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悪意

全部書き切るまえに投稿してしまい、すみませんでした。

追加で書いています。

「旧実習棟、全壊。東側の一画が、瓦礫と化したため、立ち入り禁止になりました。本棟への被害は軽微ですが、爆発で飛び散った破片の一部が、壁に穴を開けています。それと、、、」

セムヤザの前で、報告書を読んでいた女性は、顔を上げる。


セムヤザの後ろが、すごく、見晴らしがいい。

「後ろは、何も言わなくていい。ナノマシンを使った壁が作れないか検討中だから」

セムヤザは、苦笑いを浮かべながらとんでもない事を言い始める。


「それは悪手かと。シュウさんは、神血を大事にされているようですので、下手をしたら、殺されますよ」

「そうか。。そうだったね。ナノマシンを部品として使うと、怒るかな」

「激怒すると思います」

「それは勘弁して欲しい所だね」

セムヤザは首をすくめると。

改めて、目の前の女性を見る。

「シュウさんですが、、ユダにいた諜報員からの最終情報ですが、、」

「うん。確か、見つかって腕だけが却って来たね」

とんでもない話なのだが、顔色ひとつ変えずに話を続ける女性。

「魔力10万と、魔力1万の支配者と接続者がいるとの事でした。機密事項だったのか、極秘扱いだったのか、確認と同時に連絡が取れなくなりましたが」


「それは仕方ないね」

後ろにあるはずの、無くなった壁を見ながら、笑うセムヤザ。


「それと、、ゼウス、ユダ、モータスが、シュウさんと思われる人物を探しているようです」

「本当に、、人気者だね」

「今、分かっている事はこれまでです」

「うん。報告、ご苦労さま」

セムヤザは、女性にねぎらいの笑みを浮かべる。

少し頬を赤らめた女性から目をそらし、外を見る。

「世界情勢から、逃げ切れるとは思えなくなってきたね。僕たちも、覚悟を決めるべきか」

意図せず、爆弾を抱えてしまった事に、あらためて気が付き、セムヤザは大きなため息を吐くのだった。





「えっと、、」

シェミは、ゆっくりと目を開ける。

目の前には、赤紙の少女のようなずっと付き添ってくれている彼女がいた。


「ロネ、、」

その少女の名前を呼ぶ。

「シェミ様、気が付かれましたか?」

シェミの手をゆっくりと握り、微笑むロネ。

「私、、」

「お嬢様は何もされておりません。あの、、シュウ様が、助けてくださりました」

ふと、聞こえて来た気になり始めている人の名前を聞いて、思わず体を起こす。

「シュウ君?」

「まだ、起きられては」

ロネにたしなめられるも、そのまま周りを見回す。

「シュウ様なら、シェミ様を寝かされた後、どこかに行ってしまわれました。少し気になる事があるとか」

「そう、、」

残念そうに顔を伏せた後。すぐに顔を上げる。

「ロネ!私は、何をしたのですか!」

何か、とんでもない事が起きた気がする。

シェミが、ロネの顔を真剣に見つめるも、ロネの顔は穏やかなままで。

「大丈夫ですよ。何もありませんでした」

ロネは、優しくシェミの頬を撫でるのだった。


「死んでいる、、ね」

僕は、吹き飛んだ男を確認するために、実験棟に戻って来ていた。

「首が折れています。二人とも生血のようです。損失、、ですかね」

ミホが、冷静に答える。

「シェミを襲ったくらいだから」

だから死んでいいとも言えないはずなのだが。

僕の心のどこかで、仕方ないと言い続ける僕がいる。

しかも、死体を目の前にしても、全く気持ちも動かない。

「これだけの爆弾。どうやって運んだんだろう」

改めて、吹き飛んだ範囲を見て、思わず笑いが出てしまう。

僕が張った魔力盾の中は、底が見えないくらいの大穴が開いてしまっている。

爆発の威力は、全て下に向かったらしい。

その下に、先が見えない大穴の底で、小さくうずくまっている自動機構兵器が感じられる。

「アレがあるから、ここが実験棟だったのかな」

僕の言葉に、ミホは、何も答えてはくれなかった。



「見事に不発でした」

報告を聞いた途端舌打ちが聞こえる。

「で、どうなった?」

「人道支援と言って堂々と回収していた、不発榴弾100万発が吹き飛びましたが、被害はほとんど無しです。何が起きたのかは、不明。確かに爆発はしたのですが」

「被害は?」

「東の旧実習棟が吹き飛んだだけです」

二人の男が死んでいるのが発見されているのだが、お金を掴ませてシェミを襲わせただけの男なんて、気にも留めていない。

「再び、これだけの数をそろえるのは不可能です」

「そんな事は分かっている。次の作戦にすぐに移行するしかないだろう」

「了解しました。被害は、、、どうしましょうか?」

「もう気にするな。本国は、かなりお怒り気味だ。あれだけの支配者と、自動機構兵器を失ってしまえば、、分からないでもないが」

「まさか、、ここに来るとは思いませんでした、、彼は、厄災ですか」

「いや、、そんな物じゃ無くなって来ているような気がする。今のうちに排除しろと、私自身の心が叫ぶくらいには」

「全員に伝えろ。次の作戦にすぐに移行する」

「燃えますね」

「燃えるな」

街並みを見ながら、笑いながら歩いていく学生を見ながら、目を細める。


「全ては、神の御心のままに」

「全ては、神の御心のままに」

少し忙しくて、、書けませんでした。月曜日に投稿しますので、ごめんなさいです。


読んでいただき、本当にありがとうございます。

評価をぽちっとしていただくと、嬉しい限りです。

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