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召喚騎士様は我が道を行く  作者: ガーネット
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第9話 新スキル

前回のあらすじ

 ランザと戦います

 ランザ強ぇ!

 乱入!

 さて、夕飯も食べたし風呂にも入った。これで残りは寝るだけにして準備万端。明日は大学があるので日付が変わる前にログアウトしたいところだ。


 さすがに講義に行かねば単位様が手から零れ落ちそうな気配がする。大学生にとって単位様と諭吉様は何よりも優先されるものだ。まぁ、それはいいとして早速ログインしましょうか。


 目を覚ましゆっくりと体を起こす。「堀宮亭」のベッドの質はいい、現実世界で俺が使ってるベッドより下手したらいいベッドかもしれない。


 「やっぱりベッドはいいもんだ。体も痛くないし。…いや、地べたに寝た方が無理があるのか?」


 俺の感覚ではログインだがゲーム内では寝起きってことになる。前回とは天と地ほども差がある寝起きの爽快さ。これを知ったらもう地べたには戻れない。


 時刻はゲーム内時間で23時を回ったところ。完全に夜だ。部屋に取り付けられた小さな窓から外を眺める。今宵は満月。いいことがありそうだ。深夜帯の時間なので人通りは全くなく、南区の方角が若干明るいかな程度だった。


 夜の冒険に出かける前に昼間に確認し忘れた称号の効果の確認をしよう。確認しそびれたのは【絆を紡ぐもの】と【ウルフスレイヤー】だ。


 【絆を紡ぐもの】来訪者で最初に住人と交流をした者

 効果:住人への好感度上昇補正:中


 【ウルフスレイヤー】ウルフ系の魔物を一定以上連続で一人で倒した者

 効果:ウルフ系の魔物に特攻。与ダメージが1.5倍になる。


 さすが称号。結構いい効果を与えてくれるな。このゲームの運営は住人との交流を勧めたがる傾向にあるっぽいし、好感度上昇の効果は間違いなく先々で役に立つ。


 ウルフスレイヤーの称号も絶対にこの後先に進んだら強力なウルフ系の魔物が出てくるだろうし優秀な称号と言える。そして説明書きは俺に大いなるヒントを与えてくれた。つまり、各系統の魔物を一定以上連続で、しかもソロで狩り続けるとスレイヤー系の称号が手に入る。


 この称号がブラックウルフを倒した時に手に入れたものだということを合わせて考えると隠し条件として、その系統のボスを単独で倒す。これも当てはまりそうだ。


 全体的な目標としてはこのウノの街の街で集められそうなスレイヤー系の称号を手に入れることでいいかな。カインかサーシャが戻ってきて召喚騎士について詳しく聞ければ方針も変わるとは思うが。


 次は獲得できるスキルを確認してみよう。最初のスキル設定以後、IWOでのスキル獲得方法はスキルポイントの消費、そのスキルに見合った行動をする、称号で手に入れる、βではスキルオーブやスキルの書などのアイテムでもスキルを獲得できたそうだ。


 例えば魔術なんかは行動では手に入れることの出来ないスキルだが武術系のスキルなんかのスキルはそれに見合った行動をすること、つまりスキルのない状態でも訓練することで獲得できるスキルの代表例だそうだ。


 そんでもってスキルポイントの消費で獲得できるスキルは職業によって消費するスキルポイントが違ってくる。一番わかりやすい例だと職業剣士と職業魔術師では魔術スキルを獲得するのに消費するスキルポイントが大きく異なってくる。前者が3で後者が1だそうだ。


 召喚騎士という特殊職に就いた俺はその辺どうなんだ?と思い早速取得可能スキル一覧を開く。

 【格闘術】SP:2

 【回避】SP:2

 【HP回復速度上昇】SP:2

 【MP回復速度上昇】SP:2

 【魔術強化】SP:2

 【気配察知】SP:2

 【体術】SP:2

 【隠密】SP:2

 【精神強化】SP:2

 【身体強化】SP:2

 【採掘】SP:2

 【採取】SP:2

 【地図】SP:2

 【調教】SP:2

 【装備鑑定】SP:2

 【魔物鑑定】SP:2

 【金属鑑定】SP:2

 【スキル鑑定】SP:2

 【釣り】SP:2

   ・

   ・

   ・


 この辺で見るのを諦めた。なんだこりゃ。多すぎるだろ!?いや待て、いったん冷静になれ。


 ざっとリストをみて今のところ判明してるのは

・このリストの中にはキャラメイクの際に取得可能だったスキルも含まれていること

・どんなに下の方までスクロールしてみても消費するスキルポイントは一律で2

 

