149話・使いすぎた…
僕は、タマゴ焼きをとり、口に運ぶ。
一瞬、硬い物を噛んだような感じがしたが、何故か、お店で食べた時以上に、美味しく感じた。
「とても美味しいよ、2人とも。」
「「良かった…」」
2人とも、ほっとしたような表情をする。
その後は、僕たちの話をメインに、夕食は進んでいった。
◆
~就寝時~
僕は、2人に挟まれた状態で床についていた。
以前、ここにいた時は、ソフィアと2人で寝てはいたが、その時ですらそこまでの余裕はなかった。
「なぁ、2人ともやっぱり狭くないか?」
「大丈夫です!!」 「大丈夫です…」
「そ… そうか?」
2人は、あぁ言ってはいるけどやっぱり狭い。
「2人とも、ちょっとごめん。」
僕は、起き上がり、
「やっぱり、狭いと思うから、何かとってくるよ。」
僕は、そう言ってから、ダンジョン移動で、家のダンジョンの階段前に移動してから、自分の部屋へとむかう。
「毛布だけ… いや、この際ベッドごと持っていくか。」
僕は、ベッドごとアイテムボックスに入れてから、転移結晶で部屋へと戻る。
「ただいま、2人とも。ちょっと、布団を待って、こっちに来てくれる?」
「分かった。」 「うん…」
2人が起きて、僕の横にやって来たのを確認してから、他に邪魔になりそうな物を退かしたいき、持ってきたベッドを取り出し、そっと床に置く。
「これは、なんですか?」
「これは、ベッドって言って、この上で寝るんだよ。ほら、寝てごらん、アードちゃん。」
「うん…」
アードちゃんは、そっとベッドの上に上がる。
「柔らかい…」
「気に入って貰って良かったよ。それじゃあ、明日に備えてもう寝ようか。」
僕とソフィアもベッドに上がり、眠りについた。
因みに、2人はすぐに寝たが、僕は、昼まで寝たり、途中で寝たりしたので、暫く寝れなかった…
◆
翌朝、ベッドの効果のおかげか、暫く寝れなかったのだが、清々しい気持ちで、目が覚めた。
2人は、まだ寝息を立てて寝ていたから、起こさないようにそっとベッドから抜け出し部屋を出て顔を洗いに行く。
洗った後、ちょうどポリーナさんが朝食の準備を始めようとしていたので、それを手伝い、他の人を起こし、朝食を食べる。
食べ終えると、ダニールさんが仕事へ出る前に、ポリーナさんたちに挨拶をしてから、アードちゃんを連れて1度家へと戻った。
転移結晶を使いすぎて、僕の手持ち分が失くなってしまったからだ。
作者より(捕捉)
ノーリは、前までソフィアと寝ていたので、ソフィアと同じ年齢ぽいアードちゃんと一緒に寝ても、妹が増えた位にしか思っていません。