第三十五話『醤油をかけますか?ソースをかけますか?』
どうも!
久しぶりに19時の間に投稿出来ました。
昨日に続き、2日連続投稿です。
是非最後まで読んでいってください!
波動竜に言われた通り、少年だったものをよく見てみると、左肩の部分が、認識出来る程残っているのに気づいた。
「何で…この部位だけが、認識出来る程残ってるんだ?」
「さぁ、そんな事知りません。偶然じゃないですか?その少年は赤ん坊を守る為に『魔風壁』を使ったわけですから、自分を守る事なんて出来ないでしょうし」
「いや、赤ん坊を守るのに、『魔風壁』で操れる全ての風を使う必要は無い。全身は無理だが、自分を守る風は残っていた筈だ」
まぁ、あくまで一つの部位を守れるレベルだけどな………。
「分かっているなら聞かないでください。そういう所、本当にうざいですよ御主人様」
「……ごめん」
と、気を取り直して…。……ん?
「ナビィさん、これ…何だ…?この結晶…、情報量が多すぎる……」
俺が手に取ったのは、ひし形の透明な結晶だ。
俺の『魔王眼』は、確かにあらゆる情報を見る事が出来るが、それでも多すぎる。
これじゃあまるで…、少年の全ての情報……。
「御主人様が思っている通り、その結晶には、少年の全ての情報が入っています。この世界では…『疑似生魂結晶』。人間で言う魂です」
「そうか……」
少年には悪いが…、これだけじゃ足りない……。
輪廻の輪に入るには魂だけじゃ駄目だ、生きている間に神と直接契約しなければならない。
「御主人様。言い忘れていた事があります」
「何だ?俺達を見てる奴らなら、俺も気づいてるから平気だぞ?」
「そんな事ではありません。今から言うので黙っててください」
ナビィさんの目が、まるでゴミでも見るかの様な目だ…。
いやぁ…ごめん……黙るよ…、だからその目で見ないでくれ…。
「………」
「ここ、狙われていますよ?もう逃げませんか?」
まるで揚げ物に醤油かけますか?それともソースかけますか?みたいな感じで、ナビィさんは言い放った。
「……へぁ?」
ん?狙われてるって?
正直、もう何も考えたくねぇ……。
竜は現れるし…、少年が死んじゃうし……、それに加えて何?狙われてる?
「もう…、いい加減に、してくれ……」
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
いったい何に狙われてるのか?
魔王は、生き残れるのか?
次回は、来週の水曜日頃に投稿します。
お楽しみに!