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新太vs律季
「は?一緒に住んでる…?」
愕然としている律季に、新太は若干の優越感を覚えた。
「そこから先は口止めされてるし、言えない。―――知りたければ、美琴から聞けよ」
それだけ言うと、新太は教室へと引き返す。
(思ったより、衝撃的な真実だったな…)
律季は、新太の背中を見ながら、考えていた。
(新太が嘘を言うとは思えないし…)
難題を突き付けられて、律季は久しぶりに頭を抱えた。
「美琴…」
2限目の体育の授業で体育館に向かう途中、美琴が前から歩いてくるのが見えた。
「あ、律季!」
1限目が体育だったのか体操着姿の美琴が、律季に気付いて駆け寄ってくる。
『知りたければ、美琴から聞けよ』
新太の言葉が、一瞬頭の中をよぎる。
「――――…」
「律季、どうしたの?」
美琴が笑顔で律季を見つめる。
(一緒に住んでるって…本当?)
――――律季は、聞くことを躊躇った。
(言いたくないから、隠してるんだよな…きっと)
律季がそう考えて黙っていると、
後から来た新太が、律季と美琴の横を通り過ぎる。
まっすぐに前を見ながら通り過ぎる新太を、美琴が一瞬見ていたことに気付く。
(俺のこと、好きになってくれたと思ってた…)
律季は胸が苦しくなる感覚に初めて襲われた。
(美琴のこと、全然知らなかったんだな…俺は)




