第62話 レベルキャップとステータス回
前回のあらすじ
・廃棄場でのレベリング
・アーサーがレベル60に到達しましたとさ
ログインしました。ログインすると同時にメッセージがレイから届く。どうやらレイのパーティーは今回のイベントは見送るようだ。なので俺の方で参加したいとのことだった。
レイはログインしているようなのでメッセージを飛ばしてレイを回収する。そのままウノの街に戻って参加登録をする。選手登録したのは俺、レイ、六英雄、アーク、レオーネ、そしてルシファーの11人。チーム名は「高天原」昔からレイとチームを組む時から使っている名前だ。
由来?俺の苗字だよ。草薙は草薙の剣だろ?そこから古事記や日本書紀に派生してそしてよく出てくる高天原になったんだよ。
登録したあとはレイと別れてそれぞれレベリングに回ることにする。レイはレイでスキル上げをしたいらしく別れて行動することになった。
俺は今日も今日とてレベリング。だけど今日はちょっと本気出そうかね。アーサーに宣戦布告された身だ。第1回イベントの覇者として負けるわけにはいかないからな。
そんなわけでアリーシャ召喚院に飛んでさらに研究棟へ向かう。時間的にも昨日きた時間とちょうどぴったりだ。
マッチョメンな警備員に連れられ例の廃棄場にたどり着く。そこには昨日と全く同じハイテンションなおっさんが待っていた。
「よし、おっさん、一発殴らせろ!」
昨日は取り逃がしたが今日は逃がさん!そう思って【瞬歩】で間合いを詰めて背後から殴りかかった。完全に捉えたと思った瞬間におっさんの姿は搔き消え、俺は地面に叩きつけられていた。
「HAHAHA!元気がいいな!その調子なら昨日よりもペースをあげても大丈夫そうだ。それじゃあ早速レッツトライだ!」
おっさんは俺を地面に叩きつけたあとそのまま俺の腕を掴んで廃棄場の中に放り込むと即座にスイッチを押した。ちくしょうめ、チート装備の上から俺にダメージ与えてきたぞ。しかも【瞬歩】した俺の動きを完璧に見切ってだ。くそ、あのおっさん、やっぱりただもんじゃねぇな!
「いいじゃねぇか!やってやらあ!おいおっさん、俺は今血が滾ってんだ!昨日の倍は持ってきやがれ!」
「ほう、随分と威勢のいいことを言うじゃないか、桃くん。それじゃあご要望にお応えして。ポチッとな。」
おっさんの投げは超絶技巧が隠されており、なぜか受け身が取れなかったので無様に地面を転がりながらおっさんに向かって言い放つ。ニヤリと笑ったおっさんがボタンを押すとマジで昨日の倍はいようかという魔物たちが天井から落ちてきた。
「さて、いつまでも寝てるわけにはいかないよな。こいよ雑魚ども、今日の俺は本気だぜ!」
俺の挑発が効いたのか、一斉に襲いかかってくる魔物たち。俺はその魔物の群れを真正面から迎え撃つ。ゴブリンを斬り殺し、ゴブリンを突き殺す。コボルトをなます切りにして別のコボルトを撲殺する。オーク?最初から挽肉だよ!
そんな感じに次から次へと現れる魔物を丁寧に大胆に、優雅に剛毅に斬って砕いてスライスして突いて粉砕してまた斬り殺してゆく。
どれほどの時間が経過したのだろうか?気がつけば俺の周囲には無数の屍の山。オークやコボルト、それにゴブリンと言った雑魚中の雑魚ではあるがその数はもはや一国の軍隊に相当するのではないかと思われるほど数がいる。
しかも倒してからドロップになるまでのほんのわずかなタイムラグのはずなのに死体の山が出来ているという事はかなりの数を倒したのだろうよ。
いつの間にかレベルも60に到達していた。スキルレベルも結構上がったと思う。あとで確認しなきゃ。
「コングラチュレーションだ、桃君。まさか君の集中力がここまで保つとはね。実に7時間も戦い続けていたよ。ハハハ、新記録だね。この私ですら5時間がせいぜいだというのにね。これは私からの記念品だ受け取っておきたまえ。」
なぜか知らんがキャラが様変わりしたおっさんから何かを渡される。手に持ってみるとそれは指輪だった
「それはある魔物の特性を再現した試作品でね、その名も収納の指輪。あぁ、もちろん君たち来訪者や空間魔法にあるようはアイテムボックスを示す収納ではない。その指輪は指輪を収納することが出来るんだ。そして収納した指輪の効果をそのまま発揮できる。つまり、この指輪は指輪の装備上限を引き上げることができる装備品なんだ。ちなみに収納可能数は3だね。3つまでこの指輪に指輪を入れることができる。」
