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100万人目の異世界転生者  作者: わたぼうし
第2章 反撃編
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コロニー主との交渉 〜カムカム三姉妹3〜

少し残酷な表現があります…

たぶん、残酷だと思う(笑)

あたい達は用意された、薄い生地でできた淡いピンクのワンピースを着てゴデチアの自室前に来ていた。


「ゴデチアさま、ヒカムです…」

ヒカムはドアをノックして声をかけた。


「うむ、入りたまえ」

妙に気取ったゴデチアの声が聞こえてきた。


「し…失礼します…」

ヒカムに続き、キカム、あたいと部屋に入る。

部屋の中央には大きなベッドがあり、すでに裸のゴデチアが鼻息を荒くして待っていた。


「お…お待たせ…し…しました…」

ヒカムは少し震えながら頭を下げる。


「うむ、よいよい。さぁ、こっちにこい」

ゴデチアの鼻息はどんどん荒くなり、むふー むふーと聞こえてくる。


「は…はい…」

ヒカムはゆっくりとゴデチアに近づくと、ふわっと首に抱きつく。


「ふぉぉぉ なかなか積極的ではないかぁ」

ゴデチアのだらしない顔は、更にだらしなくなっていく。


「うふふふ」

ヒカムが首にキュッと抱きついたまま、耳元で囁くように笑う。


「うへへへ… へ  痛っ?」

ゴデチアは首の後ろ辺りに痛みを感じ、ヒカムを離すと手でさすっている。


「ど…どうかしま…したか?」

ヒカムはニッコリと微笑みながら首を傾げる。


「ん?なんか、虫に刺さ…れ…た? あ……れ……?」

ゴデチアは最後まで言葉を発せずベッドに倒れてしまった。


「き…きさま…、いったい?」


「ふふふ。う…うちの… ど…毒は、よ…よく効くでしょ?」

ヒカムはニヤリと笑う。


「ど…毒?」

ゴデチアは目を見開き、顔色が悪くなっていく。


「ふふふ、う…うちは、毒針の魔女ヒカムよ。そ…その毒は、麻痺性の…ど…毒だから、し…死なないよ」

ヒカムはニヤニヤしながらゴデチアを見下ろしている。


「き!!きさまら!! 誰か!誰かおらんか!?賊が侵入しておるぞ!!」

ゴデチアは大声で叫ぶが、部屋の外からはなんの反応も無かった。


「ゴデチアさま、いくら叫んでもムダやで。この部屋の音は外には聞こえん。この部屋に来る前に人払いしといたしな。それに、あたいの魔法で保険もかけとる」

あたいはニヤリと笑い、ヒカムの横に立つ。


「な…なんなんだ。何が目的だ?」

ゴデチアは動かない体を、ウネウネと動かしている。


「目的?そりゃ、あんたをリリウムさまに会わせて、ルドベキア王国に忠誠を誓ってもらうことや」

キカムはあたいとヒカムを挟むように立つと、凶悪な笑みを浮かべる。


「きさまら!こんな事してただで済むと思うなよ!」

相変わらずウネウネしているゴデチア。


「ふふふ、いつまでそんな事言えるんやろな?」

キカムはニヤニヤしながら、小さな鞄からいろいろな道具を取り出していく。


「キカム姉さん、あ… 新しい…ど…毒があるねん」

「ん?どんな毒なん?」

「あ、あのね、この毒を…こ…こいつの…小さなナニに刺すとね、き…強制的に…イ…イキまくるの…。さ…最後は…な…何が出てくるのかな?」

「きゃはははは、それ最高やん!試してみようや!ええやろ?チカム姉」

「ええなぁ、コイツにピッタリな毒やん?泣いて喜ぶんちゃうの?」



「ひ!ヒィィィ!」

ゴデチアは必死で逃げようとするが麻痺毒が効いて動けない。


「た!!たのむ!リリウムとも会う!ルドベキア王国にも入る!だからやめてくれ!」

ゴデチアは泣きながら懇願する。


「ゴデチアさん、それは当然や。あたい達が頼みに来てやったんやからな。ただな、あたい達はあんたが気に入らん。さっき、えらいキモい目で見てくれたなぁ?それに、あの悪趣味なメイドの格好。あんた、女舐め過ぎや」

あたいは腕組みをしてゴデチアを見下ろす。


「あたしらの名前、ちゃんと教えてたるわ」

キカムはふふんと笑いながら、ゴデチアの顔の横にヤンキー坐りをしてほっぺたをペチペチと叩く。


「この子はさっきも言ったけど『毒針の魔女ヒカム』、こっちが『闇魔法の悪女チカム』、そしてうちは『拷問の魔女キカム』。あたしらは闇夜の道化師のチカム、キカム、ヒカムや」


「ヒィ!闇夜の道化師…!あのカムカム三姉妹!?」


「カムカム三姉妹ってゆーなっ!!くそっ、この名前流行らしたん絶対クレオメやで。ムカつくわ」

あたいはとりあえずゴデチアを蹴る。


「ヒカム、新しい毒試してええよ」

キカムがそう言うと、ヒカムは嬉しそうにゴデチアの縮こまったナニに毒針を刺した。


「ぬぎゃぁぁぁぁあああ!!!」

ゴデチアのナニから、どくどくと白い液体が溢れて出てくる。


「うえええ、くさーい」

「こ…この…ど…毒は…失敗だねぇ」

「ダメだねぇ。ヒカム、これ使用禁止な」

「はーい」



「なぁ、あんたあたしらと十分楽しめたやろ?もう、それ要らんよな?」

キカムはゴデチアに近づき、白い液体を吐き出し続けるナニを指差していた。


「ひ!? いや、やめてくれ!頼む!頼むから!やめてくれーーー!!」

ゴデチアは身体中の穴という穴から、いろんな液体を垂れ流していた。






数時間後…



あたい達は、無事任務を終え、清々しくゴデチアの屋敷を後にしていた。


後日、ゴデチアはメイド達を解放し、誰よりも早くリリウムの話しを聞くまでもなく、ルドベキア王国の一員となっていた。

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