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1000回目の魔王様~どう考えても俺より強いんですが、~  作者: 落ち武者
第二章~改めまして魔王です?~
66/119

第二十五話『波動竜の質問』

どうも!

遅れてすみません…六時間頑張ったんですが、間に合いませんでした。水曜日の投稿です。

m(_ _)m


今回は皆でご飯です。

是非最後まで読んでいってください!!


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


皆様が読んでくれるお陰で、総合PVが13000を突破しました!


本当にありがとうございますm(_ _)m



「へぇ~、"桃太郎"って()()()()()()だったのか」


 俺はカレーライスを食べながら呟く。


 今回のカレー、なんか辛いな……。

アメミが初めて作ったカレーはもっと甘かったような………。美味しいから別にいいけど……。


「まぁな、家名も無いし、本名はただの"太郎"だ」


 そんな俺の呟きに、太郎は桃のパフェを食べながら反応した。


「じゃあ何で桃太郎って呼ばれる様になったんだ?」


「それはまぁ、俺がただ桃を好きなだけだ。近所の村人達がそんな俺を見て"桃好きの太郎"、略して、桃太郎って呼ぶようになった。大した理由はないよ」


「ふーん、どうりで、桃ばっかり食べてるわけだ。パフェだけで5杯食べてるもんな………」


 それだけじゃない、桃の入った料理やお菓子を、最低二皿は食べている…。

 結構、好きなんだな……。


「すまん、桃を食べるのが久しぶりで、つい食べ過ぎてしまった……。次からは気をつける……」


 口にクリームをつけた桃太郎が、申し訳なさそうに言った。


「口にクリーム着いてるぞ…。それと、別に怒ってないから安心しろ。

アメミも、それだけ美味しそうに食べてくれて嬉しそうにしてるよ」


 俺の後ろに満面の笑みでアメミは立ってるし、こんだけ美味しそうに食べてくれるのが嬉しいんだろうな。


「……あれは…、違うような……」


「ん?違うのか?」


 そう言われアメミを見てみるが、まったくそんな気がしない。

 ナビィさんの笑顔と違って、めちゃめちゃ綺麗な笑顔だぞ?


「いや、何でもない。お言葉に甘えて、いっぱい食べるよ」


「おう、いっぱい食べろ。今回は桃太郎の歓迎会だ。遠慮せず、たくさん食べてくれ!」


「む?我の肉はやらんぞ!」


「いらねぇよ!お前は黙って食ってろ!!」


 俺がそう言うと、波動竜は返事もせずに黙々と肉を食べていく。桃太郎も同じ様に、桃を食べている。


 あの………返事ぐらいしてくれても良くない?



〈ねぇマスター!まだカレーライス終わらないの?私もパフェ食べたい!!〉


 そんな事に寂しさを感じていると、マオが念話で駄々をこね始めた。


 そんな急かさなくともすぐ食べるから待ってろよ……。


〈ちょっと待ってろ。今食べ……、え……何で………〉


 食べようとして気づいた。

俺の右手がモザイクで見えなくなっていた。


〈何でも何も、マスターが早く食べてくれないから、マスターが思った事全部ナビィに言ってるからだもん!〉


〈何してくれてんの!?〉


 俺おもいっきりナビィさんの笑顔とアメミの笑顔比べちゃったんだけど!?

 ほら見なさい、こっちを見てるナビィさんの顔が、無表情だよ!!一言も喋らないよ!!


〈分かった。パフェを食べるから、しっかりやってくれ………〉


〈本当!分かった!しっかりやる~〉


 マオは、笑顔のイメージとともにそう言った。


 笑ってんじゃねぇよ!!

ナビィさんに謝るの大変なんだからな!!!