それは・・・なんてチートな装備なんだ。
「どういう風の吹き回しかは知れないけどありがたく貰っておくぜ。」
「また来るといい。今度はもっと強い魔物を用意して待っているよ」
「そりゃあレベル上げが捗るなぁ。今度はおっさんを殴れるぐらいには強くなって戻ってくるわ」
「ハハハ、それは楽しみにしているよ。次代の召喚騎士君」
なぜか楽しげに笑うおっさんの笑い声を背に俺はマッチョメンな警備員さんに連れられ廃棄場を後にした。
=========================================
「やはりここにおられましたか、ラルラルさん」
桃が去った後の廃棄場。桃から散々おっさんと呼ばれたその男に話しかける人物がいた。その名はレオン。現召喚老筆頭にしてこのアリーシャ召喚院のトップに立つ男だ。それほどの人物がわざわざやってきて敬語を使う相手とは一体・・・
「なんだレオン、またここに来たのか?お前も暇じゃなかろうに」
「いえ、桃がこちらに来ていると耳にしたものですから。・・・それでどうでした?桃の実力は」
「未熟だな。まだ3桁にもレベルは達してないんだろう?未熟も未熟、まだ生まれたてのひよっこじゃないか。だが」
「だが?」
「あいつは低レベルのくせに7時間もぶっ通しで戦い続けやがった。しかも時間を追うごとに動きの精度がみるみる増して行きやがる。まるであいつを見ているようだ。いくら来訪者だからと言っても流石に異常だな、ありゃ」
「そうですか。元召喚老のあなたから見ても桃はあいつに似ていますか」
「俺から見てもって事はお前も感じていたんだろう?ならなぜ俺のところに嗾けた」
「それは俺だけで判断するわけには行きませんから。なにせあいつが弟子にとった逸材なので」
「ほう、あいつが弟子ね。それはますます以て興味深いな」
・・・
現召喚老と元召喚老の桃を巡る会談は密かにしかし濃く続いて行った。これが桃にどんな影響を及ぼすかは超高度なAIを持ってしても予測ができなかった。
=========================================
さて、鬼ヶ島でサクッと殺された俺はウノの拠点に戻ってきた。レベルキャップに達したんだし、そろそろステータスを確認しておきたいな。
桃 Lv,60
Aランク 銅級召喚騎士
職業 召喚騎士(EX)
HP 1020
MP 2040
STR 100
VIT 90
INT 100
MID 93
DEX 92
AGI 95
LUK 75
NPCF 【カイン】【サーシャ】【エリック】【ランザ】【ルビー】【キザン】
【カルディアス】
英霊 【ルシファー】【聖女レオーネ】【アーク】【覇聖焔フェルド】New!
【氷従姫クリスタ】New!【風樹歌ヴォート】New!【天翔雷アルバセロ】New!
【光導騎ルーセント】New!【賢闇騎ヴィクティム】New!
称号
□一般
【来訪者の召喚騎士】【到達者】【最速の頂点】【EX職の解放者】
【困難に立ち向かう者】【絆を紡ぐもの】【光の先駆者】【闇の先駆者】
【英雄神の試練に挑みし者】【憤怒を超えし者】【憤怒の救済者】【酒場の主】
【舞い踊り武を示すもの】【ジャイアントキリング】【超克者】【ウノの救世主】
【拠点を手に入れた者】【賢者】【覇鬼招来】【鬼ヶ島に挑むもの】【一騎当千】
【天下無双】【動く災禍】【殲滅王】【破壊騎士】【単独兵器】【バレンシアの守護神】
【ドスの英雄】【世界の架け橋】New!【最強の召喚騎士の弟子】New!
【天下無敵】New!【覇道を行くもの】New!【トリックスター】New!
□イベント称号
【北門の守護者】【北門の英雄】【北門の覇者】【単独討伐者第五席】
【パーティー討伐の覇者】【第一回防衛戦最優秀賞】【禁獣の天敵】
【レジナルドの天敵】【六魔将の敵対者】
□スレイヤー系
【アンデッドスレイヤー】【クリミナルスレイヤー】【ドラゴンスレイヤー】
【亜人スレイヤー】【獄卒スレイヤー】New!【ビーストスレイヤー】New!
【ゴーレムスレイヤー!】New!
