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冒険者は最強職ですよ?  作者: 夏夜弘
第一章 成長編
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俺、冒険者だってよ.... 1


ジンは女性の後ろについて行った。

暫くすると木造立ての一軒家が見えてきた。


「ここが私の家です。どうぞ上がってください」


内装はごく普通で、必要最低限の物しか置いてなかった。

壁には剣が掛けてありジンは少し気になった。


「その剣は私の父の物なんです」


どこか寂しそうな顔でそう言った。


「とりあえずそこの椅子に座っていてください。今お茶を入れますので」


 そう言われジンは椅子に腰掛けた。

そわそわしてなんとも落ち着かない雰囲気にジンは緊張する。

 もう一度頭を整理しようと考えをまとめていると女性がお茶を差し出す。


「まずは自己紹介から始めましょう」

「そうですね! 僕の名前はジンです」

「私はラン=リンテーゼ、気軽にランと呼んでください」


お互いの自己紹介をある程度し、本題に入る。


「まずはこの国のシステムから。この国には職業というものがあります。職業には、冒険者、剣士、魔法使い、格闘家、狩人、などがあります。それらより上級の職業は上級冒険者と呼ばれ、ものすごく高いレベルにならないとなれないのです。剣士ならば戦士に、魔法使いなら賢者に階級があがるのです」


「ランさんの職業はなんですか?」


「私は狩人をやっています。ハンターは長距離からの攻撃を得意とするもので私は弓を使っています」


そういうと弓を持ってきてジンに見せた。


「職業はその五種類しかないんですか?」


「いえ、もう一つありますよ。それは勇者と言うものです。ですがこれは王族の血を引くものしかなれません。それに勇者は上級の職業に部類されるものでその中でも群を抜いて成長が早いのです。」


「ふーん……そうなんだ……」


そこでジンは自分がどんな職業なのかが気になった。


「その職業ってどこでわかるんですか?」


「それなら街にある集会所の受付で登録をすれば確認できますよ! いってみますか? 登録料はかからないし、すぐに終わるので」


「行きます!」


 ジンとランは早速山を降り、街の集会所へ向かった。街の中はものすごく賑わっており、多くの人が屋台を並べ肉や野菜などを販売していた。

 暫く歩いていると集会所に辿り着き受付へ向かう。

集会所には多くの冒険者がおり、ものすごくムッキムキの人がこっちに向かって投げキッスをしてきた。ジンは冷や汗が止まらなくなりすぐさま向きを変え受付へ向かった。


受付はとても大きくたくさんの人が冒険者登録をしており、自分も登録をしようと受付の前まで行く。

そして受付のお姉さんに話しかける。


「冒険者登録をしたいのですが……」


「登録ですね、了解しました! ではまずこちらにサインをお願いします!」


ジンは紙にサインをして受付のお姉さんに渡した。


「サインを確認しました。ではこちらの腕輪を嵌めていただき、こちらのカードに手をかざしてください!」


 言われた指示に従うと腕輪が光りだし、カードに字が浮かび上がる。そしてお姉さんは「完了したので手を離してください」といい、手を離しカードを確認する。


「冒険者か.....まさかの最弱職かよぉ....」


 冒険者という職業は、剣士、格闘家などの他の職業とは成長速度が圧倒的に遅く、ステータスも低いし、スキルもやアビリティも弱いものばかり。つまりは、冒険者は最弱職という訳だ。


 ジンはそれを見て泣きそうになるがぐっと堪える。

そしてそこには数字が書かれてあった。


「そこに書かれている数字は貴方のステータス値です! 魔物を倒したりクエストをクリアすれば経験値が獲得できます!」


 そして涙ながらにカードを見ていると二つ特殊能力欄に書いてあった。



"限界を知らぬ者"

"言語理解"


「ここに"限界を知らぬ者"と"言語理解"って書いてあるんですけどこれ何ですか?」


 それを受付の人に聞くが受付のお姉さんは首をかしげそのカードをじっと見つめる。


「それらは初めて見るユニークスキルですね……そこに書いてあるのはユニークスキルと言って、ある条件をクリアすると出現するのですが、それは上級冒険者でも難しいんですよ……なのになぜ二つも……」


受付のお姉さんは怪訝な表情をし困惑する。

"限界を知らぬ者"は全くわからなかったので後回しにした。

だが"言語理解"はなんとなくわかった。自分がここに来た時に多分出現したのだろうと思った。

そんなことを思いながらも、ジンはステータス値を確認した。


ジン

職業 冒険者


HP 100

MP 10

攻撃 43

防御 38

魔法 5

敏捷 60


ユニークスキル

"限界を知らぬ者"

"言語理解"


 特殊能力(ユニークスキル)以外特に目立ったところは無く冒険者だということを認識する。


「まぁいいや。これから頑張ろう……」


そんなことを心に決め気持ちを切り替える。


「そ、そんなに落ち込まないでください! 冒険者にだってきっといいことありますよ! きっと……ね?」


「で、ですよね、いいことありますよね……ははは」


 ジンは俯きながら受付を後にした。ランはずっと慰めていた。

すると


「ちょっとそこの新入り冒険者〜」


 男か女かわからない声にびっくりしたジンはすぐに振り返る。するとそこにはさっき投げキッスをしてきたムキムキ野郎がいた。


 ジンはこれまでにないくらいの汗をかいていた......

ジンは逃げようと思ったが既に遅かった。


いつの間にか目の前に自分の3倍はあろうかという体が目の前にあり、どこもかしこもムキムキだった……

「私は格闘家をやっていて、名前はダイコよ。みんなはダイコちゃんって呼ぶわ。よろしくね。」


「僕はジンだ……」


 歳上なのは確実なのだがなぜか敬語を使う気にもならなかった。

 そしてダイコはウィンクを何度もしてきた。吐き気がした。そのままこいつにぶちまけたいと思ったが堪える。


「で、な、何のようですか?……」


隣でランがそう尋ねるとダイコはランの方を向いた。

ランはなぜか一歩後ろに下がってしまった...


「まぁ、そう引かないで、普通にしてもらっていいわ、普通に。」


心の中でお前が普通じゃねぇんだよぉ...と呟きながら頷く。

とりあえず二人は何の用なのかを聞いた。


「女の子の方は大丈夫かもだけど、冒険者の子は装備とか無いでしょ? だからこのお金で装備整えていらっしゃい。新人祝いよ。」


 と、言ってお金を渡してまたウィンクをして走って帰って行った……

なんだったんだ……あのオ……おっとこれ以上は言ってはいけない気がする。ジンは考えるのをやめた。


 その後ジンたちは貰ったお金を手に武器屋に向かった。

 武器屋はものすごく大きく多くの冒険者たちがそこに入っていった。ジンもそれに続いて入り、武器屋にある装備の種類に圧倒された。


「この中からジンさんの装備を選びましょう!」


「はい! 僕はまだこっちに来たばかりで何がなにやらで……なので選んでもらえませんか?自分にあった装備を!」


「いいですよ! そうですね……冒険者だと……」


 そして数十分間くらい見て周りランさんが装備を決めてくれた。

 武器は短剣にした。長剣や斧だとまだ筋力がないので扱えないと言う理由で却下だった。

防具は軽装備で動きやすさを重視した防具にした。

左手には盾をつけ、装備一式が揃った。

そして武器屋を後にした。



初投稿なので至らぬ点ばかりだと思います。ここはこうした方がいいなどの意見をくださると幸いです。


ちなみにダイコは男ですよ。


次はもう少し長めに書いてみようかなと思います。

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