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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
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吸血鬼vs吸血鬼 〜裏切り者の純血と混血は、血に染まった吸血鬼界を救う!?〜 短編集

俺が愛したとても大切な人

作者: 月 七見

ーーずっと、大好きだった。俺たちは、幼馴染であり兄弟。血の繋がりはある。けれど俺にはお前に、“告 白 す る 勇 気 が な い”。


「ツバキ、書類ここに置いとくぞ」

「えーねえユラ? この書類、お前がやることって出来る?」

「はぁ……それは出来ない。これはギルドマスターであるお前がやるべきこと。側近の俺がやるべき仕事じゃない」

「じゃあ、じゃあさ!」

「?」

「手伝ってよ。お願い!」


ツバキはユラに両手を併せ、おねだりのポーズをする。そんな光景を見ていたユラは深くため息を付き、「駄目だ。これはお前の仕事だと言っただろう?」とそのまま言葉を繋げた。


「むぅ。ケチ!」

「ケチで結構。」

「だからイヤだったんだ、俺がギルドマスターになるの。」


モゴモゴとそう言うツバキに、自身の手に持っていたバインダーをツバキの頭にポンと置く。


「俺はお前がギルドマスターになる器だと思った。このギルドを創設したとき、お前にそう言ったはずだが?」

「ぶぅ……」


頬を膨らませながらそう言ったツバキ。ユラは「ふふっ」と笑みを溢す。


「不貞腐れるなよツバキ、お前は皆の良い、ギルドマスターだ」

「…………ユラ……」

「それじゃあ俺はタルトに用があるから、俺はここで失礼するな」

「ん、うん……」

「俺が戻ってくる間に半分は終わらせておくこと。」

「えー……」

「分かったな?」


ユラはそう言うとそのまま執務室の扉を閉めた。




「ツバキ……俺は、やっぱり…………」


ユラは頬を赤くしながら、タルトの方へと向かって歩いていった。

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