表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はかる気持ち  作者: 夢呂
【第一章】
70/250

幼馴染み

「なんで学祭の前に中間試験なんてやるんだろうなー」

斗亜がシャープペンをくるくると指先で回しながら言う。


「斗亜はやってもやらなくても成績変わらないでしょ?」

斗亜の部屋で勉強していた律季が、笑いながら言う。


「―――律季(おまえ)は?今回こそは首位奪還狙ってるのかよ」

ムッとした表情で、斗亜が律季に聞く。


「まぁ、美琴には敵わないだろーけどな」

斗亜が律季に挑発的に言う。


でも律季は、嬉しそうに微笑んで言った。


「別に…“学校で一位をとるのが俺の目的じゃないから”」


「なんだそれ」

斗亜が笑いながら言う。


「美琴が言ったんだ…俺に。」

思い出しながら、律季が言う。


「―――かっこいいよな…美琴は」

律季が人を本気で褒めているのを、斗亜は初めて見た。


斗亜は、もう笑えなかった。


(律季が変わったのは…美琴の影響だ…)


――――美琴の影響力は、すごいものだと思った。


(俺はもう…ついていけない…)

斗亜は独り取り残された気持ちで、シャープペンをくるくると指先で回す。


(美琴は好きだけど…俺じゃきっと、ダメなんだ…)



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