第32話 イベント2日目
戦闘シーンに気合い入れすぎて昨日更新ができなかったorz
あ、皆さんの投票結果、掲示板回はまとめて更新することになりました。課題に追われながらもなんとか頑張って更新するので生暖かい目で見守ってください。
前回のあらすじ
・イベント初日
・主人公無双
・英霊に美味しいところを奪われる
昨日は俺の獲物を英霊たちにしょうもない形で奪われ意気消沈したために、12時を少し回ったところで寝た。イベントが2日目に突入するのは正午からなのでイベントが動き始めるまではもう少し時間があると見ていいだろう。ちなみに今は朝の9時。
セーフティーエリアを見ると誰もいない。どうやらみんなイベントに精を出しているみたいだな。俺が寝ている間の変化としては北門のバフレベルが3に上がったみたいだ。これでポイント増加率は30%になった。
しかし、他の門ではすでにレベル4に達しているらしく、全体ポイントでも北門が遅れ始めているのがわかる。まぁ、人数比がなぁ。噂によれば東西南北で3:2:2:1らしい。そりゃ差が出ても仕方ないな。
「とはいえ、このまま指を咥えて見てるのも癪だな。」
そんなわけでやってきたのは生産職たちが集められたゾーン。ここではギルマス指示の下で納品ポイントの高いポーションなどの生産アイテムを量産している。……はずだったのだが、今は閑古鳥が鳴いているようだ。
「この状況は?」
近くにいた生産職っぽいプレイヤーを捕まえて聞いてみる。
「いやー、お恥ずかしい話ですが……」
そう前置きして生産職プレイヤー、名前をケルが言うのには生産職も最初は素材確保のために戦ったそうだが、ゴブリンやウルフは簡単に倒せるがゆえにドロップがしょぼい。はっきり言うと生産に使うにはちょっと量が足りないらしい。しかも戦闘職じゃないゆえにゴブリン1体でも倒すのに時間がかかると言うこで割に合わないと思ったらしい。
かと言ってオークとかは倒せないので他のプレイヤーに素材を卸してくれないかと頼んだものの、累計ポイントの都合上拒否されてしまう。もちろん生産職たちもそれは理解できるので引き下がって今に至ると言うわけである。
「そんなことになってたか。おーい、生産職諸君。この素材を存分に使ってくれたまえ!」
そう言って俺は昨日英霊と俺たちで稼いだ山のような素材を次々と取り出していく。ふむ、どれだけの量があるかよく見てなかったけどゴブリンたち雑魚をスルーして奥で戦ってたことと、夜は少しドロップ率が上がるようで最初にルシファーが殲滅した時と比べても数倍は量がありそうだ。
「ええ!?いいんですかこんなに!これ全部そのまま納品してもそれなりのポイントになるんじゃ」
俺が声をかけてから素材を出している間に生産職のプレイヤーがゾロゾロ集まってきた。たまたま俺が話しかけたばっかりに彼らの代表っぽくなってしまったケル君が俺に遠慮するようなことを言うと、周りに集まってきた他のプレイヤーから余計なことを言うなと言わんばかりの殺意の篭った目がケル君に向けられた。
「まぁ、そこは心配するな。むしろ俺が納品するより生産職が生産して納品した方がバフが効率よく上がる。そっちの方が最終的に俺たち戦闘職への還元も大きくなるからな。」
他の生産職から睨まれてひえぇと情けない声を出し涙目なケル君。流石にかわいそうなので彼の言うことを否定して他の生産職のプレイヤーに素材を提供する。
「それじゃ、よろしく頼むぜ」
まだ何か言いたそうなケル君を無視してその場を去る。これからは俺がちょくちょく素材を持ってくればすぐにバフレベルは上昇するだろう。
それから北区を軽く見て回る。やはりイベントが始まってまだ24時間経過していない。イベントが動く気配はないな。
それから北門の外に出てポイントを稼ぐ。遠くの方で光属性の魔術が炸裂しているのが見えるのでレイはポイントの高い奥の方を中心にして戦っているようだ。
