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悪魔の国

「誰だ!」

国境を歩いて行こうとしていた時、突然兵士っぽい人達にナイフを突き付けられてしまった。

魔力銃に、ナイフを付けて槍としているその恰好は、どうみても兵士。しかも生血だと思う。


「ん、生血か、、スーツを着ているようだが、、」

「少しビリビリしているように見えるのは、、そうか」

兵士の一人がにやりと笑う。

「神血を、、やらかしたか」

何かを悟ったかのように、兵士が銃のナイフを降ろす。

「別の国だと、確かに生きずらいかもしれんからな。俺達の意思に賛同してくれる仲間が増えるのは嬉しい事だ。歓迎とは言えんが、まぁ、この先の領主さんに合ってみてくれ」

うっすらと笑いながらそんな事言われてしまう。


そんな兵士達に見送られながら僕は、人道国家アモンへと入ったのだった。


スーツ化したまま、僕はアモンの町の一つ、アミーに来ていた。


「ほう。逃げて来た、、と」

目の前にいるのは、この町の領主。

だけど、それほど威圧感も感じられない。


「まあ、上手く従えているみたいだね」

領主は、後ろに立っているミホを見る。

感情を表に出し切る事が無くなっているミホは、ただ立っていると人形のようにも見える。

ミホを不躾に眺めた後、少し笑った気もした。

「19歳か、、君をそのまま受け入れる事も出来るが、君は、、支配者だろう?」

僕の襟についている、支配者の印に気が付いたみたいだった。

この印は、全世界共通になっていたりする。

「その子を貸し出してくれるなら、便宜を図るが?」

にやりと笑う領主に。

何故かすごく激しい反発を覚える。

「いや、、そこまでして下さらなくても大丈夫です。このまま、しばらくこの国の滞在をお願いしたいだけなので。もし、無理と言うなら、出て行きます」

僕は、少しイライラしながら返事を返す。


すると、領主はゆっくりと今までのにやけた笑いから、真剣な顔へと変わる。

「人形を大事にする派だったかね。それは失礼した」

領主は一言謝ると。

「支配者は、こちらとしても優遇していきたい。戦闘経験があれば、なおさらだ。君は、、戦闘経験があるとみているのだが?」

思わず領主の目を見つめる。

「君の目だよ。人と、命のやり取りをして、命を奪った者の目をしているからね」

じっと僕の目を見つめて来る。

思わず目をそらしそうになった時。


「だから、君には留学という形で滞在してもらうという手もある」

その言葉に、思わず領主を見つめ直す。

「その子とは関係なく、支配者は優遇したいと言うのは本音なのだよ。神血との相性なのか、あまり強い支配者はいないからね」

何か含みがあるような気がする。

僕が警戒をしていると。

「おっと、警戒はしなくてもいいよ。後、特別留学生と言う事で、この町でのバイトも許そう。

通貨を両替したいのなら、ここでやってあげるよ。他の所で、詐欺に合うのも嫌だろうからね」

にこやかに笑う。

何故、そんな好待遇を。初対面なのに。

そんな疑問を持っていたのを感じ取ったのか。

「それはね、世界情勢が変わったからだよ。軍事国家ユダが、とんでも無い兵器を手に入れた事が分かった。そして、それを追うかのように、神聖国家ゼウスが同じ性能の機体を手に入れた」

僕は小さく下を向いてしまう。

心当たりがありすぎる。


「だからこそ。今は戦える人を増やす必要がある。どの国もね。持たざる者の責務だ

だからこそ、君とも仲良くして行きたいのだよ」

領主はそう言って笑う。

「僕の名前はね、、セムヤザだ。君の名前も教えてもらっていいかな」

「シュウです、」、

「よろしくお願いするよ。シュウ君。住む所も、紹介してくれるように、手配しよう。ゆっくりとこの国を楽しんで欲しいところだね」


セムヤザさんは、小さく笑って僕の手を取るのだった。






彼が出て行った後。

「神血を、道具のように使う青年、、か」

セムヤザは、一人で笑っていた。

「だとして、決して他人に触らせようともしない。不思議な子だね」

「でもね、、シュウ君。君の魔力は、ちょっと僕にもきつかったよ。君なら、私が欲している物を発掘してくれるかもしれない。本当に楽しみにしているよ」


セムヤザの独り言は、誰にも聞こえてはいなかった。



ダーク系にしようか、イチャラブ系にしようか、悩んでます。

ストーリー重視にすれば、ダーク系になってしまう。。。

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