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♦Ending01♦日の出


GM:雨はやんだ。一面を池のように覆っていた、たゆたう水も蒸発するように消滅した。空に広がっていた厚い雲は薄闇の中に溶け込み、消えていく。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……ふぅ」と微かに息をついている。


ヤドラン:では「ゼダン様あああああああ大丈夫ううううう!!??」と叫びながら突進します。


GM:え、そんままぼふっといっちゃう?


ヤドラン:え? 抱き着いちゃっていいです?


GM:いいんじゃないかな!


ヤドラン:じゃあ全力ハグします!!!!


ヤドラン:「もぉおおおおおおお無理するんだからああああああ心配したんだからああああああ!!! でもサポートしてくれてありがとうすきぃいいいいい!!!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………おい、…………。…………」全力ハグされた。何か言うの諦めてされるがままになっている。


ヤドラン:諦めwww じゃあ頬ずりしてるよ!!


GM:wwwwwww そんなキミたちを影として浮かび上がらせるが如く。ゆっくりと光が差し込んできた。朝日だ。


GM:経過時間ちゃんのお仕事はすべてこのときのため。


ヤドラン:「あら、太陽が」なるほど。


GM:雨雲が晴れた今。日の出山と呼ばれるルヴァン山の山頂にて、キミたちは昇る陽光を目にしている。レインは倒れたままだ。


ヤドラン:意識はない?


GM:ない。


ヤドラン:あらぁ。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……“雨の魔女”が目覚めた折には、再び雨となるのであろう」


ヤドラン:「……そうねぇ」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「数奇な運命を担いて生まれ出づる者は確かに存在する。それは己が望もうと望むまいと、関係の無いことだ。あの者は雨の下でしか生きられぬ運命を負っている」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……そなたの運命は、如何なるものであるのだろうな?」ちょっと微笑んでる。


ヤドラン:「アタシの運命? そうねぇ……ふふ。どうなることやら、楽しみでもあるわね」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……、……ゲホッ」ふらりとよろめいた。


ヤドラン:「あらよっと」支えます。


GM:またちょっと熱くなってる。


ヤドラン:「ああもうやっぱりぃいいいい!!! 急いで下山するわよ!!!」姫抱っこするよ!!


GM:wwwwww キミがゼダンを抱き上げようとした……(考え直して)いや、抱き上げた。そのときだ。


GM:ばさっばさっ。羽音。


ヤドラン:きたな!!??


GM/“天の眼”アロイス:「すまない、遅くなった……、………………」ゼダン姫抱きしてるキミ見て、ちょっと停止した。


ヤドラン:「んもおおおおどこいってたのよおおおおアロイス様!!! ゼダン様お熱よお熱!!! 急いで帰るわよ!!!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:バッとキミを振り払って降りた。


ヤドラン:おろさないわよ!!!!


GM/“神聖皇帝”ゼダン:じゃあ降りようともがく。「おい、降ろせ……!」


ヤドラン:「だめ!!! そう言って何回倒れたのよ!!!!!」


GM/“天の眼”アロイス:「……ぷっ、くっくっくっくっく……っく、ははははっ! いやぁ傑作傑作! ほんっとお前って面白いヤツだな!!」あっはっはっはっはっは。(好感度:5→6)


GM/“天の眼”アロイス:「……っと。あまり笑ってもいられないな? 遅くなって悪かったよ。こいつを探していたんだ」そう言ってアロイスはいかにも摘みたてですって感じの薬草を、HPポーションと一緒にゼダンへ突き出す。


ヤドラン:「探し物?」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」


GM/“天の眼”アロイス:「ヤドランがいれば解決してくれるだろうとは思っていたさ。おかげで心置きなくこいつを探せた」


ヤドラン:「あらやだテレちゃう」


GM/“天の眼”アロイス:「応急処置ではあるが病に効く薬草だ。このまま飲んでも効果がある。探すの苦労したんだからな」どうやらアロイスはゼダンが体調崩すの見越して、薬草を探していたようだ。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………野草だろう」


GM/“天の眼”アロイス:「体に無理を強いた病人が文句を言うな」


ヤドラン:「ま!? それ飲めばよくなるのかしら!?」さすがアロイス様!!!!


GM/“天の眼”アロイス:「一時しのぎではあるがな。ヤドランからもこいつに言ってやってくれよ」


ヤドラン:「じゃあ飲まなきゃね!! はい!!」


GM:あれだよね。(姫ユリさんによる)レインの手紙でゼダン甘いの好きってことになったからね……。野草の薬草とかダメそうだよね……。


ヤドラン:苦いのはあれかww


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」


ヤドラン:尻尾と一緒にのむ? ちぎれたのあるよ?


GM:草。一緒に差し出すって……?


ヤドラン:うーん、尻尾の中にずぶりと薬草さして?


GM:絵面草。


ヤドラン:ますますやだなそれ。


GM:wwwwwwww


ヤドラン:「王様? 野草飲むのと尻尾食べるの、どっちがいぃ?」にっこり。みたいな?


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」


GM/“天の眼”アロイス:「……!」ぴこーんって顔。「その尻尾! 中々の甘味だったな!」そういやこいつ前回尻尾食べてたな??


ヤドラン:wwwwww


ヤドラン:「えぇ甘いわよ!!」たべました!!


GM/“天の眼”アロイス:「よし。そいつを渡してくれないか」


ヤドラン:「ポーチの中にあるわよー」いま抱っこしてるから。


GM:まだ抱っこしてるの……わらう……。


ヤドラン:してるよ!!!!