ポップしている魔物を見ても昨夜の夜となんら変わりない。相手のレベルも低いし低レベルのプレイヤーの邪魔をしないようにレイの側で戦うか。
短距離転移でレイの側に来たらちょうどレイの背後からオークが切り掛かって来ていたのでさらにその背後からサクッと首を切りとばす。レベルが上がってステータスも上がったから力を入れなくてもオークぐらいな軽く首チョッパできるな。
「おや?誰かと思ったら君か。」
「俺で悪かったな。イベントがうごかねぇし、少しばかり共闘と行こうや」
「悪くないね。でも閃光の二つ名がある僕の動きについて来れるかな?」
「それはこっちのセリフだ。」
お互いにニヤッと笑うといきなりレイが俺目掛けてレイピアを突き刺した。首を軽く傾けることで躱すが、その背後にいたオークが心臓を貫かれて死んだ。
「おいおい、僕の側にいるからって油断しすぎじゃない?」
俺はそれには答えずにレイに向かって剣を振る。レイは上半身を軽く捻って避け、そのせいで背後で飛びかかろうとしていたグレイウルフがそのまま真っ二つになった。
「その言葉、そっくりそのままお前に返すぜ」
そこから2時間ほどかけてレイと一緒に魔物を狩りに狩った。俺とレイが一緒に戦うと、初めからどちらが言わなくても競争になり、途中で魔物の奪い合いになってお互いがお互いを妨害し始め、最後にはもはや魔物をそっちのけで決闘システムなしのPvPのようになっていた。
そしてそれに巻き込まれる形で死んでゆく魔物たち。気が付いた時にはあたりに魔物はいなくなっていた。これじゃあ夜の英霊たちをバカにできない。俺とレイも同類だったようだ。
お互いに本当のPvPに備えて本気ではあったが全力は出していない。それで互角の結果となった。まぁ、イベントの最中だしリスポーンするようなことはしなかったって言うのもあるがレイも中々強いな。レイピア捌きだけを見ると最初の頃の六英雄神ぐらいはあるな。
「これでも一応βテスターなんだけどね。まさか君と互角とは」
「ふぅ、今だから言うけどな俺はお前ら攻略組が我先に先に進もうとしている間になウノの街の衛兵たちと戦闘訓練を積んだんだぞ?対人戦ならそう簡単に負けるわけねぇだろ」
「はぁ?あの全員がプレイヤーのレベルキャップを超えているバケモノ揃いの衛兵と!?なんでそんなことができるんだ!」
「なんでと言われてもな。普通に衛兵に話しかけたら参加させてくれたぞ。俺はちょっと知り合ったのが衛兵長だったからタダだったけど、金払えば参加させてもらえるっぽい」
「マジか。お金であのレベルのNPCとPvPが出来るのか。」
「言っておくがこの情報、お前だから話したんだぞ?他の連中には絶対に広めるな。衛兵たちに迷惑をかけるわけにもいかないし、それにあいつらはプレイヤーの戦う技術とはかけ離れてやがるから。」
「それはどう言う意味だい?」
「詳しくは自分で確かめてみろ。それより今はイベントだ。もう正午を少しすぎた。2日目に突入だ。何かしら動きがあってもおかしくない」
「むぅ、はぐらかされた気がするけど、それもそうだね。少し様子を見ようか。」
俺たちは一旦北門の上に戻る。ギルマスの前では今生産職たちが大量に納品をしているところだ。たまたまその中にケル君を見つけたのでレイと一緒に狩った時に得たドロップ品をまとめて渡す。それを見て事情を聞いたレイもケル君に素材を全て渡していた。
そのあまりの量にケル君をはじめとする生産職の表情が引きつっていたが知ったこっちゃない。せいぜい頑張ってくれ。
「……やっぱり少しずつだけど変化してるね。」
「あぁ、間違いない。魔物が強くなってるな。」
まだまだ門に近いところは普通のゴブリンやウルフが残っているが、魔法陣から出てくる魔物には普通のゴブリンなどはおらず、全てが各種武装ゴブリンやグレイウルフ、さらには懐かしのロックリザードやリザードマン、さらに数を増やしたオークなんかが出てきている。
