13話・再会
僕は、よりいっそう気を引き締めて、ゴブリンを探し始める。
少ししてゴブリンを見つけたが、今度は2匹で行動していたので見送り、次のゴブリンを探す始める。
その後も、複数体で行動しているゴブリンの時は、すぐにその場を離れ、単体のゴブリンは、先程と同じ奇襲攻撃を仕掛ける。
そのおかげで、怪我する事なく、追加で2匹のゴブリンを倒す事に成功した。
トータルでゴブリンを3体倒したが、日はまだ暮れていない。だけど、いつもより走り、肉体的に疲れがたまってきた。それに、気を張りすぎたせいで精神的にもかなり疲れた。このままゴブリンを倒す事を続けてもよくない結果になりそうなので、今日はこのまま早めに、街に戻る事にした。
街に戻る途中に、宝箱作製で作っていたスキルポイントの実が作り終えていたので、街に戻る前にⅠを3個、Ⅱを1個飲み込んで、スキルポイントを増やしておく。複数同時作製が可能になったおかげで、効率が格段に上がったおかげだろう。ゴブリンの魔石(小)2個は、残しておいた、これは後で別の物に作製する予定だ。
街に入りいつものように、ギルドへ回復草採取の依頼の報告をしにやって来る。
「あら、ノーリ君今日は、早いのね?」
「はい、無理しないように、今日は早めに帰って来ました。」
「そうね。危ない真似するより、そっちの方が良いわ。」
マリヤさんと、そんなたわいもない話をしていると、
バンッ
と扉を開けるような大きな音がギルド内に響いた。
音のした方を見てみると、入り口から誰かが入ってきていた。ちょうど逆光で顔までは見えないが、あの服には、見覚えがあった。
僕がこの前まで通っていた魔法学園、それも女子生徒の服だと思う。扉が閉まった事で、その女子生徒の顔が見えた。その女子生徒は、青空のようなうすい青色の髪、透き通るような翠色の瞳に整った顔の女性…
「ヤバッ!!」
僕は、その女子生徒から、すぐに顔を反らした。
「どうかしたの、ノーリ君?」
「あ、いえ、別に… それじゃあ、僕は、これで、失礼しますね。」
「? 気をつけてね。」
後ろを振り返らずに、その場を後にしようとした時には既に手遅れで、後ろから声をかけられる。
「見つけました、ノーリ!!」
「ひ… 人違いじゃない…「ノーリ!!」」
誤魔化そうとしたのだが、無理そうなので観念して振り返る。
「お久しぶりです、シャーロットさ… 「ノーリ!!」」
「はぁ… 久しぶりだね、シャーロット。」
「はい、お久しぶりですノーリ!!」
そこには、久しぶりにあった元同級生のシャーロットがいた。