➃長崎行脚
いろいろと・・・。
茂里町の駐車場に停める。
あまりにもスムーズに運転を終えた田辺に私は疑問に思ったことを口にした。
「お前さん、長崎来たことある?」
彼は、
「いんや、地図見て知っていたから」
「そう」
「ああ」
そんな微妙な空気を出しながら、私たちは路面電車で市内観光へと行く。
※彼はシュミレーションしていたのかなあ。
とっくに昼は過ぎており、遅い昼食を中華街でとることにした。
長崎といえばちゃんぽん、名店江山楼で食した。
店内はお客でごった返しており、待合の椅子に腰かけ待つ。
しばらくして、店員の
「おまたせいたしました」
の声に促されて、私たちはテーブルに着こうとした。
すると、女性の方が駆けて来て、
「財布落としましたよ」
固まる私、どうかしていると心の中で思いつつ、
「ありがとうございました」
と一礼をする。店員が苦笑いを浮かべて、
「よかったですね」
と言ってくれた。トホホである。席に座って田辺から、
「まぁ、気を落とすな」
と言われても、テンションはガタ落ちである。
ちゃんぽんと皿うどんを食した私たちは、再び路面電車で諏訪神社へと向かう。
※ちょっとしたことで気分が左右される・・・私、ケツが青いわ。
お祓いでもしてもらうか、そんな自虐的な気分となりながら、境内までの長い階段を駆け足でのぼった。
大きな神社で参拝し、引いたおみくじは小吉だった。
それから長崎駅の構内で、田辺の土産物を買った。
彼の当初の予定であったグラバー邸や大浦天主堂は、またの楽しみということで長崎を後にした。
※朝一から行けよ。
ツッコミどころが多すぎる。