 ということの2つだ。


 前者はいいとして後者は得なのかどうかいまいちよく分からないな。まだまだ初級スキルばっかりだからその恩恵が感じられないだけか?…考えてもしょうがないので頭を切り替えてスキルを獲得していこうか。


 候補としては気配察知、それからHP、MPの回復速度上昇、それから各種強化に採取採掘と…リストの上位にあったやつほぼ全部じゃねぇか!他にもダッシュとか欲しいしどうしようかね。


 悩むこと数分、決めました。とりあえず【気配察知】と【体術】を取ろう。召喚騎士としての戦い方が一切不明な状態で変にスキルを取るのは避けたい。今はどんな戦闘スタイルになっても死にスキルにならなそうなスキルを選ぶべきだろうということで【気配察知】と体の動きを補正する【体術】にした。


 さて、スキルも取ったし早速街に出るとしよう。南区ならそろそろβプレイヤーの露店が充実し始めるころかな?


 やって来ました南区。現実世界では夜が始まったばかり。会社終わりのサラリーマンなんかが多くログインしてくるので、ゲーム内では深夜に近いのに人は多く混雑している。

 

 やはりこの時間でもちらほらとプレイヤーの露店を見かける。昨日見たときより若干数が多いような気がしないでもない。まぁ、ここで売ってるのは生産職がスキル上げで生産しまくったものだろうな。


 特に興味はないのでスルーしよう。


 そういえば、攻略組と呼ばれる人たちはすでに第2の街ドスの街に到達したそうだ。ログアウト中にあったワールドアナウンスはログウィンドウに表示されるみたいで、その機能を知ると同時にその件を知った。しかもその討伐パーティーの中にはレイの名前もあった。さすがはβテスターといったところか。


 露店で物を買う気はないので、こんな時間だが住人がやっている雑貨屋に入る。普段ならもちろんこの時間は営業はしていないが正規版開始後現実時間で1週間は飛ぶように商品が売れるので臨時で人を雇い、24時間体制で店を開けると店主のおっちゃんが笑ってた。どの世界でも商人というのは逞しいものだ。


 そういえば眠くて覚えてなかったけど、昨日テントと非常食を買ったのもこの雑貨屋だった。


 そんな逞しいおっちゃんから旅の必需品を聞いた。


 「そうだな。まぁ、普通にテントと携帯食料は必需品だ。それからランタンか。少し金に余裕があるならこんなのもあるぜ」


 そういって店の奥から持ってきたのはタペストリーのようなもの。どうやら魔法陣らしきものが描かれているようだ。


 「こいつは少々値は張るが簡易の魔除け結界を敷いてくれる便利な道具だぜ。ちょっとでもランクの高い冒険者や野営をするような旅をする人の必需品でな、これがあれば見張りの負担がぐっと減る。」


「よし、買った。」

 

 「毎度あり!にいちゃんまだまだ駆け出しだろ?まけてやることは出来ねぇがおまけつけとくぜ」

 

 「お、それは助かる。」


 もろもろの必需品を買って清算を済ませる。さすがに値が張ると言うだけあって結界布だけで1万5000Gが吹っ飛んだ。他にも色々買ったので少々懐が寒い。金策をせねば。残金500Gだ。


 結界布は持った感じだとただの厚めの布だ。魔法陣さえ無事なら効果は発動するって雑貨屋のおっさんが言ってたので誰か裁縫の技術を持った人が居ればこれ使って布団に加工してもらおうかな。いくら寝袋を買ったからといって地面に寝るのはいやだ。


