今日はコステロ
They’re putting out the propaganda, you’re pumping out the dope!
SUBARUで巡るいつもの帰路でコステロを耳にして、肥満気味のだらしない腹回りがキツくなりつつあるものの叫びながら流す。
信号待ちで並んだ新型ボルボV90、それもセダンを横目に、運転しているのは生まれながらに良い環境で育った、それでも世間に不満を抱いている左利き風の女だった。
どーせ関わったら面倒だ。
「見えるものにしかフォーカスできない」
それでいて天才肌の脳みそを振りかざして必死に生きている。コイツもまた豚の一種か。。。
やれやれ、懲り懲り。
主席の虫(僕)は職場で1番最後まで仕事した。昨夜誓った最低限の引き継ぎなんて秒で忘れて、謎解きみたいな資料をせっせと作る。夕方からleadersという銘柄豚たちは成果発表会という名の飲茶に向かい、残された国産豚——いやカナダ産100g98円の家畜たちは妙に生き生きと仕事して、予定どおり定時に帰った。そんな日だ。
コステロ、あんたの叫びがヤケに染みる
夜風を切りながら思う。V90なんてネットで何度も検索して、スバリストのくせに惚れかけている。だが現実はスーパーの惣菜売り場。半額シール貼られた死に損ないの唐揚げゾーンの真ん中に割って入り、最近お気に入りの塩麹唐揚げをぶん取る。家に着くなり温めもせず頬張る。衣は竜田揚げ風で鋭利。右の頬裏に小さな痛みが走った。
帳尻合わせに億単位で怪しげな菌が入ってるヨーグルトを、蓋を開けた勢いのまま飲み干す。
最低限の文化的生活を楽しめている。そしてコステロありがとう。
The insect has taken flightぉぉ




