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第一話『1週間後の来訪者 1 』

どうも!

少し遅れましたが、日曜日の投稿です。


今回から第三章が始まります。

四季達は一体何をしていくのか?


是非最後まで読んでいってください!!


 スコーンを食べ、渇いた口に紅茶含む。

その姿は、白髪に赤い瞳の女の子。椅子に座り、おやつを食べる。


 それは、魔王()()()()


「ふふふ、ボクでした!騙されたかな?

こちらから君達の様子を見れないのが残念だよ」


と、居るかも分からない誰かに、女神は語り掛け、不気味に笑う。


「まさか、『勇者』の力を復元されるとは……、ボクも驚いたよ。

あれは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だからね……ふふふ、どうなることやら……」


 魔王が竜を殺すなんて事、聞いた事がない。

聖剣を使う魔王というのは聞いた事がある、だが、どれも竜には及ばない。


 ボクを嫌う従者に、神を嫌う敵、更には世界に好かれた者を仲間にして、君は一体何をしたいのかな?


「分からない。けど、楽しいなぁ…。じゃあ君は()()()()、救えるのかな?ふふふ」


 誰も居ない世界に、不気味な女神の笑い声が響き渡る。


「次は誰にしようかな……ふふ、悩むなぁ……。そうだ!彼と彼女にしよう。手段は何がいいかなぁー…、手っ取り早く()()()()で良いか…」


 最近、無理やり約束をするのに良く重宝する無人トラック。使いやすいし、何より簡単にこちらへ引きずり込める。

他世界の神には悪いけど、ボクの世界は人数が足りないんだ。


「ふふふ、1回死んでしまうけど良いよね?

力を持った状態で、ボクの世界に招待するよ。

存分に、四季達を楽しませてくれたまえ」


 君達の子供、ボクが貰うよ。

でも悪いのはボクだけではないよ、しっかり管理出来ていないのが悪いんだから。


 さぁ、生き残れるかな?


 白き約束の女神は立ち上がり、その顔を歪ませて笑うと、本を出現させた。己の権能でその本に介入し、摘み取った魂を転移させる。


「いってらっしゃい。()()()新たらしい子供達」


 女神はひとしきり笑った後、再び椅子に座り、2杯目の紅茶を口に含む。



 その味は少しだけ………、()()()がした。





※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※





「は~い、おいちーねー。待たせてごめんね~。ゆっくり飲みな~」


〈マスタ~、今日はこれで終わりだよー〉


 そんなマオの声を聞きながら、俺は笑顔で授乳をしている。もうどう言っても俺が授乳する事は変わらないらしい。


 もういいもんね!

最高のマザーになってやるからな!?


 辺りに広がる、メイド服の『アメミ』と『ミスビ』が赤ん坊を抱き寄せて笑いかけている光景を見ていると、ついつい口元が緩んでしまう。


 ようやく、そんな風に笑える様になってくれたか。


 桃太郎が俺達の手伝い始めて、もう1週間が経った。


 こう何も無いと時が流れるのって早いな……。

そう物思いに耽りながら、俺はマオに答える。


〈分かった……そうだマオ!今ナビィさんが何処に居るか分かるか?〉


〈え、ナビィ?

んー…、あ、城の裏で桃太郎と一緒に畑と田んぼ作ってるみたい〉



 一瞬、何で?と疑問浮かんだが、良く考えると食べる全ての食材をこれまで細胞から創っていたのって、結構異常だったな……。

これからどんどん食べる者も増えてくるし、作っていて損は無いな!流石ナビィさん!!


〈そうか、これが終わったらそこに行くぞ!〉


 今日の授乳の手伝いは午前中だし、午後はナビィさんの手伝いだ。


 そう思い俺はマオに言ったのだが……


〈えぇ……、ナビィに会いに行くの?〉


と、マオは俺に聞いてきた。

ご丁寧に、べーとするイメージも送ってきた。


〈嫌そうにするなよ…、気持ちは分からんでも無いが、ちゃんと仲直りしろよ?〉


 いつまで喧嘩してるんだ……。

そろそろ仲直りしないと、いろいろ問題が出てくるぞ。


〈分かってるもん!でも悪いのはナビィだから!謝るのはナビィが先だもん!!〉


〈はいはい……分かったよ〉


 はぁ……この問題は長引きそうだな………。

ナビィさんに先に謝らせるとか無理だろ……。


「おっと、もうお腹一杯か?」


 そういろいろと考えている間に、今日の授乳は終わったみたいだ。


「さて、後はナビィさんの所に………、お?来客か?」


 椅子から立ち上がったその時、魔王城に向かって、すごい速度で移動する者を感知した。


〈みたいだね。殺意とか敵意は無いし、異世界人じゃない?〉


「あー、そういえば今日だったな。でも()()1()()なんだ?

異世界人は東の森で2()()()()()()()……」


 この大陸には東西南北1つずつ、そして中心にある神樹の周りに1つあるのだが、今回は東の森で2人。異世界人が転移してきたみたいだな…。


 だから早いんだって女神ちゃん……。

まだ赤ん坊、自分で歩けてねぇよ!!


〈術式は用意してるから転移は出来るよ?どうする?〉


「行くよ……、ここまで来たからな………」


 まさか神獣が何体か居る東の森から、生きてここまで来るなんて、どれだけの強者なんだ?


〈じゃあ行くよ~〉


 そんな軽い感じでマオが言うと、()()()()()使()()()、一瞬で『転移魔法(テレポート)』が展開した。


 マオの奴、いつの間に練習したんだ?

大方、ナビィさんに対抗して覚えたんだろうな…、便利だから良いけど……。



 ・・

 ・



 向かってきた異世界人の前に転移して現れると、その異世界人が何故生き残れたのか理解した。


「ははは……こりゃ生き残るわ………」


 『魔王眼(特殊スキル)』で改めて視ても、その認識は変わらない。

その身に、『レベル6魔王』と()()()()()()()()()()


 これだけの魔力を纏ってれば、森の魔物や魔獣、神獣だって逃げ出す。生き残れて当然だ………。


 さて………、


「そんなに魔力を放って、一体何をしに来たたんだ?()()?」


 戦いたいなら戦うが、こいつ素人っぽいな…。


 俺は死なない程度に威圧しながら、その男に聞いた。


「え、魔力……?そ、そんな事より助けてください!!鷺が大変なんだ!!」


 男はそんな俺の威圧を受けてもなお、けろっとした顔で俺に助けを求めた。


「……さぎ?誰………?」


 それに何で、俺の威圧くらって、そんなに普通なの?




 まぁ兎に角、また面倒な事が増えそうだ……。




ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。


遂に始まりました、第三章!

唐突に、四季へ助けを求めた異世界人、一体何があったのか?

鷺とは一体誰なのか?


次回は水曜日の19時に投稿します。

お楽しみに!!


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