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召喚騎士様は我が道を行く  作者: ガーネット
15/143

第15話 英雄神

前回のあらすじ

 ようやく職業について知ります

 第1話の伏線ガバガバを回収します

 ヤベェのがきます


 途中の名乗りはやりたかっただけです。特に深い意味はありません

 神殿の外に出るともう夕暮れだった。流石にこれから行動するにはちょっと時間が遅い。なのでここで一旦サーシャと別れ、続きはまた今度ということになった。


 ついさっき出たはずの『堀宮亭』にとんぼ返り。若干亭主の目が見開かれたもののそれ以上の言葉はなし。今度は1泊プラス夕食代を支払って夕食を食べてからログアウト。


 翌日、バイトを終え帰宅する。時刻は15時ちょうど。早速IWOにログインして目を覚ます。タイミングのいいことに時刻はちょうど午前9時のようだ。


 『堀宮亭』で朝食を取って街に出る。ウノの街ではもう別に見るところもないので神殿に向かう。この世界で神をやっている6人の英雄神を一目拝んでおこうと思ったからだ。


 「こんにちは、参拝ですか?」


 神殿に足を踏み入れるとこの前とは違うシスターさんが出迎えてくれた。


 「はい。俺は来訪者なんだけど、知り合いから英雄神のことを聞いたもんで一目見てみようと思ってね。」


 「そうでしたか。ではあちらに進んでいただくと英雄の間がございます。参拝ルートは特に決まっておりませんのでお好きなようにお回りください。それから英雄の間までの回廊に展示されていますのは英雄神様の戦いを示した神話でございます。よろしければそちらも見て行ってください。」


 「あぁ、わかった。」


 シスターに示された方向に進む。回廊の入り口にはそれぞれの神の説明が書かれていた。


 火を司る英雄神、覇焔騎神フェルド

 水を司る英雄神、麗氷姫神クリスタ

 風を司る英雄神、翠樹風神ヴォート

 土を司る英雄神、絶轟土神アルバセロ

 光を司る英雄神、天輝導神ルーセント

 闇を司る英雄神、真闇黒神ヴィクティム


 これが6人の英雄神の名前だそうだ。うん、多分だけど英雄神って絶対に6属性じゃないよね。漢字からしてもクリスタは氷、ヴォートは樹、アルバセロは轟くから雷をサブ、あるいはメインで持っているはずだ。


 回廊にはずっと彼らの生涯を描いた神話が挿絵と共に綴られている。カインがちらりと言っていたが、彼らは最初から神ではなかったようだ。生まれは本当に人それぞれでどこかの国の姫もいれば生まれが全くわからず戦いになってからいきなり有名になった人もいる。


 それぞれが仲間と共に戦い、激戦の中で仲間を失い、そして最後は6人の英雄全員の力を合わせて最大の敵である原初の神を自らの命と引き換えに封印したとされている。その功績が讃えられ、のちに神となって今に至るとされている。


 そして回廊の最後の絵はその神に大ダメージを与えた6人の攻撃の様子が描かれていた。その横にはこんな文書が添えられていた。


 『轟雷を纏いし豪剣が大地を突き、麗しき姫が鮮やかに舞う。正義の使徒が瞬き、森の民が貫く。復讐を誓いし悪鬼が貫き、赤き炎が点を焦がす。氷華咲き乱れ、雷轟く。光と闇が一体となりて遍く敵を打ち砕く。樹木の監獄、一切合切を灰燼に帰す焔。集いし六英雄、全てを重ね敵を穿つ。』


 回廊を抜けるとそこは巨大な水晶が鎮座してる部屋だった。ここが英雄の間のようだ。ここを中心にして通路が6本、俺が来た道を入れると計7本が繋がっている。表示を見ると、左から順に火、水、風、土、光、闇の順番になっているようだ。


 とりあえず火から回ってみよう。


 一通り回ってみた。英雄神の特徴といえばクリスタはやはり女性だったこと、ヴォートは耳が長かったのでエルフだろうということ、アルバセロは背中に雷神が背負ってるような雷太鼓を背負っていたのでほぼ確実に雷属性でもあることぐらいだろうか。


 あとはこの神殿の設計的にわざわざ英雄の間に戻らなくても通路が繋がっているために他の神様の間に行けることだろうか。


 結構時間をかけてゆっくりと見て回ったので少し休憩する。俺が休憩している間に住人の冒険者っぽい人や参拝に来た老人なんかが結構な人数いた。その姿をぼーっと眺めてたらふと気が付いた。


