178話・赤い理由
2人を起こさないように、ベッドから抜け出し、顔を洗いにいった。
洗い終わる頃には、2人とも起きてきていた。アコは、しっかりタオルを巻いていた。
「おはよう、2人とも。」
「おふぁよう、お兄ちゃん…」
「おはようございます、マスター。」
ソフィアは、まだ少し眠たげだ。
「朝御飯は、僕が用意するから、2人とも顔を洗っておいで。」
「ふぁい…」
「分かりました。」
2人を見送ってから、朝御飯の用意を始めた。
まぁ、用意と言っても簡単に食材(卵やベーコン)を焼いて、アイテムボックスに入れているパンを出しておくだけだ。
焼いている途中に、2人が戻って来る。
「もう少ししたら出来るから、ドリさんたちを起こしてきて貰ってもいい?」
「分かった。」 「かしこまりました。」
昨日の話した結果、食事は皆で食べようと言う事になったので、ソフィアたちに呼んできて貰う。
少ししてから、4人で戻って来る。
「おはようございます、ドリさん。アードちゃん。」
「おはようございます、ノーリさん…」
「おはよう、お兄ちゃん…」
何故か、ドリさんの顔が少し赤い気がする。
アコに、2人を顔洗いに連れていって貰い、そのまま用意を手伝ってくようとしているソフィアにどうしたのか聞いてみた。
「ねぇ、ソフィア。ドリさんの顔が少し赤い様だけど、どうかしたの?」
「たぶん、私たちが起こすまで寝ていた事が恥ずかしいんだと思うよ。」
「どういう事?」
「何でもドリさん、森で初めてちゃんとした料理を食べてから、料理に興味を持ったみたい。」
「へぇ、そうなんだ。でも、それが、なんで起きれなくて恥ずかしくなるの?」
「それがね、昨日お風呂で、朝御飯も手伝いたいって言ってたんだよね…」
「なるほどな…」
だから、起きれなくて恥ずかしいのか…
話しを聞き終えた時に、3人が帰ってきたので、今日する事を話しながら、朝御飯を食べ始める。
その結果、今日は買い物(念のため、ドリさんたちが必要な物やアコの服など)をする事になった。
行くのは、僕とソフィアとアードちゃんの3人で、ドリさんとアコはお留守番だ。
食べ終えてから、早速3人で、買い物に行った。
◆
起きた時にはお兄ちゃんはいなかった。
まだ少し眠いが、もう朝みたいなので、裸のアコを起こしてから、落ちていたタオルを巻いてやり、下に下りる。お兄ちゃんに朝の挨拶してから顔を洗い、アードちゃんたちを起こすように頼まれたので、ダンジョンへむかう。
ダンジョンに下り、2人が寝ている木の中に入ると、2人はまだ寝ていた。
「私は、アードちゃんを起こすから、アコは、ドリさんを起こして貰ってもいい?」
「分かりました。」
アードちゃんは、すんなりと起きたが、ドリさんは中々起きなかったので、最後には3人で起こしてから、上へと戻った。