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元カノ元カレ
「なんだよ蛍…話って」
めんどくさそうに後をついてきた律季が、じれったそうに言う。
「私今朝…見ちゃったの」
蛍が律季の方を向いて話し出す。
「新太と相馬さんが…イチャついてるところ」
「は?」
律季は、蛍が自分の気を引こうと嘘をついているのだと思って鼻でわらう。
「そんな話するために、わざわざ呼び出したの?」
「ちょっと、信じてないの?」
蛍は、むきになって言う。
「相馬さんが新太の髪に触れたり、新太が相馬さん抱き寄せてたんだってば!!」
「蛍…新太はちゃんとお前のこと好きだから安心しろよ」
律季はため息混じりに慰めるように言う。
「それに、美琴は俺のこと好きだから…そういうことはあり得ないし」
「何それ、自惚れてんの?」
蛍は、律季のその根拠のない自信にイラつきながら言う。
「新太と美琴は同じ中学出身だし、同じ駅から乗ってきてるんだろ?こないだ一緒に別荘に行ったんだし、仲良くなってても不思議じゃないでしょ?」
律季の説明は…少しだけ蛍を納得させた。
(いや…でもあんな新太は…)
美琴を見る新太の横顔を思い出すと、蛍はやはり納得出来なかった。
(新太が…本当にすきだったのは…相馬さん?)
昨日キスをした新太を思い出すと、蛍は切なくなった。
(新太は…私を選んだんだ…。相馬さんには…渡さないわ)




