第一話『1000回目の白い世界 1 』
2週間ぶりの投稿です。
しばらくこのお話を書き続けると思うので、よろしくお願いします。
「戻ってきたな……」
ここは何度も見た白い世界。
この呟きもこれで999回目だ。 つまり、最初に死んだのも加えて、1000回死んだ。
こんなに来ると、誰も返事をくれないのも慣れたもんだ。
「さて、女神さん探すか。もうこっちに来てるだろ、出てきてくれ。ナビィ」
「了解しました」
そう言って出てきたのは、ナビィ。
俺の魔王活動をサポートしてくれる相棒で、かなりの美人さんだ。
さっき思ったことは嘘だ。独りはめちゃめちゃ寂しい……。
「相変わらず間抜けな顔をしていますね、御主人様」
「出てきて一番最初の言葉がそれかよ!俺は、さっき死んで来たんだからもっと優しくしてくれよ」
「ふふ、片腹痛いですよ」
転生300回目の頃から段々感情が豊かになっていったと思ったらこれだよ。反抗期ってやつだろこれ。
まぁ、最初の機械みたいだった頃よりは、良いけどさ……。
「あぁ、もういいよ……。それで、女神さんは見つかったか?」
「今さらですか?既に座標を特定しています」
「え、そうだったの!?いつの間に?」
「御主人様が私を呼んだ頃には既に女神様の座標を特定しています。それで、いつ転移しますか?」
「すぐだよ!今すぐ!そんなの聞くまでもないだろ!」
まったく。本当に優秀だなナビィさん。
俺なんて、まだこの世界を半分しか把握出来てないのに、一瞬かよ………。
しかし、こんなに速いならもっと楽に世界征服出来た気がするんだが…、もしかして俺が全然ナビィさんを活用出来てなかったのか?
「貴方、いきなり私の前に来て、一体何をボーと、考えているのですか?」
「ん?いや、ナビィ。俺は動いてないし、そっちが動いたんじゃ………、あれ?女神さん、何で居るの?」
「何でって、、君が来たんだろうが。ボクの至福を邪魔しに!」
俺の目の前には、少し怒った顔の女の子。もとい、女神さんが立っていた。
――――え?これ、どういうこと?
と、そう思って立ち尽くすしか、俺には出来なかった……。
本文を短くしたので、今回は2日連続投稿をします。
明日も投稿するので是非読んでください。