 たくさんの人が俺の目の前を通って行ったけど、その中の大半の人が水晶に触れてから参拝をしている。近くにいた老人に話を聞くもなんとなくで大した理由はないらしい。

 

 水晶に触れた中のさらに一部の人からうっすらとではあるが何か水晶から繋がって出て行くのがわかった。 多分だけど【魔力察知】に反応したんだと思う。


 「これは何かあるに違いない。ヒントはなんだ?神殿の中にあるはずだけど」


 このタイプの仕掛けを解くキーワードは間違いなく順序。そしてその順序を示すヒントとなるものは近くにあることがオヤクソクなのだが……。


 「あ、回廊の最後にあったあの絵。あの説明書きがどうも他と違って抽象的だと思ったけどもしかしてヒントになってたのか?」


 一度回廊に戻って文書をスクショして保存。英雄の間に戻って順序を書き出してみる。文書の通りだとこんな感じだろうか


 土→水→光→風→闇→火→水→土→光→闇→風→火


 とりあえず回ってみるか。で、結果は何も起こらずいい線行ってるはずだけどどうしても途中で英雄の間にある水晶との繋がりが切れてしまう。多分根本的な何かが違うんだろう。


 これまでは厳密に順番を守るために一回一回英雄の間に戻ってたけどそれが違うのか?今の所繋がりが切れてるのが水→土のところだ。水の間と土の間は隣あってるし、その方向で進めてみるか。


 その後何回か試行錯誤してようやく最後の火まで英雄の間の水晶と繋がりを持つことができた。けど何も起きない。


 「うーん、ここまで出来てるってことは間違ってないとは思うけど、俺自身の条件が足りないのか?」


 しばし文書をにらめっこ。やっぱり最後の『集いし六英雄、全てを重ね敵を穿つ。』この部分も含めてヒントなのか?


 「全て重ねて、か。そういえば最後は一番端の火で終わったよな?もしかして」


 もう一度最初から巡り直して最後の火の間にたどり着く。そして俺はそのまま英雄の間には戻らず、水の間へと足を進めた。


 「よし、繋がりは途切れてない!これが正解だったんだ!」


 そのままの勢いで闇の間まで早足で通り抜け、英雄の間に戻る。


 「おお!やっぱり何かイベントがあったか!」


 英雄の間に戻ってみると中央に鎮座していた水晶が光を放っている。しかし、あたりを見ても誰もなんの反応も示していない。もしかしたら仕掛けを解いた俺にしか見えない光なのか?俺はその水晶に触れる。


 すると周囲の音が消えた。そしてふっと俺の頭上の影が差した。バッと顔をあげるとそこにはつい先ほどまで幾度も彫刻を眺めていた6人の英雄神の姿があった。


 『ようやく会えたな。来訪者の召喚騎士さんよ。俺たちずっと待ってたんだぜ』

 

 俺が6人の姿に戸惑っているとフェルドが一歩俺の方へ進んできて言った。どうやら召喚騎士ということで目をつけられてたっぽいな。


 「初めまして英雄神様。この世界に来て早数週間、挨拶が遅れましたことをお詫びいたします。私、生まれの国は日の本の国。不思議な縁を持ちまして、この世界にて召喚騎士をしております。姓は草薙、名は桃太郎。人呼んで桃を発します。以後よろしくお頼み申します。」


 昔、死んだじっちゃんが正月にしてた挨拶をしてみた。この世界の礼儀、ましてや神様に対する礼儀なんて知らんからな。普通に挨拶するよりは威勢があっていいんじゃないか?知らんけど。


 英雄神たちは俺の挨拶に目を丸くした後、吹き出して笑った。


 『おいおい、そんな硬い挨拶いらねぇよ。待ってたって言ったけどよ、別に俺たちは桃が挨拶にくるのが遅せぇなんて思っちゃいねぇよ。俺たちはただこの世界を楽しんで欲しいだけだ。』


 『そ、フェルドの言う通りよ。私たちは来訪者たちにこの世界を楽しんで欲しいだけ。けどあなたは少し特別でしょ?だからこうして待っていたの』


 『フェルド、クリスタ。流石に時間がないよ。僕たち全員が顕現してるんだ。水晶の魔力が足りないよ。』


 『おっとすまん。ヴォートの言う通りだな。桃、お前はあいつと同じ素質を持っている。』(フェルド)


