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1話 逆行しない時

上弦の月の下、独り佇む。

夜風で散った夜桜を、時間を運んで往く。

時間を。


「瑠美...」


「どうすれば、時間を戻せるんだ...?」


月明かりの向こうに、独り呟いた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


朝、朝食を食べ終えると、インターホンが鳴った。

「....はい」

「ゆうと、今日は学校だよ」

「....知ってる」


「ゆうと」と呼ばれた少年、鷲沢裕翔(わしざわゆうと)は制服を着、バッグを掴んで玄関を開ける。

「...来なくていいと言った筈だが、北御門(きたみか)

裕翔を呼びにきた少女、北御門由奈(きたみかゆな)はくすっ、と微笑んだ。

「折角同じ学校なんだからいいじゃない、ね?」

「...やけにテンション高いな」

「うん、今日は入学式でしょう、張り切らないと。それじゃ、行こ」

「...ああ」




「...そう言えば、どうして兵士養成科に入ろうと思ったんだ?」

「理由?...強くなりたい...からかな。裕翔は?」

「...」

少し深刻な顔をして裕翔は考え込む。


「...同じようなものだ」

「...なにか昔にあったのね。辛そうな顔してる」

「気のせいだ」

「そんな事はない筈よ。これでも心理学とかは少し興味があるわ」

「...そうか」

「そう。じゃこれからパートナーとしてお互い頑張っていきましょう」

「...勝手に決めつけるな」

「周りとあまり関わりを持たない裕翔に気遣っているつもりなのだけれど」

「それはどうも」



ざああっ。

風に乗って桜の花びらが路上に舞い散っていく。



(...いつからだろう。瑠美があの怪我をしてからだろうか)

ふと、散りゆく花々を見て、裕翔は思う。


(仲間と居ても周りや今ではなく、遠くを見据えるようになったのは)




(...時間を巻き戻せたら、と思い始めたのは)



こんにちは。奇跡的に五人の内に入れた箱入り巴です。

ここにいていいのかな...と言う程問題外の人ですが、何卒よろしくお願いします。ちなみに好物はゼリーぎゃ(効果音:ぐちゃ)



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