表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1000回目の魔王様~どう考えても俺より強いんですが、~  作者: 落ち武者
第一章 ~はじめまして魔王です~
18/119

第十七話『消える魔球』

どうも!

カツ丼食べてたら20時になってました。

すいません…。


昨日に続き、2日連続投稿です。

是非最後まで読んでいってください!

 ボールが消えた。跡形もなく…。


〈おいマオ…今の視たか?あれはどういう事だ?〉


 少年の手からボールが離れる瞬間、何かの術式がボールに発動しているのが見えた。


 あり得ない。

この世界はそもそも、魔素が薄い。『魔力無限生成(種族スキル)』を持っている魔王(おれ)やナビィさんならあり得るが、それは、この世界のホムンクルスであっても、魔術や魔法を使うのは不可能なはずだ。


〈うん、視たよ。でもあれは魔術じゃない。魔法でもないけど〉


 魔術でも、魔法でもない?


〈それなら何なんだ?〉


〈うーん…、魔力を使ってないし、科学技術の何か。としか言えない〉


〈あれが科学技術…か…。なら使用する力は何だ?〉


 ボールの速度を超光速にするとか…、もう魔法だ。魔力を使用してないなら、それに代わる力があるはずだが……。


〈多分、生命力…かな…〉


〈は!?生命力?下手したら寿命が縮むぞ!〉


〈その事なら心配しなくても平気だよ。あの子は改造されてるせいか、普通のホムンクルスよりも生命力が多いから。ボールを速くするくらいなら、寿命には関係しないと思う〉


〈そうか…良かった……〉


 焦ったぁ……。

少年の寿命、縮めちゃう所だった…。


 あれ?何でマオはこの世界のホムンクルスについての知識があるんだ?


 そんな俺の様子を見て、少年が口を開いた。


「おじさん…、大丈夫?僕、初めて本気でボール投げたから、消えるなんて…知らなくて……ごめんなさい……」


 申し訳なさそうに少年が謝ってくる。


 まぁ、マオの事は後で良いか……。どうせ、明日には、ナビィさんが戻ってくるし。


 今は少年だ。


「あぁ、大丈夫だぞ。別に謝んなくても怒ってないよ。だいたい、本気で投げろって言ったのは、おじさんだしな」


「……殴らないの?」


「殴らないよ!?」


 俺がそう答えると、少年は少し驚いた表情をして、笑った。


「やっぱり、おじさんは変だね…こんな事すれば、普通殴るのに……」


「ぐぅ…、否定出来ないな…」


 あぁ……こいつの周り奴ら、本当に腐ってるな……。

だから、俺が遊んでるんだけどな…。


〈マオ。もう一回ボール作れ。今度は()()()()の『付与魔法(エンチャント)』も付与してくれ。それで大丈夫なはずだ〉


〈いいよ~。でも程々にね〉


〈分かってるよ〉


 寿命に影響が無いと言っても、少年の肉体と精神は、まだ子供と変わらないからな。


「よし少年。もう一回だ。もう一回離れて、ボールを投げてみよう」


「でも…ボールがないよ?」


 疑いながらも、しっかり距離を取ってくれた少年が聞いてくる。


「それならもうある」


 俺は右手に()()()ボールを、少年に見せる。


「これも手品?」


「そう、手品だ。分かったらさっさと投げてみろ。今度は消えないから」


 そう言いながら、俺はボールを少年の方へ転がした。


「じゃあ、もう一回いくよ。それ!」


 ボールを拾った少年が、全力で投げる。

その回転の無いボールが、一直線に俺に向かってくる。


 ここは、おじさんの強さを見せるために、片手で取ろう。


 俺は『魔王眼』(特殊スキル)を全力で使用し、超光速のそれを、片手で受け止める。


 その後、とてつもない爆発音と暴風が起きたが、今度は問題なく、少年の投げたボール(消える魔球)を取ることが出来た……。



 よかった………。


ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。


次回は、1月10日頃に投稿します。多分…。

お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