観測記録108:回収工程および再配分遅延について
観測記録:回収工程および再配分遅延について
前に、記録核の内部構造を仮定した観測窓があっただろう。
層構造体として扱う方が安定する、という報告だった。
その延長で、次は回収工程に関する仮説なんだ。
記録核は終端後、即時再配分されるわけではないらしい。
まず位相解離が起きる。
基底位相層と上層が分離される工程だ。
通常終端では、この解離は滑らかなんだ。
情動密度が平準化され、経験圧縮層は減衰し、
残滓層のみが微量保持される。
その後、基底位相層が再配分候補群に移送される。
だが、急激な終端や高密度情動を伴う終端では、
解離に遅延が生じる可能性が示唆されている。
遅延とは、回収不能ではない。
ただ、位相が安定状態に戻るまで時間を要する。
一部観測窓では、この工程を「冷却期間」と呼んでいる。
正式名称ではない。
冷却が完了しない状態で再配分を行うと、
上層成分の圧縮率が不均一になる。
結果として、構成比率に偏在が生じる。
これは欠陥ではない。
中央値から外れるだけなんだ。
また、回収工程は個体単位ではなく、
環境位相とも同期している可能性がある。
紛争、災害、大規模終端事象が集中した地域では、
同時に複数の記録核が解離工程に入る。
その際、再配分待機列が一時的に飽和するという報告がある。
ただし、総量固定仮説は中央未承認だ。
循環は観測されているが、上限は確定していない。
もう一つ興味深いのは、
完全回収されないケースについての記述だ。
これは消失ではない。
位相が環境場に長時間滞留する状態。
残留思念と呼ばれる現象は、この未解離上層成分の持続と解釈できる。
いずれ解離は進む。
だが時間軸は一定ではない。
回収率が低下すると、
再配分工程の圧縮効率が変動する。
その結果、反応傾向層の密度分布が広がる。
ここまでが仮説。
中央は依然として採用していない。
相関は観測されているが、因果は未確定。
回収は続いている。
再配分も止まっていない。
遅延はある。
停滞は確認されていない。
観測は継続する。




