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はかる気持ち  作者: 夢呂
【第一章】
97/250

新太vs律季 第3round

「新太」

保健室から戻った新太に、律季が声をかける。


「なに?」


「美琴の様子がおかしい、…新太、何か知ってる?」


「知ってても、律季には言わないよ」

律季の横を通りすぎて、新太は席についた。



「お前な…」

律季は、新太の机にバンッと手をつく。

「いい加減認めろよ、俺が美琴の彼氏なの。」


「だから何?」

頬杖をついて、新太が律季を見上げる。


「お前は、蛍の彼氏だろ?なんで美琴にそんな執着してるわけ?」

律季が言うと、

「蛍とは…別れたよ」

あっさりと、新太が言った。


「は?」

「別れたよ、昨日」

(蛍と、別れた…?)


「なんで…」

律季が理由を聞こうとすると、新太は律季をまっすぐ見上げて言う。

「―――美琴が好きだから」



「何言っ…―――」

律季は、冗談だろ…と笑うことすら出来なかった。


「俺は…ずっと前から美琴が好きだった」

新太の目が…本気だったからだ。



「だから律季には…渡さない」

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