１７７話・お約束
ソフィア達がお風呂に入っている間に、僕は、アコのベッドを用意しに行った。
「よし、ここだな。」
アコを説得出来ないと悟った時に考えていた位置… 自分のベッドがある位置とは真逆の位置にアコ用のベッドを置く。置いた後は、特にやる事がなかったので、ダンジョンへと下り、レイをもふもふする事にした。
時間を忘れ、レイをもふもふをしていると、
『マスター、お風呂を上がりました』
アコから報告が来る。
『分かった。なら、今から上に戻るよ』
『了解しました。そう伝えておきます』
『ありがとう、アコ』
僕は、アコにお礼を言い、レイを最後にひともふしてから、上へと戻った。
上に戻ると、ソフィアとアコ、アードちゃんを背負ったドリさんがこちらへと来ていた。
「アードちゃんは、どうしたんですか？」
お風呂に入って、気分でも悪くなってしまったのではないかと聞いてみる。
「アードちゃんは、疲れて寝ただけだよ、お兄ちゃん。」
「そっか。なら、良かった。ドリさん、変わりましょうか？」
「大丈夫ですよ、ノーリさん。ただ、申し訳ないのですが、今日はこのまま休ませて貰ってもいいですか？」
「はい、大丈夫ですよ。」
一応、寝床までついていき、ドリさんに作って貰ったテーブルに水差しとコップを置き、水分をしっかりとるように伝えた後、その場を後にした。
その後、ソフィアも疲れたので、寝るとの事で、部屋まで送り、何故か僕についてこようするアコを今度こそ全力で止め、部屋で休んでいるように伝えてから、僕は、お風呂へむかいゆっくりと湯船に浸かり、疲れを癒した。
部屋に戻ると、アコは指示通り、僕が先程置いたベッドで休んでいたので、僕も自分のベッドに入り休んだ。
◆
「ん…」
何だか、重くて温かく感じる。
少しずつ意識がはっきりしだし、これがおかしい事に気付き、布団を捲ると、僕の右側の腰にソフィアが、左腕にアコがしがみついていた。しかも、アコに至っては身に付けていたタオルが失くなっていたので、そっと布団を元に戻してから、しがみつかれていた腕を外し、２人を起こさないように、ベッドから抜け出し、顔を洗いにいった。
◆
～ノーリが起きる数時間前～
私は、自分の部屋で休んでいたが、夜中目を覚まし、少し寂しくなった。
だから部屋を出てから、お兄ちゃんの部屋にむかい、なるべく音をたてないように、部屋へと入る。
お兄ちゃんの布団を捲ると左腕にアコがしがみついていたので、頬をつつき起こそうと試みたが、目を覚まさないので、私は、右側に周ってから、お兄ちゃんにギュッとしがみつき、眠りについた。
