権力
目が覚めた
ベットに横たわっていた
天井が広く白かった
おそらく病院だろう
右を見ると夕日が街を照らしていた
「もうすぐ夜か…」
ガッチャッ
とっさに左を見るとナースがいた扉を閉めると近寄ってきた
大丈夫ですかと聞いてくる
うなづくと、笑みをうかべて
『具合が悪くなったらボタンを押して知らせてくださいね』
「はい、ありがとうございます」
『よく車にひかれて軽傷ですみましたね
信じられません』
「たしかにそうですね」
ツヨシは微笑をうかべてこたえた
「あの、頭は大丈夫でしたか」
『はい、全身調べましたが異常はありませんでしたよ。もしも、まだ不安でしたら後で医師と面会するときがあるのでそのときに話してはどうですか』
「そうですね」
『では、目覚めたことを伝えてきますので』
そう言って小走りで部屋を出ていった
「どうですか、先生」
『そうですね…特に異常はなかったですよ』
「そうですか…」
『えぇ、頭も他のところも異常なところはないですねぇ』
「わかりました…ありがとうございました」
「あと気になることがあるんですが…」
『なんですか』
「ほかにひかれた人はどうなったんですか」
『あぁ、それは…重傷の人もいますしお亡くなりになった人もいます…』
「そうですか…」
「あと、ひいた人はどうなったんですか」
『それは……、それは……その言いづらいのですが捕まっていなくて』
「なぜですか、この人混みの中逃げれられたんですか」
『それが、その警察が来て連れていかれると思われたんですが警察が、その人を逃しまして…』
「どうして……」
『その政府のお偉いさんでして、警察が捕まえられなかったんです…』
「……………」
『………………』
『まぁ、ツヨシさんは2、3週間ここにいてもらえば大丈夫です』
「………わかりました」
ベットに戻った
その日、なぜか、なかなか眠れなかった