表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/119

第十一話『白い世界で女神は笑う』

どうも!

私は寝てないので、まだ水曜日です。


今回は、女神ちゃんが出てきます。

『世界スキル』がどんなものなのか?


是非最後まで読んでいってください!!


「まったく…、ワシに丸投げしおって……」


 イトスはそう吐き捨てながら、気絶した四季と、蒼依と鷺の異世界人を担ぎ、虎の姿で森を駆ける。


 このままじゃいかんのぉ……ワシの体力もそろそろ限界じゃ……。

四季の坊主、いや、今は娘か?まぁどっちでも良いんじゃが………。


「大方、『世界スキル』にでも手を出したのじゃろうな……」


 『世界スキル』とは、その名の通り世界が与えられる力。

神の権能を人でも扱える様にした『特殊スキル』とは違い、その世界において、神と同等の力を得る。


 四季は『契約者』の代表格とも言える『魔王』じゃからの…、何もお咎めなしとはいかんじゃろうて………。

今頃、契約した神と会ってるところかの……。


 しかしこのままではいかん。

イビノスが既に、この森に辿り着いておる……、追い付かれるのも時間の問題じゃ………。


「兎に角頼んだぞ、四季……」


 まぁこんな事を言ったところで、誰も聞いて無いんじゃがの………。

こう独り言を喋っとらんと、今度はワシが気を失いそうじゃが……。神獣の意地じゃ、後10分は持ち堪えよう………。

それまでに起きなければ…、お前さんの負けじゃ………。


 そうしてイトスは森を駆け続ける。

四季の残した、微かな希望を繋ぐために……。





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





「ちょっと強引過ぎじゃないか?女神ちゃん……」


 意識が落ち、白い世界で目覚めてすぐ、俺は女神ちゃんに声を掛けた。


「君の行動に対しての正当な処罰さ…、君は『管理者』である前に『契約者』だ。どんな理由があれ、『世界スキル』を手にする事は許されない。

君にはしばらく此処に居てもらうよ」


 いつにも増して不機嫌な女神ちゃんは、俺を睨みながらそう答えた。


「それは困る………すぐに戻らないと、蒼依と鷺が危ない。

それにこれは、魔王としてじゃなくて、あくまで俺個人としての行動だ。流石にそれは、正当じゃないんじゃないか?女神ちゃん」


 俺は笑いながら、子供に接するような声色で話を続ける。


 もし俺が魔王として行動していたなら、俺の話を聞かなかった時点で、どうにかして()()()()()()()()()()()()……。

それをしなかったのは、この行動が俺個人として、四季としての行動だったからだ。

いくら女神ちゃんとは言え、これは過干渉だよ。


「それなら君は、『世界スキル』を破棄しろ。

これはボクの出来る最大限の譲歩だ。もし破棄しないなら、事が終わるまで、君は此処に居てもらう」


 女神ちゃんは、いつもの様に笑っていない。

 ただ真顔で淡々と告げている。


 ………………。

はぁ………、此処に引き込まれた時点で、俺の負けか……。


「……分かった、その条件を呑む。でも良いのか?そんな事して……?」


 俺が聞いているのは、世界の機嫌についてだ。

『世界スキル』を与えられるって事は、多少は世界に好かれているって事だ。少なくとも、今の女神ちゃんよりはな……。


「あぁ、確かに君は世界に好かれているが、その事なら()()()()。ボクは『約束の女神』だよ?」


 だろうな…全部計算通り。

本当に…、恐ろしい女神だ………。


「そうかよ……ほら、破棄した。これで良いんだろ?

さっさと戻してくれ」


 そう言いながら、俺は『管理者(世界スキル)』を()()した。


「…………はぁ、まぁ良いだろう。戻って好きにすると良い。問題はない」


 女神ちゃんは、ジト目で俺を視たあと、ため息を吐いて、言った。


「おう、それじゃあな、女神ちゃん。

()()()()()()


 そんな女神ちゃんに、俺はそう言って別れを告げる。

それを聞いた女神ちゃんは一瞬だけ驚き、不気味笑う。





 そして同時に、俺は眠る様に意識を失った。





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





「当然だ。上手くやるさ、これはカンニングだけど、良い答えが視れた。

ボクは満足だよ」


 四季の意識を戻し、女神は椅子に腰かける。


 破棄ではなく停止、か……。


()()()()。とりあえず自由に使われる心配は無い。それに………ふふふ、楽しみだ。

いくらボクでも、『世界スキル』は掌握出来ないからね」


 女神は不気味に笑う。


 これで、四季が『世界スキル』を多様する事はないだろう。


 ()()()()()

あとは、使わせる状況を、ボクが間接的に作り出せばいい。



「さてさて、()()()()使()()()()()?」


ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。


なんだか女神ちゃん、いろいろ企んでいそうですが…、どうなるのでしょうか?

そして四季はイビノスをどうにか出来るのか?


次回は土曜日の19時以降に投稿します。

お楽しみに!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