表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キミとボクと歩むミチ  作者: Lobelia sae


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/7

さんばんえき

 ひたすら足を前へと進める。まだ先は何も見えない。幸い天気は良く、心地よい風が吹いてるおかげで快適な旅を続けられていた。


「疲れた?」

「ううん。」


 手を繋いだ少女に声をかけると、笑顔と共にそう返される。ここ数日歩いては野宿しての繰り返しで、疲れてないはずはない。だけど、ボクを心配させまいと笑顔で振る舞う。

 もう食料も底を尽きそうで、水も昨日なくなってしまった。レール沿いの花の蜜を吸ったり、落ちてた木の実で凌いできたが流石にもうそろそろ限界だろう。そう思っていた先にうっすらと駅のホームが見えた。


「駅だ!」


 そう声を上げると少女も顔を上げて顔を綻ばせた。やっとたどり着いた。安堵から足取りも軽くなる。駅のホームへ駆け寄り、ボクが先によじ登る。そして、少女の手を取り引き上げた。看板には何か文字が書いてあったが、ボクが読めるのは簡単な文字だけだったので解読するのは無理だった。

 舗装された道を歩き、建物のある村へと歩いてく。しかし、近付くにつれて嗅いだことの無い臭いに不穏な気配を感じた。


「離れちゃダメだよ。」

「⋯うん。」


 不安そうな少女の手をしっかりと握り直して、一歩ずつ足を進めていく。すると道端に誰かが倒れているのを見付けた。警戒しながら少しずつ近付く。そして、倒れた男性の姿をしっかりと確認した。

 そっと手を触れる。ひんやりとしていて、生きている様子ではなかった。だけど、たまにぴくりと腕や脚が痙攣してるかのように動く。死んでいるのに、生きているみたいだった。

 辺りを見渡すと同じような人達があちこちに倒れていた。中には知った顔の人もいた。前の村にいたおばさんだ。


「長くいたら気分が悪くなりそうだ⋯。早くご飯を探して戻ろう。」


 そう言って村の中を探索する。民家の中には特に何もなかった。その代わり、村の中心にはお店のようなものがあり、そこに必要な飲み物と食料を見つけることが出来た。


「カップ、めん?これも食べ物なのかな?」


 見たこともない食べ物は軽い容器の中に入ってるみたいで、振ってみても軽い音がするだけだった。とりあえず、食べれそうなものをリュックに詰め込む。前回は飲み物が足りなくなったから、しっかり水の入ったボトルを多めに持っていく。食料が軽いおかげでその分よけいに荷物を詰め込める。


「こんなものでいいか。さぁ、早くここから離れよう。」

「うん⋯!」



 もう日も暮れてきたので足早に駅のホームへと戻り、少し離れた電灯の近くに座り込み今夜の分の水と食料を取り出す。水は透明なものと色の着いたものがあった。食料はさっき見付けた謎の容器。早速開けてみる。


 バリッ。


「⋯かたい。」


 ボリボリと音を立てながら、カップめんを口にする。かたくてぱさぱさしてるが、味はしっかりとしている。お腹を満たすには十分だったが、口の中の水分が一気に持っていかれる。明日、また飲み物を補充しておいた方がいいかもしれない。

 ご飯を食べ終えると、村から持ってきた薄い布団を敷いて横になる。幸い臭いは移ってなかったので、念の為に持ってきたのだ。これから、野宿する時にもこれに包まれば少しはマシだろう。


「おやすみ。」

「おやすみぃ⋯。」


 二人くっ付いて布団に丸まる。少女の温かい体温が心地良かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