった2階層に行ってくるね」
アコにそう伝え、ダンジョン移動で、2階層へ移動する。
移動した先は、拡張する前の1階層と同じ広さ、同じ草原だった。
"アコ。それじゃあ、こっちで追加製作していくね"
『はい、分かりました』
僕の前にいつもの画面が開く。
"ならまずは、ここを1階層と同じ広さまで拡張してくれる?"
『分かりました。1階層と同じと言う事は、12倍まで拡張で宜しいですか?』
"うん、お願い"
『分かりました』
アコがそう言うと、奥に見えていた壁が、どんどん広がっていく。拡張した所を初めて見たが、こんな感じだったんだ。
『完了しました』
"ありがとう、アコ。それじゃあ、次行く前に少し待ってね"
『はい』
僕は、拡張した部分へと行く前に、次の追加製作機能に必要なある物の用意する。ある物とは、鉱物の事だ。
鉱物は、必要素材として使われるから、魔力交換で交換可能なのだ。僕は、オリハルコンを集める為に、頑張って、ダンジョンの石を集めていた時の事を思い出しながら、魔力交換でオリハルコンを交換する為に、手形マークに手を置き、魔力を流していく。
流している最中に、
『マスター、晩御飯の用意が出来たので、戻って来て下さいとソフィア様がおっしゃってます』
もうそんな時間か…
"分かった。すぐ行くって言っておいて"
『分かりました』
僕は、魔力を流すのを1度止めてから、ダンジョン移動で、1階層の階段前へと移動し、上へと戻っていく。
手洗い・うがいを済ませてから、皆が待っているキッチンへとむかう。
キッチンについた時には、既に皆座っており、僕も謝りながら、椅子へと座り夕食が始まった。
「そう言えば、お兄ちゃんは、ダンジョンの階層を増やして何してたの?」
「アコから聞いたの?」
「うん。何しているのか気になって… 駄目だった?」
ソフィアがそう言うと、アコの体がビクッとなり、恐る恐る俺を見てくる。
「いや、駄目じゃないよ。アコも、怒らないから安心していいよ」
「良かった…」
「はい、ありがとうございます」
「それで、お兄ちゃんは、何してたの?」
僕は、新しく増やした階層で、やっていた事。これから、やろうと思っている事を皆に話した。