 『それはこの世界でも稀有な存在』(クリスタ)

 

 『この時代の新しき導き手』(ヴォード)


 『彼ものは我らの過去を導いた』(アルバセロ)


 『そなたは我らをどう導く』(ルーセント)


 『我ら6人、新しき時代をそなたと共に』(ヴィクティム)


 『『『『『『今、汝に分霊を与えん』』』』』』


 <英霊に【フェルド】が追加されました>

 <英霊に【クリスタ】が追加されました>

 <英霊に【ヴォート】が追加されました>

 <英霊に【アルバセロ】が追加されました>

 <英霊に【ルーセント】が追加されました>

 <英霊に【ヴィクティム】が追加されました>


 『おっと、時間みてぇだな。そいつは俺たちであり俺たちではない。どんな風に成長するか楽しみにしてるぜ。じゃあな!』


 フェルドの言葉を最後に英雄神たちが現れた時と同じように突然消え、あたりに喧騒が戻ってきた。


 <スキル【六天幻衝】を獲得しました>

 <称号【英雄神の試練に挑みし者】を獲得しました>


 <お知らせします、『英雄神の試練』を初めて達成したプレイヤーが現れました。よって情報を開示します。>


 <この世界には英雄神と呼ばれる神様が六英雄神を始め、有名無名を問わずたくさん存在します。>

 <英雄神の領域では大小様々な試練が課せられています。その試練を達成することで様々な特典を得ることが出来ます。>

 <戦闘職、生産職問わずどの試練でもクリアできるようになっていますのでぜひ挑戦してみてください。>

 <それでは引き続きIWOをお楽しみください>


 あー、ワールドアナウンスが流れたか。また俺がきっかけか。神ってしっかり流れたから間違いなく神殿を探して人が集まるだろうな……。よし、とっとと逃げよう!


 俺は急いで神殿を後にした。


桃 Lv,12

Dランク

職業 召喚騎士

 HP  170

 MP  340

 STR 26

 VIT 23

 INT 26

 MID 23

 DEX 23

 AGI 22

 LUK 26


NPCF 【カイン】【サーシャ】【エリック】【ランザ】


英霊 【ルシファー】【◎フェルド】【◎クリスタ】【◎ヴォート】【◎アルバセロ】

   【◎ルーセント】【◎ヴィクティム】


称号

□一般

 【来訪者の召喚騎士】【到達者】【最速の頂点】【EX職の解放者】【困難に立ち向かう者】

 【絆を紡ぐもの】【光の先駆者】【闇の先駆者】【◎英雄神の試練に挑みし者】



□スレイヤー系

 【ウルフスレイヤー】【ゴブリンスレイヤー】


□鬼

 【剣鬼】


□祝福

 【最強の召喚騎士の祝福】【ノルンの祝福】【ルシファーの祝福】


□神々からの称号

 【ノルンの期待】


スキル(20SP)

□武術系

 【剣術Lv25】【スラッシュ】

 【槍術Lv7】【杖術Lv7】【鎧Lv3】【武術の心得】【体術Lv20】

 【☆全反撃(物理)Lv3】

 

□魔術系

 【火魔術Lv5】【水魔術Lv5】【風魔術Lv5】【土魔術Lv5】

 【☆光魔法Lv1】【☆闇魔法Lv1】

 【召喚術Lv5】【魔術の心得】


□察知系

 【気配察知Lv25】【危機察知Lv5】【魔力察知Lv5】


□ステータスアップ系

 【☆逆境】【☆限界突破】【☆覚醒】


□耐性系

 【恐怖耐性Lv5】



□その他

 【看破Lv5】【夜目】【☆瞬歩】【☆フルチャージ】【☆英雄の守護】

 【☆弱点特攻】【☆二刀の心得】【☆鬼神の連撃】【☆見切りLv6】

 【回避Lv7】【隠密Lv4】【平衡感覚Lv3】【瞑想Lv3】【◎☆六天幻衝】


◎は今話で追加されたもの

☆は初取得、イベント特典などで強化されているもの


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― 新着の感想 ―
[良い点] 召喚要素はいい [気になる点] 正直、「使命もないのに最強です」のパクリにしか見えなかった。 ワールドアナウンスの流した方とステータスの、☆は初取得、イベント特典などで強化されているもの、…
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