その頃、生徒会室では
「もうすぐクリスマスだね~葵~」
「だね~今年こそ葵のロマンチックなクリスマスにしたいよね~」
場所は変わりここは生徒会室、まだ予鈴よりかなり早い時間だというにも関わらず葵と生徒会役員の2人は既に生徒会室で作業をしていた、
「貴女たち、口ではなく手を動かしなさい、各部活と委員会のの活動報告、そしてそれに対しての来年度への向けての予算案、やるべきことは多いのですよ」
生徒会長としての責務だろうか、表情一つ変えずに黙々と報告書に目を通していく葵である、
「まぁっ~たく葵は固いんだから~、誕生パーティー終わってからずぅっとそんな調子じゃん」
「ホントホント部活の時も基本[氷の模範生]だよね~、たまに口調が砕けたりするけど、まぁだから生徒会長が勤まってるんだろうけどぉ~」
確かに葵は誕生日から[素の葵]を出すことは少なくなっている、
「それでも以前ほどじゃないけどね~、学園にいるときなんか特にね~」
「ネ~、祭君と会う前は人前だと常に[氷の模範生]だったよね~」
「貴女たち、先程も言いましたよね、口ではなく手を」
「「そんなこと言っていいの~」」
葵の言葉をまるで打合せしたかのように生徒会役員の2人がさえぎる、
「どういう意味ですか?」
「葵さ~、バースデーパーティーやってもらって嬉しかったよね~」
「ネ~、祭君に[葵会長]じゃなくて[葵ちゃん]ってわけ呼んでもらえて嬉しかったよね~」
ニヤニヤとニコニコを足して2で割ったような顔で生徒会役員の2人が言ってくる、
「な、なんですか2人とも、そっそりゃあ嬉しかったし楽しかったですが」
「う~んまだ口調が戻らないね~」
「やっぱり祭君本人が絡まないとダメなのかな~」
「だから何を言いたいのですか?」
「「葵、祭君の誕生日知ってる?」」
相変わらず息ピッタリ生徒会役員である、