王の帰還Ⅲ
5600PV突破!ありがとうございます!
ブックマークもついに!
20件になったぞー!←超嬉しい
ブックマーク、コメントetc…お待ちしてます!
サユリ達が扉から外に出ると、扉が閉まった。テスタは正面のベイリンと向き合った。
「……あいつ等馬鹿だな」
このボス部屋にある数多の鏡を全然割った痕跡がない。
このボス、ベイリンの最大の特徴は自分の映る鏡から抜け出ることが出来るのだ。難しい話かもしれないが自分の映る鏡があるとすればそこに瞬間移動出来る。しかしその際、鏡も割れてしまうためその場所には一度しか瞬間移動出来ない。割れた鏡には瞬間移動は出来ないのだ。
「早急に割っとけば、こんな奴に苦労しねぇだろ」
テスタの周りに突如として数十にも及ぶ剣が出現する。テスタが「行け」と呟き、手を前に突き出すと剣が四方八方に飛んでいき、全ての鏡を破壊した。
「これでもう、お前は『詰み』だぜ?」
テスタが歪な笑みを浮かべる。再びテスタの周りに剣が出現する。
「さぁ、来いよ」
『オオオオオオオオオオオオ!!!!』
ベイリンが地を蹴りテスタに接近する。剣を振り上げたところで、その腕は力なく床に落下した。
「トロいんだよ」
『グオオオオオオオオオオオオオオオオ!?』
ベイリンから初めて漏れる苦痛の雄叫び。
「たかだか58階層如きだったボスに負けるわけねぇだろうが」
「『雲月』」
テスタがスキルを発動させ、横一閃に剣を振る。テスタの剣がベイリンがガードした大剣に深く突き刺さり、そのまま吹き飛ばした。
『グウウウウゥ……!』
なんとか踏みとどまろうとするも、壁に激突。そこに追い討ちをかけるように剣が数十本ベイリンに突き刺さる。
『アアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!』
その叫びは苦痛からか、怒りからか。今度はベイリンの体が黒く変化した。そして赤い瘴気を纏い、剣が蒼白い直剣二本に変化した。
「あいつ等の『神速』とは格が違うぞ?」
ベイリンは剣を思い切り振り払った。床に深々と斬跡が刻まれる。しかし、テスタはいない。
ベイリンの剣がテスタに届く瞬間、テスタが消えた。
「…………36回か」
そしてテスタがベイリンの後ろに立つ。次の瞬間、36つの斬り傷がベイリンに刻まれる。
『グゥゥ……! オオオオオオオオ!!』
反転し襲いかかってくるベイリンを冷たい視線で見据えるテスタ。
「学べよ。トロいって言ったろ?」
ベイリンの剣をいとも容易く弾き飛ばし、漆黒の短剣をベイリンの胸に突き立てる。
『グァアアア……………………』
ベイリンが最後の力を振り絞ってテスタの頭を掴む。一瞬でも力を込めれば、テスタの頭は潰れゲームオーバーだ。
「触んな」
テスタはその手を斬り落とし、今度は何処からかベイリンの2倍はあろう巨剣を顕現させ、振り切った。ベイリンは真っ二つになり、静かな呻き声を上げ消えていった。
『グァ…………ォォ……』
「………………限界か」
テスタは後ろに傾き、倒れた。
十三階層ボス、ノーダメージクリア――――――。
〜ベイリンの能力解説〜
自分の写っている鏡の内側を動けてその鏡から抜け出せる。割れた鏡からは抜け出せない。鏡から出るとき鏡が割れてしまうので、同じ所からは出て来れない。
う〜ん……分かるかな?
要は鏡に自分が写っていたら瞬間移動出来る能力です!




