第 話 闇の中で
誕生日特別企画!!←
今日は私めの誕生日でして、特別に一話書き下ろしました。
全く考えてもいなかったのですが…
今後大きく関わってくるものなので頑張りました♪
あっ、生まれた!!私ww
では、ごゆっくりどうぞ(o・・o)/
閉ざされた闇の中。
【たった一人…か】
何も見えない。何も聞こえない。何も触れられない。何も…。
体というものは感覚で分かる。が、見ることも触ることもできず、全くの無の状態だと感じ取った。
真っ暗な闇の中、何を考えるわけでも、思うわけでもなく、身を寄せる。
永遠の時を過ごしていた。
しかし、闇の中にわずかな光がさした。
その光は透明の分厚い壁の先にあった。
その光を初めは眩しすぎて、見ることができなかった。
だけど、その光は希望だというのは、本能で分かる。
閉ざされた孤独な世界の中で、希望を知った。
その希望を掴みたくて、必死に手を伸ばし、もがいた。
しかし、壁に邪魔されて届かない。
【掴みたい】
その気持ちに反して、無情にも体はどんどん沈んでいく。
【この想いも一緒に沈んでいく?】
沈んでいく。
沈んでいく。
しずんでいく。
シズンデイク。
希望はそれでも輝き続ける。
この体が沈んでいったとしても、輝く。
だから、永遠に掴めないとしても、手を伸ばすと決めた。
【手を伸ばすのも、さぁ、いったい何回目?】
時々、希望が曇りを見せるようになった。
【やめてくれ】
【もっと輝いてくれ】
【自分が希望を掴めば、ずっと輝いていてくれる】
そうだと信じたい。
【いや、輝かせよう】
自分が希望を掴み、もっと輝かせればいい。
ずっと輝いてほしい。
だから、一層強く、希望を掴みたいとまた手を伸ばす。
希望が今までになく、輝きをなくす。
それと同時に、なぜか世界は明るくなってゆく。
世界が波打ち、次々と何かが流れ落ちる。
【なんだこれ?】
体も一緒に流される。
深い深い闇の中へ、落とされていくのか。
【まだだ…】
流れに逆らえば、上へいける。
壁も姿を消している。
【今なんだな】
希望を掴む時がついにきたのだ。
体を、意識を、気持ちを、希望へ。
【あと少し…】
やっとだ。あの愛おしい希望に手が届く。
この永遠の闇から抜け出せる。
全ての想いが希望へ届いた瞬間、
闇の世界から解放された。
【もう泣かせねぇ…】