青い鳥に連れられて。〜夢の中で会いましょう〜
女の子なら誰でも1度はお姫様になりたいって願ったことあるよね?
例えば、「シンデレラみたいにガラスの靴を履きたい!」とか、「白雪姫みたいに小人さんと暮らしてみたい!」とか。
もちろん私だって小さい頃は童話の世界に憧れてた。
「私ね、いつか小鳥さんを追いかけて行って御伽の国へ行くの!それでね、たくさんの王子様がいて、みんな私の事好きなんだよ!」
そんな子供の頃の幻想、今じゃありえないって思えるけど、当時は信じてたな...
いつの間にか小学生から中学生になり高校生になり、今ではすっかり社畜。社会の歯車として必死に働き続けてる。
今日だって、本当なら休みだったはずだし、せめて定時で帰りたかったのに!あの部長が仕事押し付けるからっ!
はぁ...こんなこと言っててもまた明日からも社畜なんだよね...
「あっ...私のバレッタがっ!」
小さな小鳥が私が髪につけていたはずのバレッタを奪って飛んでいく...
「ちょっと...待って!それ大事なやつなのっ!」
小鳥はふわふわと飛んでいく。あの小鳥、どこかで見たことあるような...
私は自分の記憶を辿る。
「あっ!青い鳥...」
そう。なんか見た事あると思ったらそれは私がよく読んでいた幸せの青い鳥に出てくるあの小鳥。絵本で見たままだった。
確かあのお話だと2人の子どもが小鳥を追って、疲れ果てて家に帰るとそこにいたんだよね...
ってことは!このまま追いかけて家につくんじゃない?!
私は夢中になって追いかけた。童心にかえって無我夢中で。
小鳥がとまったのは私の予想通り私の家の前だった。
「やっぱり、青い鳥のお話だったわね。けど、なんか久しぶりにはしゃいだなぁ...」
普段の疲れを忘れて久々に心から楽しんだ気がした。
その日はいつもよりも深い眠りについた。
ここまでは彼女が体験したほんの最初の出来事。
ここからは彼女の予想もつかない出来事が次から次へと起きたわ。
え?未来について話している私は誰かって?
そうね、私は...