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第22回『特異なキャラクター・その4』

長かった特異なキャラの話もこれでおしまいです。

 本題に入る前に。 


 私が、キャラを軸に話を作らないのは、縛りがきつくなり、難易度が上がるからです。


 それに、どちらかと言えば、キャラを意識せずに作ったお話に、後からキャラ付けする方が簡単でもあります。


 以前、『魔女の行き先』というお題が、ツイッターで出されていたのを見て、それ以前に書いてあったショートショートをちょっと改造するという事をしたことがあります。


 その時の話がこれです。



『レシピ』


「一人で料理したことは、ないんだよな?」


「大丈夫、ほらこの通り、レシピをメモにしてもらったから」


「不安だなあ」


「まかせてよ、えーっと何々、最初の角を右に曲がって突き当りを、どうしたらいいんだろ?」


「迷子になるな」




『魔女の行き先』


「一人で魔法の薬を調合したことは、ないんだよな?」


「大丈夫、ほらこの通り、おばあちゃんに、レシピをメモにしてもらったから」


「不安だなあ」


「まかせてよ、えーっと何々、最初の角を右に曲がって突き当りを、どうしたらいいんだろ?」


「迷子になるな」




 ちょっとキーワードを付け足しただけで、早変わりです。


 まあ、キャラの後付けの方が楽ということも、一応は、言っておこかと。


 でも、同一キャラを使ったシリーズ化は、統一感があって、魅力的ではありますね。





 では、本題です。


 実践してみましょう。


 君にも書ける!男の子同士の妄想で、きゃっきゃうふふふする女の子のお話!




 ・・・引き返すのなら今のうちです・・・




 ・・・良いのですか、引き返さなくて・・・




 ・・・まだ、まにあいます・・・




 開けなくても良い扉の向こうの世界へようこそ!




 いや、書いてみたらけっこう楽しいですよ。




 ①女の子が男の子達を観察することのできる環境を整えましょう。


「遠くから見ている」でも良いのですけれど。


 ・同じ部活に所属する

 ・兄弟や幼馴染などの親しい人物が男子グループの中にいる

 ・責任者、監督役などの立場にいる


 などの設定を作っておくと話を作りやすくなります。




 ②男の子が物理的に接近する日常の場面を思い浮かべましょう。


 ・電車で居眠りしてもたれかかる

 ・足がしびれて立てなくなり隣の人に支えてもらう

 ・二人がひとつのイヤホンで曲を聞いている


 ここで大事なポイントです。なるべくたくさん思い浮かべてください。

 全部が小説に使えるわけではありませんので。




 ③『照れる、拗ねる、戸惑う、ほめる、気遣う』を探しましょう。


 クライマックスが近づいてまいりました。


 男の子達の接触シーンを思い浮かべたら、次は、それをもっと深く掘り下げます。


 場所はどこですか?


 どんなことを話していますか?



「どんな曲を聞いているんだ?」

「お前も聞いてみる?」

 そう言ってイヤホンを一つ渡す。

「アイドルかあ、お前こんなの聞いているのか。」

「いいじゃんか別に。」

「俺も好きだよ。」



 ハイッこれです!こういうのを探してください。




 ④妄想のトリガーを発動させましょう。


 男の子達の会話が引き金となり、妄想が始まります。


 この妄想を詳しく書けば、その筋の方たちの覚えがめでたくなり、さらっと流せば、素人さんでも安心な作品になります。


 無理だからー、私には、これ以上は無理だからー。


 趣味を満喫してくださいね。


 ただし、この後、最後の落ちにつながるようにしなければならないのを念頭に置いておいてください。




 ⑤シンクロさせましょう。


 最後の落ちをつけます。


 妄想に突入後、感極まって突飛な言動に走ります。

 その時、現実世界と妄想とを何らかの形でシンクロさせます。


 妄想をしていたことを知らない男の子との会話が普通に成立し、かつ、妄想の結果口走ったセリフでもある、という一言を考えます。



『井原さんは、今日も元気に、こじらせている』

 https://ncode.syosetu.com/n6995ge/10/




 折角なので、例文にも落ちをつけます。



 井原さんは、いわゆる腐った女の子。

 男の子たちの様子をうかがって、内心、気もそぞろ。


「どんな曲を聞いているんだ?」

「お前も聞いてみる?」

 そう言ってイヤホンを一つ渡す。

「アイドルかあ、お前こんなの聞いているのか。」

「いいじゃんか別に。」

「俺も好きだよ。」

 ぐはぁっ!

 井原さんに直撃。

「どうしたの、君も聞く?」

 井原さんは、ぶんぶんと首を振る。

「こぼれ聞こえてくる声に、そっと耳をそばだてる方が良いから。」


 井原さんは、今日もこじらせている。




 一応、こんな感じです。

 普段は、ショートショートでほのぼのコメディ集を連載しています。


 『月の音色』、『ほんのり、ほのぼのしてもらえたら嬉しいです』、『みどりの竜』です。


 ショートショートの実例がいっぱいありますので、良かったら見てくださいね。

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『HAKO NIWA シークレット!』
 みんな、宝箱には目がないよね?、実はノドも無いから喋れないし、手も出ない、それどころか動けないんだよ、箱だから。異世界に転生したら、私、宝箱になってた。現在、ダンジョンに閉じ込められているので脱出しようと思うのだけれど、一ミリたりとも動けない。でも、動けないなりに頑張って、なんとかレベルを上げる方法を見つけたりして。ただまあ進化先の候補が、寄木細工に、びっくり箱、魔法瓶・・・って、動けないよ!。あれっ、もしかして幸運値が低いとかない?。とりあえず、スキル【ガチャ】は、お願い息をして。これは、箱になってしまった娘の冒険譚。まあ、最初の小部屋から微動だにしていないのだけれど。どうにか工夫して生き残るよ!。追伸、どうも脱出の鍵はロボットが握っているらしいです。

『このヒロイン、実は・・・』
 SF?、ミステリー?、コメディ?、そんな感じの短編です。

『月の音色』

『ほんのり、ほのぼのしてもらえたら嬉しいです』

『みどりの竜』

『いくとちゃんとおじいちゃん』

『誰でもショートショートが書けるという『田丸式メソッド』を改良しました』
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