第十八話『白と黒の世界』
どうも!
土曜日分の投稿です。
今回は鷺に体を操る存在の正体が分かります。
四季は生き残れるのか?
是非最後まで読んでいってください!!
「うぉらぁぁぁぁ!!見たかこんちくしょぉぉぉ!!!!!はぁ……はぁ……」
俺は息を切らしながら、全力で声を上げる。
右腕は動かない…。視界も、右目は見えないし、左目もボヤけてる……。
聴覚も、人間並みに落ちている………。
魔力の流れが狂って、立つのがやっと………。
大丈夫だ、まだ生きてる……。
今の攻撃でナビィさんにも状況が伝わった筈だ。
あとは、この状態で、どれだけ耐えられるか………。
「繝舌き縺ェ、鮟偵′蠑セ縺代◆……」
鷺に憑依しているそれは、全ての世界の言語を理解できる様になる『言語理解』、それですら理解出来ない言葉で、何かを言っている。
いったい何を言っている……。
何で、分からないんだ………。
そんな事を考えているのが伝わったのか、それは男の声で喋り始めた。
「……そういうことか。ここにあの女神が居るな?」
「!?」
な、普通に喋れたのか!?
それに女神って、『白き約束の女神』の事だよな…?知り合いか?
「ん?ようやく俺の言葉が理解出来たか…魔王。3つの世界の言語であれば、同時に理解出切るようだな」
「………」
俺を魔王だと見破った…。
まぁ、勇者の力を使ってここまでボロボロになるのは魔王だけ、か……。
それにこっちも、鷺に憑依している存在が誰なのかが分かった。
「こういうので試すの、止めてくれない?『黒き闇の神』。
俺の体、もうボロボロなんだけど……?」
「ふっ、力を持つのに相応しいか、試すの当然だ。
まぁ及第点だ、傷は治してやる。それと褒美をくれてやる、何を望む」
『黒き闇の神』がパチンと指を鳴らすと、右腕に走っていた激痛が消え、視覚と聴覚、魔力回路までが綺麗に治った。
「何だ……この力?」
仮にも、俺の受けたしまった傷は、勇者の力によって出来た傷だ。おまけに、俺自身は魔王…。
それを、一瞬で治した……?
こんな権能、闇の神が持てる訳がない……。
これだけ強力な権能、普通は回復や治癒に関係する神しか持てない筈………。
「あぁ?そりゃ喰ったに決まってるだろ。俺は『黒き闇の神』だ」
そんな驚愕の事実を、黒き闇の神は事も無げに言った。
てか、普通に心の声が聞かれてる………。
「この際だ。1つだけ黒について教えてやる。いいか?黒が喰った存在の能力は、俺の様な神の能力になる。ま、エネルギーは白に行っちまうがな」
黒がこれまで喰った神や竜などの、様々な能力を持っているのが、今目の前に居る『黒き闇の神』、か……。
ってことは、女神さんに無限の魔力があるのって、それが理由だったのか……。
規格外の話だが、そう考えると、疑問だったものが全て繋がる。
「で、お前は何を望む?
虐殺していい人間を数万人か?それともシンプルに、強力な能力か?」
黒き闇の神はニヤリと笑みを浮かべながら、俺に質問する。
俺はそれにニヤリと笑い返し、望みを言う。
「……じゃあ、―――――――――」
「…………正気か?」
その望みを聞いた黒き闇の神は、少し目を見開き、そう聞き返した。
「あぁ、頼む。それと憑依している人間は返してくれ。その子に会いたい奴が居るんだ。あんたには渡せない」
せっかく助けたのに、奪われるのは可哀想だしな…。
「……ふっ、ふっふっ、はっはっはっ!!面白い。
お前、魔王らしくないな」
そんな俺を『黒き闇の神』は大きな声で笑う。
俺の本心だったが、よほどお気に召した様だ。
「生憎と、魔法回路が停止してて、今はただの四季なんでね。魔王じゃねぇんだよ」
「ふっ、まぁいいだろう。この体はもともと返すつもりだ。人間の体の仕組みは分かったからな、もうこの体に用はない。受け止めろ」
突如、鷺の体が俺の所へ飛ばされ、俺は慌てて受け止める。
「おっ……と!?何して…。て………、もう何処かへ行ったのか………」
ありゃ、敵にしたくないなぁ……。
波動竜とナビィさん、そんで俺とマオ。この全員が集まっても、封印が限界ってところだな……。
とりあえず、鷺は返してもらったし、今回はなんとかなった……。
次までに対策考えとくか、はぁ………。
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「まずはおめでとうだな、四季。
お前の計画通り、白と黒が世界集まり、この世界は新たな始祖の世界へと至った。
本当に、上手く騙された」
北の森の奥地で、『黒き闇の神』は一柱で呟く。
俺は、この世界には興味が無かった。
だから、来ることも無いと思っていた。
だが実際はどうだ?こうしてこの世界に来ている。
「俺はお前の様な奴を、魔王とは呼ばない」
これほどまで先を見越し、策を練る者。神ですら稀だ。
更に、俺を相手にしても本気を出さなかった以上、俺も迂闊に奴を攻撃出来ない。
四季は別格だ。
「『魔勇』を視たのは何万年振りだったか……。
ふっ、世界の王。お前は一体、何をする気だ?」
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
白と黒。
この2つが揃った時、世界は本当の意味で新生します。
そして、『黒き闇の神』の四季への認識が少しおかしい様な……と、これ以上のヒントは出しません!
次回は鷺と蒼依のお話。
目覚めた2人は何を話すのか?
今日の19時以降に投稿します。お楽しみに!!




