170話・魂人形
2人にアコの紹介を終えた所で、少し話をしてみたいとドリさんが聞いていたので、アコに確認した後、話し始めたのを少し離れて見守る。
すると、
「アコさんを紹介して良かったの、お兄ちゃん?」
ソフィアが、近寄ってきて、小声で聞いてきた。
「まぁ、ここ(ダンジョン)の事も、もう教えているし、これから一緒に住むんだから問題ないよ。」
「そっか、それも、そうだよね。」
「あぁ、そうだよ。」
「それじゃあ、私も混ざってくるね。」
そう言って、ソフィアもドリさんたちに混ざりに行った。
それを聞いていると、何だかアコの声が少し楽しげに聞こえる。
「やっぱり、1人だと寂しいよね…」
僕も、毎日ここに来れる訳じゃないし、僕が一緒か1度ここに来た後に、転移結晶なんかの転移系のアイテムを使わないと誰もここには来れない。だから、料理を作って貰う関係なく、アコの願いを叶えてやりたい。
僕は、アコたちが話している間に、レシピ検索の全閲覧で、アイテムを調べる。調べている途中、
ぐ~~~
「ん?」
何か音が聞こえた。
僕は、視線を聞こえた方へと移すと、耳が真っ赤なドリさんの後ろ姿が見えた。それを見て、先ほどの音の正体を察した。
「お… お兄ちゃん、そろそろお昼ご飯にしない!!」
「そうだね、ソフィア。アードちゃんも、ドリさんもそれで、いいですか?」
「うん…」
「はい…」
「それじゃあ、アコ。悪いけど、また来るね。」
「はい。お待ちしております。」
僕は、ソフィアたちを連れて戻り、作ったご飯を温め直してから、昼食を食べる。
食べ終えた後、
「それじゃあ、ソフィア。悪いんだけど、さっき言った通りドリさんに家を案内してあげてね。」
「うん、分かった。お兄ちゃんも、する事頑張ってね。」
「あぁ、頑張るよ。僕は、ダンジョンルームにいるから、何かあったらそっちに来て。」
「うん、分かった。それじゃあ、ドリさん行きましょうか。アードちゃんも一緒に案内しようね。」
「分かりました。」 「うん…」
3人が、行ったのを見た後、僕は、ダンジョンルームへと移動する。自分の部屋でも良かったのだが、何となくだ。
『マスター、どうかされました?』
こんなにすぐ戻ってくるとは思わなかったのか、アコがそう聞いてくる。
「使えるアイテムがないか今から調べるから、ここを使わせて貰おうかと思ってね。いいかな?」
『はい。大丈夫です!!』
「なら、使わせて貰うね。」
僕は、アイテムボックスから取り出した椅子に座り、調べ始める。
途中で、体を動かしたりしながら調べ続け、
「魂人形…」
あるアイテムを見つけた。