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召喚騎士様は我が道を行く  作者: ガーネット
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装備の新調

前回のあらすじ

 ・ランザとバトル?

 しばらくしてランザがいくつかの武器と見慣れない防具を2つ持ってきた。


 「桃、お主随分前だが儂に武器の作成とその後に装備の強化を依頼しただろう?それがある程度形になったから持ってきた。後は微調整のみだ。桃が途中から馬鹿みたいな量のミスリルを送ってくるからちょっと悪ノリしちまったが、まぁ見てくれや」


 「ほう、これが名工ランザの作品か」


 最初に見たのは武器たち。それぞれ刀、バールのような杖、槍だ。鑑定するまでもなくそこらへんの装備とは比較にならない業物。さらにそれらが放つ魔力も尋常ではない。


 「これが、ランザの作品か。」


 同じセリフを二度吐く俺。それほどまでにランザが持ってきた武器の魔力は凄まじかった。そして、知らないと言っていたはずの刀をランザが打ったという事実にも驚いてた。


 千桜華 レア度6 耐久値1800/1800

 【STR30%アップ AGI30%アップ 斬撃強化 乱撃 抜刀術補正(極大)刀術補正(極大)】


 これが【百科事典】で見たランザが打った刀、銘を【千桜華】という刀のスペックだ。これは正直強すぎる。迷宮の俺たちが戦える場所で手に入った装備のどれよりも強い。ミスリルを多分に含んでいるためか魔力の通りも非常いい。これなら封印されし厨◯時代に一世を風靡した伝説オサレ漫画の主人公、某オレンジ髪の死神代行が使っていた月◯天衝を再現できそうだ。


 そして何よりこの刀にはランザの魂が宿っている。この刀の持つ魂は幻創霊器では再現できず、決して宿らないものである。それゆえにこの刀には数値では測れない価値がある。


 「よく刀なんて打つことができたな。」


 「あぁ、それか。それはだなこの前ふらりとAランクの冒険者がきたんだよここに。そいつは街の防衛戦で折れた武器を修理してくれる人を探してここにたどり着いたそうだ。そいつの武器が刀だったんだよ。それを直すためになんども打って覚えた。まぁ、本場の職人に学んだわけじゃねぇからな。紛い物ではあるが今できる最高のものだ。」


 ランザは紛い物と評したが俺にはそうは見えない。きっとランザなりのこだわりがあるのだろう。それでも今の俺には十分すぎるほどの業物だ。


 「それでも俺はこれで戦える」


 「ふん、武器に頼りすぎるなよ」


 「わかってらぁ」


 そんなやりとりをしつつ次に武器を手に取る。


 名伏し難きバールのようなもの レア度6 耐久度3000/3000

 【STR30%アップ DEX30%アップ 物理攻撃破壊 魔法破壊 打撃貫通】


 名前がいささか気になるがこのバールのようなものはかなり強い。物理攻撃と魔法攻撃を破壊できるのは究極的な存在。つまりこれを使えば迎撃ができるってことだろう?あまり守るスキル構成ではない俺にとって防衛手段が1つ増えるのはかなり大きい。


 そうでなくても耐久値が高く、脳筋戦法でフルボッコだどんができる。魔法との馴染みもいいから身体強化とも相性がいい。つまり強い。


 「またとんでもないもの作ったな。」


 「それはミスリルが大量に送られてきたからな。つい調子に乗っちまったんだよ。でもそれだけのスペックがあれば戦えるだろ?」


 「あぁ、間違いない。これは最前線で戦える最高の装備だよ。迷宮から発掘できる装備となんら変わらないな。」


 「流石に深層から出てくる伝説級の装備には敵わないが、中層ぐらいには届いているといいがな。」


 ランザは半ば自虐気味にいうがレイに渡した装備よりもはるかに優れている。これと並びうる装備はあのレインボーウルフからドロップした【吸魔の六連環】ぐらいだろう。つまりボスの初回撃破報酬レベルというわけだ。


 そして最後の槍に目を向ける。


 「これは・・・十文字槍か。」


 「お?なんだ知っているのか。そうだ。この十文字槍は突くことに特化するのではなく、複雑な形状が示すとおり攻撃のバリエーションが豊富で「突けば槍、払えば薙刀、引けば鎌」と喩えられ、また枝刃を防御に使うなど創意工夫次第で多彩な戦法が取れる槍だ。かなり修練が必要だが桃なら使いこなせるはずだ」


 「買い被りのような気がしないでもないが、まぁ期待には応えられるように努力しようじゃないか」


 そんなわけで【百科事典】で見てみる。


 ツワモノの十文字槍 レア度6 耐久値2500/2500

 【STR30%アップ VIT30%アップ 身体操作 歩法補助 体術補正 不撓不屈】


 これもまた中々癖のある装備だな。基本的には動作系の補助で技術的な補助は一切ない。要するに自分で上手くなる以外にこの槍を使いこなすことは不可能だ。そして最後の不撓不屈は最大HPを超える攻撃を食らった場合、一定の割合でHPが1残るスキル。根性とか踏ん張り系のスキルと一緒だな。


 この確率はLUK依存で俺のLUKはそこそこ高い方だ。発動確率は悪くないとは思うが、わざわざ攻撃を食らうわけにも行かないし、発動したらラッキーぐらいで考えておこう。