どうやら2日目はレベルが少し上がるみたいだ。
「桃、レイ殿少しいいか?」
門の外の戦いを眺めているとギルマスから声がかかった。
「どうやら北区の住人から色々とギルドの方に雑用の依頼が舞い込んでいるらしい。冒険者が外に出れないから肉がない、調達してくれとか、ポーションが切れた納品してくれとかな。住民の冒険者でなんとか回している状態だが手が足りん。来訪者の中からも冒険者を回して欲しいんだ。」
なるほど、ここで貢献ポイントが稼げる依頼が発生するわけね。討伐の難易度が上がった分の補填かな?ってことは一旦他のプレイヤーを戻してギルマスから指示をもらったほうがいいな。
「レイ」
「言われなくてもわかってるよ。プレイヤー諸君、閃光だ。イベントが少し動きを見せた。ギルマスから指示があるので一旦撤退して欲しい。今から10分後に一度フィールドを綺麗にする。それまでに退避してくれると幸いだ。」
今のはこのイベントの際に各門の中心プレイヤーに配られた拡声の魔道具。これは各門のフィールド隅々まで声が届けられる神器らしい。要はイベント用アイテムってわけだ。北門ではほぼ満場一致でレイがこの魔道具を手にすることになった。
他に有名なプレイヤーはいないからな。俺?俺はプレイヤー唯一のAランクだし、レイのリア友ってことでギルドとプレイヤーをつなぐ橋渡し的な役割をしてるぜ。
「ルシファー、出番だ」
『待ちくたびれたぞ我が召喚主。此度の敵はなんだ?神か?悪魔か?それとも龍か?』
呼び出されたルシファーさんのいきなりの過激発言に俺とレイが若干引く。そして遠目からでもわかる強大な存在感と溢れ出る魔力に反応し門の方を振り向いたプレイヤーたちがギョッとしたような表情で撤退の速度をあげた。よほどルシファーのあの一撃が大きかったらしい。
「いや、今回は俺と少し遊ぼうぜ。思ってみりゃお前とだけはまだ一回も戦ったことねぇだろ?」
『後ろに見える有象無象は放っておいていいのか?そのために我を呼んだのではないか?』
「もちろんそうだけどよ、そればっかりじゃお前もつまんないだろ?それにお前と戦ってみたいってのも嘘じゃねぇよ。たまたま俺とお前が戦うタイミングが今なだけで、たまたまその周りに魔物がいて、たまたま放った攻撃に魔物が巻き込まれるだけだ。」
『ククク、それでこそ我が召喚主だ!あぁ、この我に挑むものが現れようとはなんとも甘美な。それが我が召喚主とはなんという幸福か。さぁ、我が召喚主よ。早速楽しもうぞ!』
恐ろしい速度で飛んで行ったルシファーのあとを慌てて転移で追う。ってかマジで速いな!一瞬で点になるとかやばすぎるだろ。
魔物の大軍のど真ん中に降り立ったルシファー。当然魔物が群がるが一切感情のこもってない目で剣を軽く振っただけで、周囲の魔物が消滅した。……軽率に遊ぼうなんて言ったけどかなりやばいかもしれない。
だって斬撃に強いはずのロックリザードもオークも、なぜかいたブラックウルフもゴブジェネ(通常モード)もスライムっぽい奴も、一切の抵抗もなく消滅させられたんだぜ?俺でも無理だぞ。
『さて、少し綺麗になった。始めるとしよう。なに、殺しはしないから安心するといい。さぁ、我が召喚主の全力、見せてくれたまえ』
「お前相手に出し惜しみなんてできそうもねぇからな!最初から全力だ!【超克】【限界突破】【覚醒】」
『ほう、それほどのスキルをもう身につけているか。では手始めに『黒白の羽』」
ルシファーがバッと翼を広げるとそこから無数の羽が俺に向かって飛んできた。その速さに若干だが回避が遅れ頬に掠る。ツーっと垂れる血を指で確認してその羽の殺傷能力の高さを知る。
「くっ!」
直撃はできないので獣王の舞ではなくそのまま走るように逃げる。途中で魔物を盾にしてみたがロックリザードですら一撃で消え去った。予想以上にヤベェ!