GM/“天の眼”アロイス:じゃあ尻尾取り出しまして。双短剣でしゅぱぱぱぱっと細切れにして、薬草と一緒にポーションに混ぜ込んだ。


ヤドラン:「きゃあああああああああかっこいいいいいいいいい!!!!!」


GM/“天の眼”アロイス:「ほらよ、味は保証するぞ?」薬をゼダンに差し出す。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」渋々といった感じに飲み干した。


ヤドラン:期待のまなざしでゼダンを見ている。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」視線を感じて居づらそうにしている。


ヤドラン:じぃいいいいいいいいい。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……まぁ。悪くは、ない」そっぽ見ながら。



 ゼダンのシークレット好感度が+1された。



ヤドラン:「はぁああああああああああああああああああんんんんんん!!!!!!!! 王様かわいいいいいいいいいいわああああああああああああ!!!!!!


ヤドラン:「モエルウウウウウウウワアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」


GM:wwwwwwwwwww レシラムかな????


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……もういいだろう。降ろせ」


ヤドラン:「え~王様もう無理しない?」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」無言。目をあわせない。


ヤドラン:「はい継続です帰りましょう!!!!!!」


GM:wwwwwwww


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……くっ」


ヤドラン:歩きます。ぽてぽてぽて。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「分かった、分かったから降ろせ!」


GM/“天の眼”アロイス:「あっはっはっはっはっは」


ヤドラン:「ほんとですか?」おめめうるうる。けっこう心配してたからなマジで。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……っ、……誓おう」母性……。


ヤドラン:「よし!!!!! もうほんと心配して何回泣きそうになったか……また無理したら抱っこしますしアタシが枕になりますからね!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「それはもう良い」降ろしてもらってちょっとホッとしたような雰囲気出した。


ヤドラン:「(´・ω・`) あの時の王様かわいかったのに……」


GM/“天の眼”アロイス:「なんだお前、ゼダンにそんなことしたのか? ははっ、あははははははははっ!!」めちゃめちゃ笑ってる。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「おい、あまり吹聴するでないぞ」


ヤドラン:「王様が 無 理 しなければしません!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「くっ……誓うと言っただろう」


ヤドラン:「えへへー。王様元気になったみたいで嬉しいわぁ」にっこり。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………」


GM/“天の眼”アロイス:「ところで、そいつはどうする?」地面に倒れてるレインを指差す。


ヤドラン:あーどうしましょう?


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「連れてゆく」


ヤドラン:お?


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「稀有の呪いを身に負った者のようだ」


ヤドラン:「うーん、アタシの世界にも似たような特性を持った子がいるから、心配ねぇ」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「例の錬金術師へ引き渡せば、分かることがあるやもしれぬ」


GM/“天の眼”アロイス:「へぇ、呪いねぇ」言いながらアロイスはレインをロープで拘束して俵のように担ぎ上げた。


ヤドラン:「例の……? 確か王様たちは錬金術詳しいわよねぇ」


GM/“天の眼”アロイス:「帝国の誇る錬金術協会の存在は知っていると思うが、錬金術師連中の中でも特に陛下が重用しているヤツがいてな。お前に興味を持っていたから、いずれ声をかけられる日がくるかもしれないな」


ヤドラン:「あらやだ楽しみねぇ!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「帰還するぞ」馬のとこ行って繋ぎを外してる。


ヤドラン:「あ!! 帰ったら王様のお馬さんもメンテナンスしてあげて!! アタシ一緒に乗ってたから耐久面が危ないかもだから!!」


GM/“天の眼”アロイス:「一緒に? ずっと乗っていたのか? くくっ、っふ、くくくく……」


ヤドラン:「だって王様しんどそうだったから、ロープで繋いで落ちないようにして、アタシが背もたれになってたのよ。アタシの実力不足で手綱は引けなかったから……(´・ω・`)」


GM/“天の眼”アロイス:「あっはははははは、なんだそれ! 俺も見たかったなぁ!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「…………。ヤドラン。此度のことは、無暗に触れ回らぬように」


ヤドラン:「はぁいもっちろんよぉ!!」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「その、無理はせぬと誓う。ゆえに。分かったか?」


ヤドラン:「!!!!!!!!!!! うふふ!! 了解です!!!」


GM:ゼダンはすっとキミを見上げる。雨でしとどに濡れた金の髪から雫が落ち、朝陽を照り返している。


ヤドラン:「でもやっぱり顔がいいわあああああああああああああああああああ!!!! 上目遣い&水の滴るええええええ漢やでぇええええええええええ!!!!!!!」空に向かって全力で叫びます。


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「………………」


GM/“神聖皇帝”ゼダン:「……ふぅ。まったく、そなたは……」キミに背を向け、歩き出す。




「大儀であった」


皇帝は背を向けたまま、冒険者へと言葉をかける。


「……感謝する」


続けられたその言葉は幾分か控えめな声量ではあったが、ヤドランを気絶させるには十分すぎるものであった。

あまりのキャパオーバーに、立ち竦んだ姿勢で目を剥き気絶するヤドラン。その様を見たアロイスは山頂に盛大な笑い声を響かせる。

久しい陽光を身に浴びながら。ゼダンの姿を、声を、何度も何度も反芻しつつ、冒険者ヤドランはしばらく呆け続けていた。



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