殺人勧誘
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更新遅れてしまって本当に、本当にすいませんでした!
走った。走った。走った。
止まるわけにはいかなかった。荒い呼吸の合間に口内に溜まった唾を呑み込む。
心臓がバクバクと鼓動している。……しているはず。
汗を拭おうと右腕を額に当てようと試みる。しかし、腕がない。
仕方なく逆の腕で汗を拭う。
止まれば、俺の命はない。後ろからの恐ろしい殺気が今の俺を突き動かしている。
怖い。恐い。怖い。恐い。
いつも仲良しな三人が敵に回るとこんなにも恐ろしいのか。
鍛冶屋の裏手に回るが、目の前の壁に愕然とする。
俺は一か八かの賭けにでた――――。
※※※
「お兄ちゃん? でておいで? 今出てくれば命だけは助けてあげるよー」
笑顔でそういうサユリに俺は戦慄を禁じえない。
だって、目が笑ってないんだもん。皆。後ろの二人も! 涙が出てきた。
ゴクリ、と生唾を飲み込んで皆が立ち去るのを待つ。
壁を複製した俺はただただ、生き残ることを願っていた。
「んー? フフフ……全く同じ壁が二つ……全く同じ場所に染みと、ヒビがあるわ」
うあああああああああああああああ⁉ ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい⁉ ――――。
「さぁて、どっちの壁かのぉ」
「どっちだろうな? シロカは」
もう駄目だ、と観念したとき鍛冶屋の表通りから大声が聞こえてきた。
「ああ! 救世主さん! 待って下さいよ!」
「いや、悪いけど今は無理だ‼ また後でな!」
表通りから俺の声が聞こえる。え……。どうなってんの?
「あれ? こっちの道に入ったと思ったんだけど」
「取り敢えず追おう」
足音が遠ざかる。これで一件落着。複製を解いて、その場にへたりこむ。
はああああああああああ。良かった。
「大丈夫~? 救世主さん」
突如、頭上で声がかかる。見た目が凄いボーイッシュだから、一瞬男かと思ったけれど声を聞いて女性だと確信する。彼女は、アサンという名前らしい。
「本当に助かったよ! マジでありがとな」
「いえいえ、お役にたてたなら十分です」
「あ、あのさ。さっき、俺の声が聞こえたんだけど……」
「ああ、あれですか。あれは僕の加護です。能力は言えませんけど」
「え、女? 僕って……」
「はい」
そうなんだ。声が以上に高かったからそうと思っていたけど。
「一つ。話を聞いてもらえませんか?」
「?」
「僕は『暗殺社』というパーティーに所属しています。これはプレイヤーキル専門のパーティーです」
「!?」
「驚きましたか? てっきり、救世主さんは知っているものだと思っていましたよ」
わざとらしく驚いたような表情を見せるアサンに半眼を作り問う。
「で? その殺人パーティーが俺に何の用?」
「私達のパーティーに入りませんか?」
「…………なんで俺? サユリとか、カズとか強い奴らを誘えばいいんじゃねえの?」
「あの二人は裁く側の人達ですから」
「なら、俺もそっちにつくのが目に見えているだろ? 普段からあの二人にはくっついているんだから、俺は」
「そうですね。でも訳を聞けば考えも変わるかもですよ?」
「…………リアルでできもしない殺人を、意気揚々としているパーティーに入る気はねえな。どんな理由があろうと」
「そう、ですよね……。勧誘は失敗です」
「?」
「では、実力行使で」
そういいながら、アサンは短刀を引き抜いた――――。
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