観測記録:欲と原初負荷の接続について
本観測は、欲の発生機構と原初負荷の関係を対象とする。
原初負荷とは、存在に付随する累積残滓である。
個体の行動、経験、記録は完全には濾過されない。
処理工程を経た後も、微量成分は残存する。
残滓は層として蓄積される。
これは罰ではない。
存在履歴の堆積である。
葡萄酒の澱に類似する。
初期値に戻すための濾過は行われるが、
完全除去は行われない。
一方、欲は初期設定として観測される。
欲は後天的機能ではない。
生命発生段階から
駆動力として組み込まれている。
欲は拡張を志向する。
取得、接続、増幅。
差異を拡大する運動である。
ここで、原初負荷との関係が発生する。
原初負荷は差異を生む。
欲は差異を拡張する。
差異が存在しなければ、
欲は運動方向を持たない。
したがって、欲は原初負荷の派生振動として
解釈可能である。
原初負荷が小さい場合、
欲の振幅は限定される。
負荷が積層している場合、
欲の振幅は増大する。
環境が増幅装置として機能した場合、
振幅はさらに拡張する。
都市、権力、資源集中。
これらは欲の増幅環境となる。
欲そのものは善悪の対象ではない。
運動機構である。
文明の発展も、崩壊も、
同一機構から発生する。
欲は拡張する。
原初負荷は差異を残す。
差異が存在する限り、
振動は継続する。
結論として、
欲は原初負荷の結果ではない。
だが両者は独立でもない。
原初負荷が差異を生み、
欲がそれを増幅する。
この循環が、文明運動を発生させる。
観測は継続する。




