魂の牢獄(ショートショート
ここは何処だ・・
俺は気がつくと殺風景な部屋にいた・・・
あるものはベッドと机と椅子と備えつけのトイレくらいだ・・・・
ここへ来てからどれくらい経つのだろう・・
ドアの格子から出される味気ない食事をとり夜と思える時に眠り・・
4日目までは日にちを数えたが・・あとは数えるのを辞めた・・
気が狂いそうだ・・・
もっと光を・・・
もっと自由を・・・
泣いても叫んでも、あるのはこの薄暗い牢獄だけ・・
「博士、彼にもう少し自由を与えて見ればいかがでしょう?」小部屋をモニターする男が恰幅の良さそうな白衣の髭の男性に聞く
「しかしねぇ・・」博士と呼ばれた男性は答える
「彼は気付いてるのかね?自分が両手両足を快楽殺人犯に切断され、発狂した挙句、犯人の指を噛みちぎったと・・・・?」
「いえ・・・保護した時、彼は記憶のほとんどを失っておりました」
「そうか・・・」博士は黙ってモニター越しに手足のない彼を見ていた
そうして、ため息をつくとタバコに火をつけた
終わり