 「この槍も業物だな。」


 「当たり前だ、誰が鍛えたと思っている。」


 「さすがはランザ様ってか?」


 「茶化すでない。それで、どうなんだ?武器に不満はあるか?」


 「いや、今のところはないな。これ以上の武器をもらっても今の俺じゃ扱いきれないだろうよ。それこそ武器に振り回されることになる。だから今はこれでいい。」


 「・・・理解はしているようだな。」


 「当然。自分の体のことを戦う人間が知らないでどうする」


 「その当然のことが出来ぬ愚か者が多すぎるのだがな。まぁ、わかっているのならば良い。」


 「その上で、だ。ランザ、少し頼みがある」


 「なんだ?」


 ランザに少しばかり頼み事をしたがランザはこれを快諾してくれた。これで武器の心配はいらないと思う。


 そしてそのまま2つの装備へと目を向ける。預けた2つの装備の名前は【魔神の黒鎧】と【女神の白鎧】。この2つの装備はいわゆるセット装備だったようだ。なんか効果とポイント消費のために適当に選んだから詳しくは見てなかった。


 確か効果はそれぞれ魔族と女神に属するものに力を与えるとかそんな内容だったはず。記憶にないので改めて【百科事典】で見てみようか。それにランザも改造しているだろうし。


 魔神の獄鎧 レア度7 耐久値10000/10000

 【VIT50%アップ MID50%アップ 物理魔法耐性(極大) 獄炎強化 闇の住人 魔神化 魔の統率者】


 女神の聖鎧 レア度7 耐久値10000/10000

 【VIT50%アップ MID50%アップ 物理魔法耐性(極大) 聖炎強化 光の住人 女神化 女神の統率者】


 こいつらはどっちも似たようなスキル構成になっているな。単純に光と闇が入れ替わるだけのようだ。


 獄炎強化と聖炎強化は別に触れることはない。そして闇の住人と光の住人。中々厨二病チックな名前だが、それぞれ夜と昼でステータスが上がる代わりに逆だとステータスが下がる効果があるスキル。名前以外はかなり優秀なスキルと言えるのではないだろうか?


 そして魔神化、女神化の謎スキル。【百科事典】様で見ても「魔神と化す」「女神と化す」とだけ記されており、具体的な効果は不明だ。そのうち試してみるか。


 最後の「魔の統率者」と「女神の統率者」はその名前の通り、それぞれ魔に属する存在、女神に属する存在を強化するという効果を持っている。この効果だけは前身の装備から受け継いだスキルのようだ。


 「こっちも大概だな」


 「まぁ、これらは元になった装備がかなり上等な装備だったからな。儂は単にミスリルとか希少鉱石を使って上位化させただけだ。いや、上位化というよりはむしろ本来の姿に近づけたって感じだったが。」


 「へぇ、上位化に本来の姿ねぇ。ってことはまだまだこれからも強化出来そうだな。」


 「その感じはあったが、ミスリルだけじゃこれが限度だろうよ。おそらくこれ以上は鉱石だけじゃなくて他にもっと別の何かが必要になるって儂の直感が言ってるな。」


 「ふーん、ランザの勘か。蔑ろには出来ないな。わかった。それっぽいものを探してみよう。見つけたら頼む」


 「うむ、ここまで手掛けたんだ。本来の姿をこの目で見させてくれ。」


 ランザと約束を交わして一度装備を引き取る。


 「また何かあったら頼む」


 そう言って俺はランザのところを辞した。


 それからドスの街に転移してルビー君のところへゆく。残念ながらルビー君は加工の腕を上げるためにレベリングに出ているとかで会えなかったが、現段階での最高傑作を彼の父親から受け取ることが出来た。


 夢幻と禁忌の魔導杖 レア度6 耐久値4000/4000

 【INT50%アップ 魔力制御(極大) 幻影 鏡面 波及 圧縮 拡散 混沌 禁獣召喚】


 ベースは俺が大量に送りつけたハイトレントの角材だ。それを魔力との親和性の高いミスリルでコーティングしてあり、一番重要な魔法を増幅する部分には混沌結晶と禁獣の宝玉が使われていた。


 幻影は文字通り幻影を放つことができるスキル。ただ、この杖についているスキルは魔法の幻影も放つことができる。ブラフにぴったりだ!


 鏡面は1枚につき一度だけ魔法を完全に反射できる鏡を生み出すことができるスキル。クールタイムが長いため連発は出来ないが、強力な一撃に対する反撃ができるカードがあるのは大きい。


 波及はその名の通り、魔法の効果が周囲に波及するというもの。波及なので直接的に触れていなくても魔法の効果が伝播してゆく。主に精神攻撃系の魔法とか回復系の魔法と相性がいいだろう。


 圧縮と拡大はこれまで【魔力操作】は【範囲魔法】で行ってきたことをさらにスキルで行いやすくしてくれたもの。


 混沌はパッシブスキルのようでこの杖で攻撃した際にランダムで異常状態を付与するようだ。その異常状態はかなり強力で、範囲魔法攻撃に混ぜ込まれた異常状態攻撃はまさしく相手を混沌の渦に陥れることだろう。


 そして最後の禁獣召喚はそのままの解釈で良さそうだ。ただし、召喚される禁獣は魔力体でさらに知能はほぼゼロ。MPを使った肉壁や自爆特攻以外に今のところ使い道はなさそうだ。それでも禁獣のステータスかなり高そうだったので雑魚相手にはいいかもしれない。


 そんな感じで装備を確認をしつつ自分の拠点でくつろいでいたらカインから連絡が入った。

古い伏線をここでやっと回収〜

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― 新着の感想 ―
[一言] 古すぎて読み返さないと分からないフラグww
[気になる点] 文中の 機体には応えられるように の、機体は期待だと思います [一言] これからも更新楽しみにしています
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