そんな風にマオに文句を言いながら、俺はパフェを食べるのだった。 



・・・

・・



 あれからどれくらい経ったかは考えてないし分からないが、それぞれが食事を終え始めている。


 まぁ、いろいろあった…。

簡単に言えば、俺の右腕が飛び、飛んだ右腕も何処かへ無くなり、もう一度生やす事になった………。

誰にやられたかは、ここではあえて言わない。

マオが満足するまでパフェを食べ続け、結果的に10杯もパフェを食べる事にもなった。


 とりあえず、こんな食事はこりごりだ……。



〈マオ、もうカレーライス食べても良いか?〉


 結局冷めちゃったけど、早く食べたい。


〈うん!パフェいっぱい食べられたし、桃太郎の事も聞けたから、私昼寝する~〉


〈……はぁ、分かったよ。昼寝しても良いが、起きる時にしっかり起きろよ…〉


 自由だなお前!まぁいいけど……。

寝ぼけて竜に喧嘩売るとか、もう勘弁だからな………。


〈分かってるよ。じゃあおやすみマスター〉


〈はいはい…、おやすみ〉


 さて、俺はカレーライスを食べるか…。


・・


 俺がカレーライスを食べ終わると、既に他のみんなは食器が片付いていた。


「じゃ、じゃあ、今日はこれくらいで解散して、それぞれの仕事をするか!」


 いやごめんね…、俺だけ食べてて……。


「待て四季、我から話がある。解散する前に、そこの桃太郎に聞かねばならん」


 俺が申し訳ない気持ちで言うと、波動竜が話を


「え、何だ急に?」


「急ではない、我は最初から言っている。"我の質問に答えよ、返答次第では殺す"とな」


「確かにそうかもだが…、別に良くないか?桃太郎は赤ん坊を育てるの手伝ってくれるらしいし……」


 今かよ!?

てかそれ、満足したって言ってなかったか?


「ならん!四季、貴様は命を狙われる事に慣れすぎだ!

良いか!言われの無い事で怨まれ、命を狙われたのだ。それ相応の対価を払ってもらう!!」


「でもお前、あんだけ上機嫌に満足だって言ってただろ?」


「然り、故にすぐ殺さなかった。これは、我の出来る最大限の譲歩だ。

赤ん坊を育てるのを手伝うのは構わん。だがな、それとこれとは話が別だ」


「別って……、お前なぁ……」


 波動竜の顔は真剣なものだ。

ここでいくら言っても、この考えは変えない気らしいな……。


「庇わなくていいよ、四季。波動竜の言っている事は事実だ。俺はお前達の命を狙った。

それに赤ん坊が居なければ、俺は死ぬまで刃をおろさなかった……。」


 俺がどうするか迷っていると、桃太郎はそう言って、波動竜の前に立った。


「そっか…、なら俺は何も言わない、波動竜の好きにしろ」


 庇わなくていいなんて言われちゃ、俺が何を言っても意味が無くなっちまった。

波動竜に殺されない事を祈るよ…。


「ふん!そんな身構えんでも、すぐに殺す訳ではない。殺す可能性があるだけだ」


「そう言われても、俺はまだ竜を信用出来ていない。身構えるさ」


 そんな桃太郎を見て、少し笑った波動竜が言う。


「それもそうか、なぁに、難しい質問ではない。

質問は一つ。()()()()()()()()()()。嘘を吐かずに答えよ」


「………」


 桃太郎は波動竜の質問に目を見開いて驚き、無言で立っている。


 あぁ……、なるほど、確かにその質問は重要だ。

『放浪者』のほとんどは世界に嫌われている。

つまり、あらゆるものを受け入れる世界に、()()()()()()()()()()()()って事だ。


 返答次第では殺す、か…。

極端だな………だが、間違ってない。

そう言ってでも、波動竜は自分の口で言って欲しいんだろうな……。



「答えられんか?」


 波動竜は決して怒ってはいない。

いくらでも待つと、そう言っている様な穏やかな声色だ。


 桃太郎は過去を思い出しているんだろう。

 目を閉じて、静かに深呼吸をする。


「いや………分かった、話すよ。俺が、世界を捨てた理由を………」


 そう言って、桃太郎は語りだした。

 自分の人生(物語)を………。



ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。


さぁ、次回は桃太郎の過去のお話、彼はなぜ世界を捨てたのか?

第二章も残り5~6話!


次回は土曜日の19時を目標に投稿します。

お楽しみに!!


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