□鬼
【剣鬼】【魔鬼】【杖鬼】【槍鬼】
□祝福
【最強の召喚騎士の祝福】【ノルンの祝福】【ルシファーの祝福】
【フェルドの寵愛】【クリスタの寵愛】【ヴォートの寵愛】
【アルバセロの寵愛】【ルーセントの寵愛】【ヴィクティムの寵愛】
□神々からの称号
【ノルンの期待】【ヴィクティムの救済】【フェルドの親愛】
【クリスタのわがまま】【ヴォートの故郷】【アルバセロの探求】
【ルーセントの未来】【ヴィクティムの郷愁】
【六英雄神を導くもの】
スキル(215SP)
□武術系
【剣術Lv45】UP!【スラッシュ】
【刀術Lv6】New!【抜刀術Lv6】New!
【杖術Lv45】UP!【インパクト】
【神道夢想流杖術Lv6】New!
【槍術Lv45】UP!【疾風突き】
【強槍術Lv6】New!
【鎧Lv5】UP!【武術の心得】【体技Lv 38】UP!【☆全反撃(物理)Lv8】UP!
【生命力操作Lv5】New!【闘気Lv5】New!
□魔術系
【火魔法Lv30】UP!【水魔法Lv30】UP!【風魔法Lv20】UP!【土魔法Lv20】UP!
【☆光魔法Lv20】UP!【☆闇魔法Lv20】UP!【☆無属性魔法Lv5】New!
【☆死霊魔法Lv1】【☆生活魔術】【召喚術Lv40】UP!【☆獄炎】【☆聖炎】
【☆幻炎】【魔術の心得】【☆氷魔法Lv30】UP!【☆樹魔法Lv25】UP!
【☆ドルイド魔法Lv20】UP!【☆空間魔法Lv30】UP!【☆雷魔法Lv30】UP!
【☆探索魔法Lv30】UP!【神聖魔法Lv15】UP!【☆重力魔法Lv30】UP!
【☆時魔法Lv20】UP!【☆飛翔魔術Lv30】UP!【呪術Lv15】UP!
【付与魔法Lv5】New!
□魔術補助系
【☆範囲魔法Lv30】UP!【☆行動詠唱Lv30】UP!【☆無詠唱Lv30】UP!
【☆魔力操作Lv40】UP!【☆並列起動Lv20】UP!【☆多重起動Lv20】UP!
【☆魔法陣Lv3】New!
□察知系
【気配察知Lv40】UP!【危機察知Lv40】UP!【魔力察知Lv33】UP!
【☆空間把握Lv30】UP!
□ステータスアップ系
【☆超克】【☆限界突破】【☆覚醒】【STR強化】【VIT強化】【INT強化】
【MID強化】【DEX強化】【AGI強化】【LUK強化】
□耐性系
【☆全耐性Lv7】UP!
□回復系
【MP回復速度上昇Lv40】UP!【瞑想Lv25】UP!【HP回復速度上昇Lv10】UP!
□特殊系スキル
【☆フルチャージ】【☆英雄の守護】【☆弱点特攻】【☆二刀の心得】【☆鬼神の連撃】 【☆六天幻衝】【☆戦場に立つ獣王の舞】【☆宣誓】
□動作系
【☆瞬歩】【回避Lv40】UP!【☆曲芸Lv30】UP!【☆立体起動Lv30】UP!
【☆見切りLv40】UP!
□その他
【☆百科事典Lv3】New!【暗視】【隠密Lv25】UP!【投擲Lv27】UP!
【☆料理術Lv20】UP!【☆未来視】【舞踏Lv7】UP!【手品Lv20】UP!
【解体Lv4】New!【調教Lv1】New!【歌唱Lv1】New!【教授Lv1】New!
【料理Lv1】New!【錬金術Lv1】New!【集中Lv4】New!
ステータスを開いてみて後悔した。正直自分でも把握仕切れてない!!!なんだよこの称号の数は!多いわ!!!!
そんな魂の叫びは後回しにして今度のイベントとその後に待っているPvPへ向けてスキル上げする項目を決めよう。
武術と魔法はまぁ、確定としてその他が問題だな。いや、もちろん全部あげるつもりだけど優先順位が高いのは回避とか動作補助だろう。今回のイベント、よく考えてみると守備側が圧倒的に不利なんだ。
だってスキルの発動媒体がボールかバットでグローブではない。そうなると守備はどうすればいいのか?気合いで耐えるかボールがスキル圏内に来た瞬間に何か発動して相殺するか避けるかの3つぐらいしか選択肢がない。
だったら少しでも体を操る術を磨いた方が勝率は上がるはずだ。そしてあとは手品だな。野球なんていたるところに仕掛けができる。これほど超次元と名のつくスポーツで相性のいいスキルはないと思うぞ。
でもその前に今回のイベントで鍵となりそうな生産系のスキルのレベリングから始めましょうかね。
ステータス、一応全部書いたと思いますが、何か違うぞーと言うところがあれば教えてください。
あと1話か2話でイベントが始まりまーす。