「けど所詮は羽!サイクロン!」
【多重起動】で風属性の広範囲魔術を重ねて発動して羽をそらす。それをみたルシファーは満足そうに笑うとその姿が一瞬でかき消えた。
【危機察知】が我武者羅に警告を鳴らす。もはや反射で背後にマジックシールドと魔力糸を発動する。発動がなんとか間に合って、壊されはしたものの威力をわずかに弱めることに成功。絶対に壊れない初心者用の剣でガードする。
『これすらも受け止めるか。ステータスではだいぶ差があるというのに。流石は我が召喚主。』
鍔迫り合いになった瞬間にルシファーの背後から魔法を放つ。【空間把握】と【魔力操作】の合わせ技だ。しかしその奇襲も難なく羽で撃ち落とされる。
『打ち合いなら我も少々自信があるのでな!』
そこからさらに密度の増した羽の弾幕が俺を襲う。さっきと同じように風で逸らそうとしても数があまりに多すぎて無意味。ならば全て躱しながら迎撃するしかない。
そこから天地を幾度となく入れ替わりながら羽と魔法の応酬を繰り広げる。すでに俺のMPは残り3割を切っている。【魔力操作】とその他補助スキルでなんとか誤魔化してはいるが俺は空を飛ぶのにすらMPを消費する。割に合わない。ちなみにHPはとっくに5割を切ってる。
『あぁ、実に惜しい。来訪者のレベルが制限されていなければもっと楽しめたであろうに。我が召喚主よ。そろそろ周りの有象無象も尽きた。名残惜しいがこれにて終いにするとしよう。我が最後の一撃、どう捌くか見せてもらおう』
「御託はいい。さっさとかかってこい!」
『明けの明星は我が誇る最強の魔法。なれば次に見せるは我が最高の剣技。しかとその身に刻め。最終剣技『宵の明星』」
ルシファーの姿がブレたかと思うと無数の剣戟が俺に牙を剝く。隙間なく剣の雨が俺を襲い、夜になったと感じるほどその密度は濃い。剣のきらめきでほんのわずかに太陽が見えるだけだ。
「【幻炎】」
「「「「「「物理で来たお前の負けだ。【全反撃】!」」」」」」」
【幻炎】で生み出された俺の分身が一斉にスキルを放つ。
『なに!?』
倍以上になって跳ね返された斬撃の一部がルシファーに直撃する。それと同時に反撃し損ねた分の斬撃が俺に降り注ぎ、容赦無くHPを減らしてゆく。その斬撃の雨はHPが1になったところでいくら食らってもダメージがなくなった。【手加減】とかのスキルだろうか。
あまりの疲労で倒れ臥す。なんとか顔だけを動かしてルシファーを見ると多少服に傷が付いている程度でダメージは一切なさそうだった。
『流石は我が召喚主。まさか一部とはいえあの攻撃を跳ね返されるとは思ってもみなかったぞ。』
「そりゃどうも。悪いけど運んでくれね?HPが1で動けそうもないだわ」
『案ずるな。パーフェクトヒール』
ルシファーが魔法を唱えるとHPが一瞬で回復した。うーん、どこまでもチート。
ルシファーに抱きかかえられ北門に帰還する。他のプレイヤーの目が痛いのでここでルシファーは送還。魔物は一掃したのでしばらくは外に出なくても問題ないだろう。
北門の前ではレイとギルマスがあの拡声器を使って冒険者たちに指示を出していた。
「今戻った桃からの情報で魔物の詳細がわかった。ゴブリンやウルフなどのウノにいるような魔物は出てこず、最低でも武装ゴブリンやグレイウルフになるそうだ。メインはオークになるそうだ、それに加えてロックリザードやゴブリンジェネラル、リザードマンなど一筋縄ではいかない魔物が出現したそうだ。」
「あー、来訪者はロックリザードは知らねぇって話だが、あれは硬い鱗で覆われててな、頭部にあるコブを打撃武器で攻撃しなきゃ無理だ。そりゃ桃みたいに馬鹿げた火力がありゃ別だが剣や生半可な魔術は最初から使わない方が賢明だな。」
「私見だが、レベル10以下の者が外で戦うのは正直厳しいと思う。該当するものはできれば貢献ポイントが稼げる門内の依頼を受けてほしい。」
「今王都は全部の門が封鎖されてるよな?その影響で物流が滞ってんだ。昨日1日はなんとか大丈夫だったが、不満っていうか生活が成り立たないっていう意見がギルドの方に寄せられてるんだ。幸いあの魔物どもからドロップするアイテムで事足りる。できれば協力してほしい。」
そういってギルマスは俺たちに頭を下げた。
「必要な依頼と品物はリスト化してある。僕や桃は直接ドロップアイテムを納品せずにギルド職員に渡す。門内で依頼を受ける人は職員からアイテムを受け取って依頼を達成してほしい。それから何か変わったことがないかの聞き取りもお願いしたい。今回の黒幕、レジナルドは奇術師と名乗った。何か門内に仕掛けをしていてもおかしくないからな。話は以上だ。それでは各自行動を開始してくれ。」
