再び
探し物をしているときには、なかなか見つからないものである。
ユーリはそれを痛感していた。
〜2時間前〜
「ふむ、このあたりだと思うのだが...お、さっそく1本みっけ。ついてるな」
運が良かったのは最初だけであった
知らない土地での探し物は甘くはなかった。
〜2時間後〜
ユーリの手には4本のいやし草があった。
開始10秒で一つだからこれは置いといて、つまりほぼ1時間で3本である。
〜さらに2時間後〜
ユーリの手には3本のいやし草があった。
ん?気がついたか、そう!あれから1本も見つけて無いのだ。
と、ここで疲れたのか休憩にはいる。
「全然無いじゃないか。報酬銅貨5枚とか絶対詐欺だろ!」
などと愚痴っていると、とある物が目についた。
「あれは...森か?」
そこには森が広がっていた。
「さっきの森か?あんまし良い思い出はないんだがな...」
そう言いつつも森に近ずいて行く。と、あることに気がついた。
「この一帯に生えてるのは、いやし草じゃないか!?」
大量のいやし草が生えいた。
これでクエストはクリアしたようなものだろう。しかし、バック無しでは多くの量は持て無い。しかたなく宿屋代に必要な20本を持ち帰る事にした。
もう夕方である。
〜〜〜〜
「こちらは少し破損があるので報酬が少し減ります。銅貨9枚です」
(ジーザス!なんてこったい)
手で掴んだまま運んだため、いくつか葉がなかったりというものが多々あった。このままでは、宿屋にすら泊まれなくなってしまう。どうしようかと悩んでいたとき
「あ、OOさん休憩の時間ですよ!私代わりますんで、休憩行っちゃってください」
と、登録した時に対応してくれた受付嬢がウインクしてきた。
「そう?じゃあお願いね」
と、奥へ引っ込んでいった。
「報酬減ったら宿屋に行けないもんね?特別にオマケしといてあげる」
(神はここに居た!)
「え、本当ですか!?ありがとうございます!えっと...」
「ふふ、私はケイトっていうの。よろしくね。ところで、本性みせたら初心者くん?」
かっちーん
「俺はユーリだ。さっきとはずいぶん態度が違うな。こっちが素なのか?まぁ、こちらこそよろしく頼むよ俺よりだいぶお姉さんなケイトさん」
「んふふ、そっちこそこっちが素なのね。」
(いい性格してやがんな、人のことをおちょくらなきゃ生きていけないタイプのようだ。なのに、人には優しい。面白いな)
「じゃ、俺は宿屋に向かうから」
「また、明日会いましょう」
「俺は会いたくねーけどな」
ギルドを出て、教えてもらったにゃんこ亭へ向かう。
「ここか、意外と人がいないな。
ギルドのおすすめの宿屋かと思ったんだが、ケイト個人のおすすめか」
カランカラン〜
「すみませーん」
またもや、おっさんと遭遇
「お、いらっしゃい。一泊大銅貨1枚だよ」
「一泊で頼む。ケイトの紹介で来たんだか、」
「ケイトのか!ふーん、なるほどなぁ」ニヤニヤ
「それよりも、飯はどうなってるんだ?」
「丁度良い時間だからな!すぐにでも食えるぞ!」
「じゃ、頼む」
「はいよ、座って待ってな」
良い香りが漂ってくる
「お待ちど、」
なんだか見たことない料理だが腹が減っていることもあり、良い匂いだったのですぐさま手をつけた。
「う、うめぇぇぇええ」
「ははは、ありがとよ」
あっと言う間に食べきり、お代わりまでした。普通はお代わりは金を、取るのだがユーリの食いっぷりが気に入り、おまけしてくれた。
「ご馳走様でした」
「なんだ、そりゃ?
まぁいーや、お前さんの部屋は204号室だ」
ほら、鍵だ。渡されたので受け取る。
「分かった。これは俺の故郷のあいさつみたいなもんだ。素材に感謝、料理を作ってくれた人に対する感謝だ。」
そう言い、部屋へ向かう。
ベットに座り食事の余韻に浸っていると、コンコンとノック音が聞こえた。
「どーぞ〜」
すると、
「失礼します!私はシャロットです!こちらは、体を拭くのに使ってください!」
そう言ってきたのは12歳くらいの女の子だった。
(あのおっさんの娘かな。可愛いじゃないか。いや、俺はロリコンじゃないぞ!たぶん...でも本当に可愛いだ!)
ロリコンです本当にありがとうございました
「あ、あぁ、ありがとう」ニコッ
「っ、失礼しました!」
(ふっ、俺がイケメンすぎるのか。これは好感度上がったな!)
いや、ニコッがキモかっただけである。好感度最低辺からのスタートだろう
体を、桶に入った水と、手ぬぐいを使って拭く。
「やっぱり、風呂に入りたいな...」
風呂はこの世界では一部の人間しか入れない。つまりは、金持ち、貴族などである。これは、なんとかしなくちゃいけないと胸の中で危機感を抱いていた。
体を拭きおわった頃、急に眠気が襲ってきた。
(そうらだよな、転生してまだ1日目だもんなぁ。内容が濃い1日だった...)
ここで、ゆっくり寝て疲れをとり、明日に備えるつもりだったのだが...
「おはようございます。また会いましたね。さっきぶりですww」
代行者が現れた。
→殴る
→殴る
→殴る
はい、受付嬢の名前が出ましたがヒロインにはなりえませんwヒロインにさせないけど、受付嬢なので親しくさせようとしたら、こんな風になってしまったorz
そして、いきなり名前がでてきた宿屋の主人の娘 シャロットちゃん!ユーリはロリコンなのか!?名前を出したってことはヒロインになれるチャンスはあるぞ!
会話のほとんどが、名前の出ないおっさん。
さらに、代行者再登場ですww
次回チートゲット!?