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109話・昇格試験 1

 ソフィアたちに見送られ、僕は、冒険者ギルドにむかった。

 ギルドに着いた僕は、受付に並ぶ。

 マリヤさんは、いなかったので別の受付嬢に昇格試験を受ける事を伝え、試験の受付を済ます。

 どうやら最初は、筆記試験からのようで、奥にある部屋に案内される。

 部屋には、既に何人かの冒険者が固まって座っていた。その内の何人かは、見た事がある。しかも、僕の事をバカにした事のある人が1人混じっていた。

 要らぬトラブルを起こしたくなかったので、僕は、少し離れた席に座る。

 何か言いたそうな顔をしていたが、僕の後にも、他の冒険者が部屋に入ってきていたので、黙り混んだ。

 その後、少しして、何故かマリヤさんが部屋に入ってきて、僕たちの前で立ち止まる。僕と目があったマリヤさんは、微笑んだ後、


「本日、筆記試験の担当をさせて頂きます、マリヤと申します。では、試験を始める前に、筆記試験について説明させて頂きます。」


 そう言ってから、説明を始める。

 規定の点数をとらなければ、次の試験に進めないようだ。


「説明は、以上になります。質問等ある方は、いますか? ある人は、手を上げて下さい。」


 僕は、特になかったのでそのまま始まるのを待っていると、


「1つ、いいですか?」


 僕に何か言いたげだった人が、手を上げた。


「なんでしょうか?」


「ここは、C級の昇格試験の筈なのに、どうして、空ば… あいつが、ここにいるんですか?」


 僕の事を指差しながら、そいつは質問した。


「確か、貴方は、ムエルトさんでしたね?」


「はい、そうです。」


「貴方の言っている、質問の意味が分かりません。ここには、試験を受けれる事の出来る冒険者しかしません。」


「いや、だからそいつはそれを受ける実力すらないって言ってるんです!!」


「その実力を評価するのは、ギルドであって、貴方ではありません。また、その評価方法を貴方に教える事は出来ません。質問は以上ですか?」


「はい…」


 納得してないであろうムエルトは、僕の事を睨み付けてくる。


「他に質問がある人はいますか?」


 誰も手を上げない。


「ないようなので、筆記試験を始めたいと思います。」


 問題が配られ、筆記試験が始まった。

作者より(捕捉)


奥にある部屋

 → 軽度の違反を行った冒険者に、冒険者がなんたるかなどを小一時間ほど講習を行ったりするなどに使われる多数の机と椅子が並ぶ部屋。


※ 重度の違反者は、ギルドカード除名の上、再度登録不可になる。

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