「「「おう!」」」
レイの号令に合わせてプレイヤーたちが散っていった。人数が少ないだけあって統制が取れてるな。っていうか変にレイに反抗的な奴がいなくて助かるわ。きっと内心では面白くないと思ってる奴はいるだろうけど、これは門対抗のイベント。変に争っても仕方ないと思ってくれているのだろう。大人な対応で助かるわ。
俺?俺は最初にギルマスから来訪者の中で最初にAランクに昇格したこと、それから来訪者の中心的人物だったレイと知り合いってことでギルマス直々に橋渡し役を頼まれた。
まぁ、無名の俺がそんな大役ってことでレイに反発できない鬱憤が溜まっていた連中が俺に敵意ある目を向けてたけど、ルシファーの一撃でそんな視線は一切消えた。で、今はというとわざと目立つようにルシファーと戦闘を繰り広げたおかげでどこか一歩引いたような目で見られている。
その代わりレイが頼られるようになったので万事OKだな。
イベントの2日目は魔物の強さが上がったこと、それから貢献ポイントを稼げる依頼が始まったこと以外は別段大きな変化はなかった。強いていえば敵が強くなってこれまで一撃で倒せていた物が二撃三撃と必要になり前線が門に近くなったこと、少し強めのボスが出始めて俺が前線に出てもレイが文句を言わなくなったことぐらいだ。
まさか岩鎧リザードが出るとは思わなかった。ちょうど俺も北区に異常がないか歩いて回っていたため対応が遅れてしまった。カンストプレイヤーはレイ以外にもいたが誰も打撃系の武器を持っておらず、有効打を与えられないまま、魔法で遅延戦闘するしかできずにズルズルと結構近くまで来てしまった。イベント始まって以来の最接近である。
話を聞いて即座に飛び出して【立体機動】と【獄炎】を纏わせた杖の二刀流でボコボコにして無事ことなきを得た。
それから、日付が変わる頃まで1時間戦って1時間休んでを繰り返して就寝することにした。やはり夜は出てくる魔物が若干強力になるようだ。目が赤い岩鎧リザードとか3体も出たしな。
何かあれば起こしてくれとギルド職員に声をかけて寝る。一瞬で意識が落ちてぱちっと目が覚める。なんだか寝たような気はしないが時刻は朝の9時になっていたので特になんの問題もなかったようだ。
イベントが大きく動くと思われる3日目まで残り3時間。多分だけど一層魔物が強力になることだろうし、他のプレイヤーのポイントを奪わないように素材だけギルド職員に預けたら適当に北区を巡回する。いくつか【魔力察知】に引っかかった箇所があるので場所だけ確認してギルマスに報告。何が起こるかはわからないので見張りだけ置くそうだ。まぁ、それが現状できるベストだと俺も思う。
残った時間で獲得ポイントを見ておこう。1日目の深夜、起きてからレイと1日が終わるまでの共闘、2日目開始直後の殲滅、それからちょいちょい戦って稼いだポイント。初日の殲滅分を合わせて累計討伐ポイントが18,987P。納品ポイントが523Pで累計ポイントが19,510Pで北門トップ。全部の門を合わせた場合では討伐ポイントでは3位。累計ポイントだと7位だった。でもそれぞれ1位との差は500Pもない。余裕だな。ちなみに北門の2位はもちろんレイ。累計ポイントが1万5000ちょいだった。
お、のんびりと確認していたらもう3日目が始まる時間だ。そろそろイベントが大きく動き始める頃だろう。気合い入れて頑張るとするか。
裏話
殲滅ボーナスとかつけたせいでポイント計算が一回でできなくなった(自業自得)
一応こっちに載せとくので暇な人はどうぞ
1P魔物
・ゴブリン・ウルフ・ホーンラビット・スライム・ポイズンスネークなどウノ周辺に出てくる雑魚
2P魔物
・武器持ちゴブリン・グレイウルフなど1P魔物の若干の強化版
3P魔物
・オーク・リザードマンなどの一定の強さを持った魔物、群れで出てくるためポイント稼ぎの中枢
5P魔物
・ビッグベア・ブラックウルフ・ゴブリンジェネラル・ロックリザードなどの倒すのに工夫が必要な魔物。自力で王都に到達したものにとってはいい鴨
10P魔物
・夜限定で出没するボス魔物。ステータスが1割増。でもいい鴨
15P魔物
・岩鎧リザード・オークジェネラルなどの高レベルなボス魔物。門の耐久値を削りにくる尖兵
20P魔物
・15P魔物の深夜強化バージョン。15P魔物が楽に狩れるなら雑魚。