 準備も整ったし早速夜の狩りに行こう。夜は出てくる魔物の平均レベルが2〜3上昇する。プレイヤースキルを鍛えたい俺からしてみればもってこいの状況だ。


 まずは金策もかねて平原でゴブリンを狩ろう。こいつらもウルフ同様に群れで活動する魔物だから上手くいけばフィールドボスが出てくるかもしれない。そうでなくても人型の魔物と戦うのはいい訓練になるはずだ。


 早速平原に出て【気配察知】を発動させる。効果範囲はだいたい半径20メートルぐらいの円だと思う。お、早速複数の気配が一まとまりになっている反応があった。とりあえず向かってみよう。


 やっぱりいましたファンタジーの代表選手。ゴブリンさんです。しかも3体います。棍棒持ちが1体とステゴロが2体の編成だ。すかさず【鑑定】を発動。どうせスキルはどうでもいいのでレベルだけ確認。この平原にいる魔物は1〜3レベルなのだが、ゴブリン達はステゴロがレベル4、棍棒持ちがレベル5だった。


 相手は確実に格上。でもランザよりは弱いしどうにかなるでしょ。


 俺はゴブリン達めがけて駆け出す。向こうもすぐに気が付いたようで奇声を上げながらこちらに向かってくる。


 俺はゴブリン達に気づかれた時点で足を止めて迎撃に入る。3体同時は厳しいが1対1なら余裕。レベル差があるってことは同じゴブリンでもステータスに差があるので棍棒持ちのゴブリンが少し早く俺に到達する。


 ゴブリンは奇声を上げながら右で持っていた棍棒を振り下ろしてきた。それを半身になって躱し、地面に叩きつけられた棍棒を足で踏んで固定する。そしてそのまま剣をゴブリンの目に突き刺す。手応えあり。棍棒持ちのゴブリンはポリゴンとなって消えた。


 仲間をやられて激昂したステゴロゴブリンたちが同時に襲いかかってくる。個体値の差なのかわずかに早かった方のゴブリンの攻撃を躱し、遅かった方のゴブリンの喉に突きを放つ。リーチの差があるので先にヒットする。俺の突きはカウンターとなってゴブリンの喉に突きさり、クリティカルのエフェクトを出してゴブリンをポリゴンへと変えた。


 背後は見えないが【気配察知】の効果で動くのがわかった。上半身への攻撃と読んでしゃがみながら振り向く。読みは的中。俺めがけて飛びかかってきたゴブリンは俺がしゃがんだことで一瞬だが空中にその身を投げ出す形になる。


 その隙を逃さず、宙に浮いた状態のゴブリンの胸を剣で突く。十分な手応えを残し、ゴブリンがポリゴンとなって消えていった。


 <ゴブリンの魔石×3を獲得しました>

 <ゴブリンの棍棒を獲得しました>


 戦闘終了と同時にアナウンスが流れる。よし、戦闘は全く問題ないな。ペースを上げてどんどん狩るとしよう。


桃 Lv,7

Fランク

職業 召喚騎士

 HP  120

 MP  240

 STR 21

 VIT 18

 INT 21

 MID 18

 DEX 18

 AGI 17

 LUK 21


NPCF 【カイン】【サーシャ】【エリック】【ランザ】


称号

□一般

 【来訪者の召喚騎士】【到達者】【最速の頂点】【EX職の解放者】【困難に立ち向かう者】【絆を紡ぐもの】【ウルフスレイヤー】


□祝福

 【最強の召喚騎士の祝福】【ノルンの祝福】


□神々からの称号

 【ノルンの期待】


スキル(11SP)

□武術系

 【剣術Lv7】【スラッシュ】

 【槍術Lv2】【杖術Lv2】【鎧Lv1】【◎体術Lv1】【武術の心得】

 

□魔術系

 【火魔術Lv1】【水魔術Lv1】【風魔術Lv1】【土魔術Lv1】

 【召喚術Lv5】【魔術の心得】


□その他

 【鑑定Lv8】【◎気配察知Lv1】

 【☆限界突破】【☆瞬歩】【☆逆境】【☆覚醒】


◎は今話で追加されたもの

☆は初取得、イベント特典などで強化されているもの


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