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観測記録:認識と存在の相関について
観測上、
存在は必ずしも物理的実在と一致しない。
遠方に居住する他者は、認識されない限り、
日常的な意識からは排除される。
隣人であっても、接触がなければ
「いない」と同等の扱いを受ける。
存在は、認識によって意味を持つ。
感情も同様である。
嫌悪や好意は、対象が「いる」と
内部で定義されたときにのみ発生する。
信念対象もまた、認識の方向によって
在・不在を往復する。
重要なのは、信じることそのものより、
それを他者に共有させようとする衝動である。
信念は個人的領域に留まる限り、
摩擦を生みにくい。
共有を強制した瞬間、
対立構造が発生する。
存在は、物理的実在よりも
認識配置によって強く影響を受ける。
その挙動が観測されている。
観測は続いている。




