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冒険者は最強職ですよ?  作者: 夏夜弘
第三章 アルゴネズム国編
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与えられた試練 3

『おやおやぁ?』


「ん?」


 ジンは白龍を見ながら首を傾げる。


『君が……』


「……!?」


『レッドの言っていた子だねぇ?』


「いつのまに!?」


 ジンはずっと白龍を見ていた。特に動きだす様子も無かったため、警戒を解いていた。そしてら突然目の前に白龍が現れた。


『まだ君にはこれは早かったかぁ〜』


「ち、近い……」


 息がかかるほどに近い。常に笑っており、綺麗に伸びた白髪、肌には龍を思わせる鱗、レッドもそうだが、龍は美人が多い。


『おっとごめんね〜!』


「い、いえ」


 何か軽いノリの人だなぁ……想像とは大違いだ。


『おいホワイト、そんなにベタベタしてると焼き殺すぞ?』


『おっとそれはごめんだね! 悪かったよレッド。……自己紹介と行こうか。レッドから聞いてるとは思うけれど、私の名はウィッテ=ホワイト。好きなふうに呼んでくれたまえ!』


「は、はぁ……」


『私はレッド程ではないが腕は立つよ? まぁ今回は拳を交えることは無いけれど、君の連れの子達を鍛えてあげるから! 死なない程度にはするつもりよ!』


「殺さないでね!?」


『安心しろジン。其奴は人は殺さない。というか殺せない』


『まぁねぇ〜! 確かに『人』は殺せないかなぁ〜?』


「『人』はですか……」


『そういう事〜!』


『まぁ安心せい。本当に其奴は腕が立つ。期待してやってくれ』


「わかりました。ホワイトさん、レベッカさんとマーシュさんとエレンさんとへレーナさんをよろしく頼みます」


『あ、そうそう! あのエルフの子、あの子にはちょっとばかし本気でやらせてもらうからそのつもりで〜!』


「まぁ殺さない程度になら……」


 へレーナさんは、この中では現状一番強い。だからへレーナさんがもっと強くなるなら願ったり叶ったりだ。


『ではジン、食事を済ませよう。その後は直ぐに特訓だ。ホワイト、風呂の用意をしとくように執事に伝えておいてくれ』


『りょうか〜い!』


 そして、ジン達は賑やかな食卓で食事をする。どの料理も絶品だ。


 食事が終わり、暫くして落ち着いたあと、一度荷物を取りに部屋へ戻り、その後ジンは城の中にある、広大な庭へと連れてこられた。


「うわぁ〜! 広い庭ですねぇ〜!」


『あぁ。ここなら結界も張ってあるから存分に闘える』


「ん? 闘えるって言いました? 何か眷属を呼び出してやるとかじゃ……」


『そんなわけなかろう。我の手で鍛える。それに我には眷属など居らん』


「えぇ!?」


『さぁ何処からでも掛かってこい。まぁ手加減はしてやる、龍の姿だと手加減が出来ないからなぁ……』


「そのまま人の姿でお願いします」


『そのつもりだ。ほら早く来い』


「そうですねぇ……では全力で行かせてもらいます!」


 それから暫くして―


「はぁ……はぁ……」


『ほら何をしとる? 我はまだ右手しか使っとらんぞ?』


「はぁ……クソッ……!」


 ジンは既に限界を迎えている。だがレッドはちっとも疲れていない。むしろ欠伸をして退屈そうにしている。


 ふざけんなよ……いくら女神様の力が無くなったとは言え、それなりのステータスだぞ!? なのに一歩もあそこから動かせないなんて……


 全身汗をかき、剣を握っている手にはもう力が入らない。


「これならっ!!」


 力を振り絞り、全力で切りかかる。が、レッドはデコピンで剣を弾く。ジンの手からは剣が飛んでいく。


「まだまだっ!」


 もう一本の剣で不意をつく。が、またしても弾かれる。


「それなら……」


 ジンは素手で殴り掛かる。物凄いスピードで繰り出される殴打だが、難なくレッドに止められる。人差し指でだ。


「まだまだぁ!!!」


 先程と何も変わらない。が、本のわずか、本当に極わずかだが、ジンの攻撃速度が早くなったことに、レッドはいち早く気づく。


 レッドは、心の中で『子奴、少しだけだが早くなりおった? ……面白い』と呟く。そして薄く笑みを浮かべる。


 その後も、限界を迎えているジンに休ませること無く闘わせるレッド。そして時は、夜となる。


『終わりだ。何をへばっとる? 此れ位は普通にやれないとダメだぞ?』


「もう……ムリ……」


 ジンはあまりの披露に、その場で寝てしまう。


『寝おった……全く、だらしない弟子だ。……しょうがないな』


 レッドは、ジンをおんぶし、寝室まで連れていく。


『お主なら……きっと……』


 そんな事を呟きながら。

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