第二十一話『帰ってきたよ!ナビィさん』
どうも!
久しぶりに19時の間に投稿出来ました。
是非最後まで読んでいってください!
「…………ナビィさん?前に言ったよね。料理は俺がするから、絶対に作っちゃダメだって……」
俺は一軒家のキッチンで、世界の把握から帰ってきたナビィさんに向かって言った。
「はい。御主人様に言われた通り、料理は作っていません」
ナビィさんは、笑顔を一切崩さない。
「じゃあなんだこの食べ物は!神すら殺せる呪詛かかってるじゃねぇか!!」
俺は皿に乗った食べ物?を指差しながら、叫ぶ。
「えぇ。ですから私は、魔法を唱えただけです」
「だろうな。で?」
ナビィさんは俺に嘘を吐けないし、それ以外で料理が出てくるなんて、神の奇跡くらいだし……。
「そしたら食べ物が偶然出来てしまっただけです」
「やっぱりお前じゃねぇか!」
「そんな…ひどいです御主人様。本当の事をいっているに……」
そう言ってナビィさんは、下手くそな泣き真似をする。
その偶然を作れるのによく言うよ……まったく。
「はぁ…。もういいよ、そういう事にしとく。ナビィさんは先にリビング行ってて。料理持ってくから」
「了解しました」
そう言って、あっさりと行ってしまった……。
あれ?一応泣き真似してたよね?まぁ、いいけど……。
仕方がないので、ナビィさんが偶然生み出してしまった物も、食べられるようにして、いくつか料理も作るか。久しぶりにナビィさんと一緒に食べるし。
・・・
・・
・
一通りの料理を作り終えたので、テーブルに並べる。
すべて並べ終えたところで、ナビィさんから、声がかかる。
「何故御主人様は料理を作って食べるのですか?私達は、食事を必要としないのに」
「何故と言われてもな……」
単純に暇だったからだが、……あえて理由をつけるなら……
「忘れないため。かな……」
「何をですか?」
「家族の味をだよ。一番最初の普通の人間だった時に食べていた、奥さんと母親の料理の味」
その味を再現するのに、ものすごい時間が掛かったんだ……。
「なるほど。確かに御主人様と私は、種族的に記憶が無くなることがありませんが、思い出は無くなりますからね…」
「まぁな」
正確に言えば、その記憶を自分のものと思えなくなるだけだけどね……。
「そうですか……、馬鹿に出来なくて残念です……」
「いや、そんなことで残念がるなよ…」
久しぶりなんだから、もっと普通に話そうよ……。
「よし!冷める前に食べるぞ!ナビィさんも椅子に座って!」
俺は椅子に座りながら、向かい側の椅子に座るように促した。
「了解しました。では、食事のついでに、明後日からの行動についても話しましょう」
「明後日?まだ4日目だぞ。あと3日あるはずだよな?」
ナビィさんは、1週間遊んでいてくれって言ったよな?
何か問題が生じたか?
「??何を言っているんですか?1週間は、月火水木金の5日間ですよ」
「それだと、平日しか無いんだけど……土日は?」
俺がそう聞くと、ナビィさんは物凄い笑顔で言った。
「そんなもの御主人様にはありません」
「ですよね……」
いつも通り、魔王はブラックでした。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
次回は、金曜日か、土曜日のどちらか投稿すると思います。
お楽しみに!