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ーAUTUMN-  作者: 中村翔


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13/13

クロエはクロエは死んじゃった


気付いた時には救急車だった

救急車の中はとても簡素で何もない空間

ううん。何もないのは自分。自分自身なんだ

どこを見ても人、人、人。

救急車の中とは思えないほどに人しか見えない

どこか欠落してる?いや、どこも・・・何もわからない

???『大丈夫ですか?自分が誰かわかりますか?』

だれかの声がする。男の声・・・いや、女?

クロエ「私は・・・どうして救急車に?」

???『もう病院ですよ。』

よくよく見てみると病院の白い部屋だった

医師「病室ですよ。奇跡的に傷も残らず済んだようです。」

医者のような格好の男が説明しているが耳に入らない。

クロエ「わたしは・・・わたしは死んじゃった?」

急にあたりが騒ぎ出した

医師「大丈夫。あなたは死んでない。生きてるのが不思議なくらいだ。」

不思議と耳に残る残滓の音

『グサッ!』

あれは夢だったのだろうか?

刺されたであろう背中には跡など残っておらず、

あたまに残るのは『カリバーン』の一言

わたしは図書館に来ていた

クロエ「カリバーンカリバーン......。あった!えぇーとカリバーンとはアーサー王が最初に所持した剣でとある王との決闘で折れている。」

折れた剣......?でも確かに刺さった感触はあって......。

この謎を解かないと私は何度でも刺されるってことか。

例えば折れやすいとか?うーーーん。

今日のところは帰ろう。

―――――家

ひまり「クーロエ!病院さん大変でしたね!でも無事でよかったです。」

わたしは軽くうなづき自室へと向かった

クロエ「ユーシュアに相談してみるか。」

―――学校

ユーシュア「もぐもぐ。やきそばぱんおいしー!」

クロエ「ユーシュア......」

わたしは気付かれないように後ろからささやきかけた。

ユーシュア「うわっ!なに??」

びっくりしてる彼女に続けていったクロエ「いま悩んでいることがあるんだよね......そのことについて......さ。」

相変わらず囁くようにつぶやくクロエ。

ユーシュア「わーっ!わかったから囁くの禁止!」

わたしは彼女から距離をとった

クロエ「でね?悩んでることっていうのはほかでもなくて昨日刺されたんだよね」

彼女のびっくりした顔が目の前に浮かぶ

ユーシュア「ふむふむ。なるほど?その刺される前にカリバーンと聞こえたと。」

クロエ「どうすればいいと思う?」

ユーシュア「名は体を成す。」

わたしは疑問符でいっぱいになった

クロエ「名は体を・・・?どういうこと?」

彼女は焼きそばパンを貪りながら言った

ユーシュア「カリバーンっていう名前ならその剣と同じ運命をたどるってコト。有名ならばなおのことね。」

クロエ「なるほどね。折れてないなら”折っちゃえばいい”ってね」

わたしは彼女へのお供え物として焼きそばパンをお供えした

今度来たときは分かってる。

『カリバーン』

がキンッ!

お鍋のふたでガードだ

クロエは・・・クロエは生きていた

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